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2018年11月3日(土)放送
東京都町田市・岡野邸 - 100%電力自給 オフグリッドハウス -

完成 2016年10月
敷地面積 70.3㎡(21.3坪) 建築面積 28.1㎡(8.5坪)
延床面積 55.5㎡(16.8坪) 構造 鉄筋コンクリート壁式構造
建築費 - 坪単価 -

東面 外観

東面 外観

送電網に繋がれていないオフグリッドと災害時の近隣住民のセーフティハウスという目的のため選ばれたRC外断熱。開口部も天窓以外はトリプルガラスの高気密・高断熱仕様です。

1階 土間

1階 土間

タイル敷きの土間と小上がりの多目的室。画像左手のペレットストーブの暖気は床下に通って小上がりにあるスリットから排出します。中央付近で引き戸によって2部屋に仕切る事も可能。

2階 茶室からスノコスペースを見る

2階 茶室からスノコスペースを見る

内壁は1・2階とも、杉板型枠のコンクリート打ち放し。スノコスペースの画像右手にあるルーバーの中には、地下水を利用して冷房するファンコイルユニットが収まっています。

2階 スノコスペースから茶室を見る

2階 スノコスペースから茶室を見る

趣味の茶道を楽しむ茶室。画像左手には、水屋を兼ねた台所があります。太陽光パネルを載せるため角度の付いた天井は南端が低くなっていますが、かえって落ち着きを感じるスペースに。

2階 スノコスペース

2階 スノコスペース

ファンコイルユニットや屋根で作った温水を使って冷暖房する熱源利用空調機の冷気・暖気を循環させるため、床の一部がスノコになっています。内部が収納になったスツールは建主によるデザイン。

南面 外観

南面 外観

ソーラーパネルは、発電と同時に温水も作れるハイブリッド型。上に見えるノズルで地下水を噴射してパネル表面の洗浄と冷却を行います。真南に向いた窓は、日射しと近隣からの視線を調整するルーバー付きです。

建築家プロフィール

番場俊宏

1978年 神奈川県生まれ
東海大学工学部建築学科修了
シーラカンスアンドアソシエイツ、小泉アトリエ所属を経て
2010年 abanba 設立

事務所名 株式会社エイバンバ
所在地 神奈川県横浜市中区山下町82番地 徳永ビル505
電話 045-226-5422
FAX 045-226-5423
Eメール banba@abanba.jp
URL http://abanba.net/

建築家のひとこと

東京都町田市に建つ夫婦2人のための住宅です。電力網に接続せず、太陽光発電パネルによって、電気を自給自足する「オフグリッドハウス」としています。 同じ時期に計画が進んでいた、小高町の家では、キャンプのような屋外生活の延長にある、少し特殊なライフスタイルへの回答として、オフグリッドハウスを選択したのに対し、この成瀬の家では、住宅密集地における、エネルギーと生活の在り方を提案しつつ、ZEHの性能をクリアしたオフグリッドハウス、いわば少し未来の一般解としての住宅の提案が求められました。
東日本大震災をきっかけに、エネルギーと生活の在り方を見直していこうと考えた施主のご夫妻が、岡山にあるオフグリッドハウスの事例を見学したことをきっかけに、プロジェクトがはじまりました。設計者の選定には、9社の設計事務所によるコンペが行われ、我々が選定されました。 設計の過程で、震災などの災害時に一時的に電気や水の供給ができる、地域のセーフティハウスとしての機能を待たせること、施主が専務を務める工務店のショールーム的な使われ方ができること、といった要件が追加されています。
方位、敷地前面の道路、隣地の母屋との関係から導き出した外形を、RC外断熱とトリプルガラス樹脂サッシにより構成した、高い断熱気密性能を持った建物外皮とし、周辺環境と遮断した内部空間に熱的なバリアフリー環境を作り出したうえで、敷地内で得られる限られたエネルギーを、効率よく使いきるために、生活に必要な要素を【取り込み】、【留め】、【使う】循環を提案しました。
【取り込む】庇とルーバーで日射を制御する南面の開口や、重力換気用の北側トップライトなど、パッシブな仕組みと、電気と熱を同時につくる太陽光パネル、井戸水など、機器を介したものを使い分け、必要なエネルギーを取り込みます。
【留める】電力はフォークリフトに使われていたものを再生したバッテリーに蓄え、熱は蓄熱層に蓄えます。またペレットストーブの熱は室内のコンクリートに蓄熱され、温度変化を緩やかにします。
【使う】井戸水は屋根散水により建物の温度を下げ、太陽光パネルの清掃を行い、またエアコンの熱源としても用いられます。蓄熱層の熱は給湯のほか、空調機器の熱源となります。この空調機器によって、夏季に余る熱を効率よく使いきります。