- 11◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:32:25
- 21◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:34:20
- 31◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:35:27
【ルール】
① 呪い VS 日下部・日車 の対抗ダイス
② 個別スキル適用
③ 呪い値:日下部・日車合計値 で勝敗判定→ Writening
④ 個々で呪いに対抗できなかった分の値ー共通スキル適用値を精神汚染値として各々に蓄積
⑤ 次へ
③補足
合計値・個人値共に勝利した時だけ毒牙にかからず済むよ☆
呪い<合計値 でも
呪い>個人値 の場合 負けた方には差分値だけ叡智な目にあってもらうよ☆
Writeningのパスワードは OK18 だよ☆
- 41◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:36:36
【スキル】
【日下部】
★死んでも守るぞ!
自身>呪いの場合、差分÷2を日車の数値にプラス。日車自身の値が既に呪い値を上回っている場合は日車の精神汚染を回復
★★簡易領域・拡張
自身<呪いの差分が5以内の場合、差分を自身の値にプラス
【日車】
★有罪! 没収! 死刑!
自身>呪いの場合、呪いの値-5。差分30以上なら-10、50以上なら-15
★★才能の原石
スキル★を連続使用時、自身と日下部の精神汚染を10回復
【両者共通】
★共闘
呪い<二人の合計値の場合、上限を20として差分÷2値を各々汚染回復
★★完勝
呪い<二人の合計値かつ両者共に呪いの値を上回っていた場合、各々の精神汚染値を10回復
【精神汚染】
★汚染50以上でスキル発動判定ダイス追加(1=発動 2=不発)
★★汚染60以上で自身のダイス上限値-10、70以上で上限値-20のデバフ
- 51◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:39:41
前回までのAV鑑賞記録
一本目:時間ストップ・透明人間(両者敗北)
二本目:言葉責め・脱衣(両者勝利)
三本目:緊縛(日下部敗北)
四本目:コスプレ(両者勝利) ←ここのダイス結果SSから今スレ - 61◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:44:21
***
視界にまず飛び込んできたのは、巨大な振り子時計だった。
四方をビル壁に囲まれたアトリウムの一画に鎮座するそれは、なかなか有名な新宿にある某ビルのシンボルだ。そのまま視線を上へとずらせば、吹き抜けの先の空中回廊が見える――はずだったのだが、日下部の目に映ったのは巨大なカボチャ頭だった。月明りを受けて妖しく輝くジャック・オー・ランタンだ。
「……あ~、アレが今回の”核”かね?」
「ハロウィンが題材の作品だったからな。今回、君の獲物は?」
背後から声をかけてきた日車へ、日下部は肩越しに振り返ってニヤリと笑った。
トレンチコートをさっと後ろへ流し、愛刀の健在を示す。
「どんな格好させられるんだとビビってたが、蓋を開けてみりゃいつも通りで武器まである。今回は楽勝だな。さっさとあのカボチャ頭を叩き割って帰りましょうや」
「概ね同意見だが、楽勝と断言するのは早計だ」
言うが早いか、日車が宙のカボチャ頭へとガベルをぶん投げた。
コンッ。
「…………?」
「軽ぃな」
豪速で着弾した割には随分と可愛らしい打擲音がアトリウムに響く。実際、カボチャには傷一つ付いていなかった。
もう一発、とばかりに日車が投擲モーションに入った、その時だ。 - 71◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:45:41
『……ク………………リー……………が……』
微かな声と共に、カボチャ頭のくり抜かれた目鼻口から赤い光が溢れ出す。
「君の発言は所謂フラグ、というものだったのでは?」
「俺のせい? いきなりガベルぶん投げたお前にも責任あるんじゃねーかなぁ!」
「君がさっさと叩き割ろうと言ったんじゃないか」
どんどんと強さを増す光に目を眇めながら身構える。
と、突然カボチャ頭が燃え上がった。炎を纏ったままのそれが、元気いっぱいお馴染みの台詞を吐く。
『トリック♡オア♡トリートォ!!! 悪い子はいねがぁあああ!!!!』
「なんっか混ざってねぇ??!!! っておわっ?!」
「!? これ、は」
ポン、ポポン、と軽く空気の弾ける音と共に、一帯が様変わりしていく。
吹き抜け空間には蜘蛛の巣のように張り巡らされた鎖。その網目に結ばれ垂れ下がる何本もの縄の先、不気味に軋みながら人魂に彩られた真っ黒い棺が揺れている。フロアの床も気がついた時には未舗装の土へと変わり、さらにそこから十字架と蝋燭が生えて西洋式の墓地となっていた。いや、それよりもなによりも。 - 81◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:49:57
「やっっっぱこうなんのかよクソッタレ!!!!!」
日下部は叫びながら視界を邪魔する包帯の一部を引き千切った。
スーツにトレンチコートから一転、その身は包帯でグルグル巻きにされている。所謂ミイラコスだ。といっても何故か腹や胸は剥き出しで手足の肌色も窺える、露出の高いミイラだが。
「まぁ良い、布面積としちゃあ十分だ! バニーだかミニスカナースとかじゃなかっただけマシだと思って」
さっさと片付けるぞ、と一歩後ろの日車へ視線を投げた日下部は、そのまま固まってしまった。
日車も同じように包帯で体を覆うミイラコス、だった。ただし、日下部と違い日車のそれは――
(ミニスカ……)
腰から下の包帯がヒラヒラと白いチュールドレスよろしく揺れている。丈が短いせいで腿までガッツリ見えている上に、足元を見れば白いハイヒールだった。
自身の有様に呆然としていた日車が、日下部を見た。
日下部はサッと目を逸らした。 - 91◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:51:50
「…………何故、君はスカートでもヒールでもないんだ……?」
「と、とりあえずやるぞ日車!」
「下半身がスースーする…………公然猥褻罪、とまではいかずとも、軽犯罪法違反ないし迷惑防止条例違反……」
「公共の場じゃねぇから気にすんな! 何ならやってはいけないと思い込んでたチャレンジだと思え!!!」
「これは思い込んでいたことではなく正真正銘やってはいけないことだろう……!」
悲痛な声を滲ませながらも、日車の振るうガベルは容赦がない。頭上の棺桶から躍り出てきた骸骨剣士を横薙ぎに吹き飛ばしバラバラにする。
抜刀し同じように骸骨を数体切り伏せた日下部は、次いで足元の土が盛り上がるのを認めて舌打ちをした。
「下だ!」
地中から伸びた青白い手を鞘で弾き飛ばした日下部の一方、日車は這い出た腐乱体の目玉へと、白いヒールを突き立てる。そのまま踏み抜かれた生ける屍の頭部は、熟れた果実のように跡形もなく爆ぜた。
「いったそぉ…………ちゅーかお前、よくそれで動けるな……」
「動き、にくい!」
「と言いつつ廻し蹴りしてんじゃねーよ。気にするなとは言ったがちょっとは恥じらった方がいいんじゃねー、の、っと!」
「これは、キルトだ。キルトの下に何も身に着けないのは伝統であり、普通、だ!」
だから恥ずかしくなどない、と自己暗示を試みているらしい日車に同情しつつ、襲い来る骸骨とゾンビを背中合わせに捌いていく。さして手強くもない相手だが、不死の僕たちは地中と頭上の棺から湧き続けてキリがない。いつかの法廷のように、大元を断つべきだった。 - 101◆t5cbBAr95b.r26/08/12(水) 16:56:43
チラ、と肩越しに投げた視線がかち合う。
頷き合ったと同時に二人揃って跳躍する。日車はそのまま空気の面を捉えて宙を駆けあがり、日下部は敵の群れと距離を置いた場所に着地した。
「シン・陰流――簡易領域」
地上にひとり、す、と刀を収めて腰を落とした日下部に、今が好機とばかり骨と腐乱体が押し寄せる。
日下部の体が四方から迫る敵の影に覆い隠され、その蛆のわく指先が、錆びた剣の切っ先がその身に触れる――
「居合、夕月」
キン、と澄んだ抜刀音。
全自動反射で迎撃する日下部の太刀筋が、薄皮一枚の距離にまで肉薄していた不死の群れを悉く、一瞬で切り刻んだ。
「日下部!」
灰と化した一団。次が来るより前に、頭上から振り子よろしく現れたガベルの頭へ飛び移る。見る間に柄は縮み、アトリウムの中程に張り巡らされた鎖の上まで日下部を運んだ。
「よっし、このまま一気にてっぺんまで」
『トリック♡オア♡トリートォ!!! 良い子にしとるかぁあああ!!!!』
「――っぐ」
「またかよ???!!!!!」
火の粉を振り撒きながら放たれたカボチャ頭の雄叫びに、ポポポンポン、と軽やかな破裂音が重なった。 - 11二次元好きの匿名さん26/08/12(水) 20:18:51
伝統だから普通で恥ずかしくない理論好きw
- 12二次元好きの匿名さん26/08/12(水) 20:20:12
なまはげ…?
- 13二次元好きの匿名さん26/08/12(水) 23:41:05
保守
- 14二次元好きの匿名さん26/08/13(木) 01:37:43
ミイラコスイラの日車可愛かったのにやってること容赦なくて笑う
アツヤは流石1級呪術師最強カッコいい〜〜!!けど続きで恥ずかしコスもしてほしいぞ頼むスレ主必要だろ!! - 15二次元好きの匿名さん26/08/13(木) 09:39:15
保守
- 16二次元好きの匿名さん26/08/13(木) 17:39:57
- 17二次元好きの匿名さん26/08/13(木) 21:14:14
- 18二次元好きの匿名さん26/08/14(金) 01:56:16
日車ヒールでも動けるの流石
日下部も体幹良いから普通に動けそうではある...あっ自分は日車さんの回し蹴りを頂いた腐乱体ですチラリズムが最高でしたありがとうございました - 19二次元好きの匿名さん26/08/14(金) 07:48:37
保守
- 20二次元好きの匿名さん26/08/14(金) 16:45:29
- 21二次元好きの匿名さん26/08/15(土) 00:05:38
保守
- 22二次元好きの匿名さん26/08/15(土) 08:24:56
ほしゅ
- 23二次元好きの匿名さん26/08/15(土) 17:58:51
保守
- 24二次元好きの匿名さん26/08/15(土) 21:30:19
保守
- 251◆t5cbBAr95b.r26/08/16(日) 00:35:09
体調不良でダウンしてたよ夏風邪には気をつけてね☆
コメ♡でスレ保守してくれる皆に感謝を☆ 俺も腐乱体になりたい……明日は更新します!!!!! - 26二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 04:12:05
スレ主大丈夫か!?
回復したのならなによりだけど無理はしないでくだされー!
とはいえ明日(今日)の更新楽しみにしてます!! - 27二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 10:55:28
私は日車のスカート(キルト)になりたい…ビリビリに破かれてもいいから
- 28二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 11:08:41
スレ主お大事に……。待ってるよ
- 29二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 20:16:15
保守
- 301◆t5cbBAr95b.r26/08/16(日) 20:22:25
破裂音が響いた次の瞬間、日下部のミイラ衣装はメイドへと変わっていた。
頭には白いフリルのヘッドドレス、太い首筋にもやはりフリフリのチョーカー。
ミニスカ丈のメイド服は胸元がぱっくり開いたフレンチスタイル。腰はコルセットで締め付けられ、スカートの裾から見え隠れする下着はフリル付きジョックストラップである。逞しい脚も黒レースのガーターで彩られ、黒のハイヒールは筋肉の重さで悲鳴を上げているような気がした。
「……よぉ~しわかった。日車、速攻であのカボチャシメるぞ」
「片づけを頼んだら部屋ではなく人の掃除をしそうなメイドさんだな」
「おまえだって中華マフィアの幹部だろうが……!!」
唸りながら愛刀を振りぬけば、動きに合わせてミニスカートが揺れる。
突っ込んできた人魂を断ち切って灰に変えつつ、日下部は風通しの良すぎる臀部を嘆かずにはいられなかった。
「マジでどこ需要なんだよこれは!!」
「穿いてはいるのだから問題ないだろう」
「こんなん穿いてねぇのと一緒だっちゅーの!!! つーかお前のそのチャイナドレスも大概スリットがヤバいしなんなら下の紐パン透けて見えるくらい薄い生地なのにな~んでそんな涼しい顔してんだよ!!」
「穿いているからな」
「最初ので羞恥心バグってんじゃん!!!」
「適応力が高いと言ってほしい」
「いくら何でも高過ぎだろうが…………!!」
流石は覚醒後二月足らずで宿儺相手に生き残った天才、というべきなのか、揺れる鎖を足場に、剥き出しの腿もなんのその、日車は棒状に伸ばしたガベルで淡々と空飛ぶ箒を墜としていく。黒のドレスと白い肌のコントラストが目に眩しい。
(俺に比べると細いし毛も薄いせいで割と見られるのがなぁ。何ならメイドもコイツならそこそこ似合いそうな気が――いやいや俺も大概バグってんな?!)
日下部が自身の思考にツッコミを入れた、その時だ。
頭上で呪力が膨れ上がった。
『トリック♡オア――』 - 311◆t5cbBAr95b.r26/08/16(日) 20:30:02
「「させるか!!」」
同時に叫び、日車はガベルを、日下部は咄嗟に叩き折った箒に呪力を込めて投擲する。
しかし日下部の放った箒は人魂によって阻まれ、日車のガベルは最初の一撃同様、カボチャ頭の表面で軽い音を立てただけだった。
(打撃は無効化すんのか?!)
『――トリートォ!!! お祈りしたかぁあああ!!!!』
雄叫びと共に其処彼処から火柱が上がる。
次々と焼き切れる鎖から鎖へと跳躍しながら、日下部は日車と視線を交わした。チャイナドレスから白い軍服姿となった日車が、鎖の上から中空の影へと身を躍らせる。近世ヨーロッパの軍装を思わせる、タイトなフロックコートの裾が翻った。
(まあそうなるわな!)
「――おい! こっちだカボチャ野郎!」
注意を惹きつけるよう声を張り上げ、日下部は抜身の刀身を渾身の力で投げつけた。いつの間にかフレンチメイドも軍服に変わっていたらしく、バサリと外套がはためき、飾緒の端が視界で揺れる。
月明りを反射しながら、放たれた白刃は軌道に飛び込む人魂や箒を断ち切っていった。
勢いを殺さぬまま、切っ先がカボチャ頭に迫る――
「ハッ」
日下部は笑った。刀身が突き刺さる直前、するりと身を躱したカボチャ頭がくり抜かれた目を日下部に向けて嘲笑する。だが。
「余裕ぶっこいてんじゃねぇよ、まぬけ」
カボチャ頭より余程凶悪な笑みを浮かべた日下部の視界には、映っていた。
標的をすり抜けた白刃を、ガベルに代わって手中に収めた日車の姿。
純白の軍衣を翻し、淡く月光に照らされた男が日下部の刀を高く掲げる。
燃え盛るカボチャ頭のさらに上から、落下の勢い諸共、日車が刀を振り下ろした。 - 32二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 20:42:53
二人の共同作業……これ実質ケーキ入刀では?
- 33二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 20:45:42
ひええ戦闘描写格好良すぎる…!
セクシーミイラコス・エロカワメイドさんとセクシーチャイナ・最後に軍服とかこんなに贅沢でいいんですか!?
ご馳走さまです…! - 341◆t5cbBAr95b.r26/08/16(日) 20:47:18
『ト、トリッ……ク♡……オアァ……………………!!!』
弱々しい声は最後まで紡がれず、燃え盛るカボチャ頭は爆散した。
「っ!」
「日車! って、なんだこれ、菓子ぃ?!」
キャンディにマシュマロ、クッキーにチョコ。閃光に呑まれる日車へと駆け寄ろうとした日下部の目の前を、滝のように降り注ぐ菓子の山が遮る。人魂や箒、中空の足場となっていた鎖も次々に菓子へと姿を変えていき、伏黒の脱兎よろしく降り注ぐ食べ物に半ば押し流される形で、二人は地上へと落下した。そして。
「ピョン! ――ピョン??!!」
「うにゃぁにゃ…………にゃ――?」
菓子山からなんとか這い出てお互いの無事を確認した二人の目に映ったのは、露出の高い黒猫衣装に猫耳かぎ尻尾の日車と、一応大事な部分だけは隠れている逆バニー姿の日下部だった。
(おおぉ……一回真っ当な服を挟んだせいでダメージがデケェ…………っつーかさっきのピョンって何? 俺の口から出たの? マジで?? 日車だけなら笑えたのに勘弁しろよなクソが……!!!)
『トリック♡オア♡トリートォ♡』
苦虫を百匹ほど噛み潰した顔で黙り込む二人の間の菓子山から、不意に掌サイズのジャック・オー・ランタンが飛び出した。キャラキャラ、呪力共々小さくなったカボチャ頭が笑声を響かせ回転する。
「……………………」
「……………………」
日下部と日車は視線を交わし、拳を固めた。
「ピョン!!!!!!」
「シャ――ッ!!!!」
怒りの咆哮が甘い香りの充満するアトリウムに響く。
カボチャ頭の弾ける音に、カチリ、巨大な振り子時計の針が時を進める音が重なった。 - 35二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 20:47:52
- 361◆t5cbBAr95b.r26/08/16(日) 20:49:47
***
見慣れた室内に、四度目の残穢。
日下部が瞬いた先で、ゆっくりと日車が振り返る。
「……………………」
「……………………」
お互いに、どんな格好をしていたかには触れない。
そう取り決めたものの、記憶の有無については確認すべきなのだ。それは勿論、「覚えてる?」の一言で済む話であり、何なら互いの表情で察することも可能ではある、のだが。
じっと真顔のまま見つめ合うこと十数秒。
結局、二人はどちらともなく、無言の内に尋ねることを選択した。
日車は頭上に両手を掲げた、ウサギ耳で。
日下部は胸の前でゆるく両手を握った、猫の手で。
両者は同時に、頭を抱えて蹲った。 - 37二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 20:53:42
- 381◆t5cbBAr95b.r26/08/16(日) 21:08:11
ということで四本目完了☆ コメ♡本当にありがとう!!!!!!
コスプレ案ひとつひとつはじっくり書けなかったけど画像検索しながら篤寛にこれ着てほしいあれも似合いそうと妄想するのめちゃくちゃ楽しかったし軍服は18~19世紀初頭ヨーロッパが癖だったよ☆
あれは脱がせたくなるやつ…… - 39二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 22:11:55
外套付きの軍服とか体格のいい二人ならめちゃくちゃ似合ってるだろうなぁ……!コスプレえちとか全然興味無さそうな二人だからこそ、カプ成立後にあの格好エロかったなぁとかふと思い出して悶々として欲しい……
- 40二次元好きの匿名さん26/08/16(日) 23:04:55
前スレで日車さんは日下部さんに軍服が似合いそうって言ってましたがどうですか!格好良かったですか日車さん!
- 41二次元好きの匿名さん26/08/17(月) 07:32:31
ほし
- 42二次元好きの匿名さん26/08/17(月) 13:10:06
保守
- 43二次元好きの匿名さん26/08/17(月) 13:19:38
全乗せ特盛コスプレ祭りだ〜!!わーい!!
全部見れてくれて嬉しいよスレ主!!ありがとう!!
これはどれもイラストで見たいよ…
今回は2人とも記憶あるんだね…2人は嫌かもしれないけどこちらは美味しい状況です、ご馳走様です - 441◆t5cbBAr95b.r26/08/17(月) 20:28:35
ひと足先にダイス君五本目のAV内容よろしく☆ dice1d3=2 (2)
1)大人の玩具☆
2)青空保健体育☆
3)高級風呂☆
- 451◆t5cbBAr95b.r26/08/18(火) 00:30:39
***
「お前さん、そんなん飲むの?」
高専敷地内の自動販売機前で、日下部は訝しんだ。
ブラックコーヒーを手にする日車は見慣れたものだったが、今その指先が押したボタンはコーラのペットボトルである。
「昨日はすっかり失念していたが、やはり映画にはコーラとポップコーンが必要ではないかと」
「AVは映画じゃねぇだろ。ポップコーンだってねーし」
「代わりにメントスを用意してきた」
「おいやめろ、大惨事案件じゃねぇか!」
「ふふ、冗談だ。実は半年ほど前に虎杖たちとやって痛い目を見たからな。二度はしない」
「お前らなにしてんの? 馬鹿なの?」
堅実にいつもの缶コーヒーを手に、日下部は心底呆れた。
聞けば日車の「やってはいけないと思い込んでいたことチャレンジ」に対する、虎杖・伏黒・釘崎の持ち込みグレ企画だったらしい。
「メントス以外も色々試したんだ。というより、メントスコーラに代わるものを見つける、が本題でな。駄菓子が山ほど用意されていて驚いた」
「マジで何やってんだか……で、結果は?」
「結局メントスコーラが最強、という結論に至った」
そう言って、両手でそっと支えたペットボトルを見つめる日車の横顔は、ほのかな微笑に彩られている。 - 461◆t5cbBAr95b.r26/08/18(火) 00:39:54
(……自分なんかが彼らの青春に割り込むべきではない、とかなんとか、昔は遠慮してたからなぁ。ガキ共と馬鹿やれるようになったのは良いっちゃ良いんだが)
日下部は音を立てて缶コーヒーのプルタブを開けると、ひと口含み、眉を顰めた。
散々日車のグレに付き合わされてきたせいだろうか。
そこに自分が居合わせなかったことに、ほんの少し、ほんの少しだけ、不満めいたものがある――気がした。
「――あ~…………、っつーか、座ってビデオ見てるだけだっちゅーのに、疲れるもんだな」
近くのベンチに腰を下ろし、日下部は奇妙な胸の苦みを振り払うよう目を閉じ首を回す。
ゴキバキ、派手な音が未だ静かな朝の高専に響き渡った。
「映像を見るだけでも体力は使うぞ。領域内でも五感はあるし――内容が内容だからな。疲労を覚えるのは当然だ」
「それはまぁ…………そうですね………………」
つい先程まで強制参加させられていた季節外れの仮装必須ハロウィン会場に、思わず目が遠くなる。
単純な脳疲労プラス精神的疲労――まさにそれこそが、揃って部屋を後にし、一時休憩を挟むに至った由縁である。お互い記憶もあるのでそのまま五本目を見てもよかったのだが、どうしてもリセットしたいことが多過ぎた。 - 471◆t5cbBAr95b.r26/08/18(火) 00:41:29
「日下部。今、思い出したんだが」
気兼ねない沈黙を共有したまま数分。
蓋を開けず炭酸飲料の泡を見ていた日車が、不意に口を開いた。
微笑が消え、眉間に皺が寄っているその顔に日下部は軽く眉を上げる。
「五つでひと組の呪具があっただろう。報告書ナンバー二〇一六〇〇二一五で捕縛された呪詛師が使用していたものだ」
「それで”はいはいアレね”ってなるわけねーだろふざけんな。っつーか二〇一六って四年前じゃん。何でお前が――ああいや、書庫で読んだのね。え、もしかして過去の報告書全網羅とかしてんの? こっわ」
「流石に全ては把握していない。学長権限でもないと読めないものもあるしな」
「学長代理の席ならいつでも譲ってやるぞ」
「俺には荷が重い。君の実力と人柄あってこそだからな」
「…………冗談はさておき、その呪具がどうしたよ。五つひと組で四年前っつーとあれか? アンカーボトルみたいな?」
日車の率直に過ぎる言葉に顰め面で缶コーヒーを傾ける。空だ。
仕方なく上着のポケットを探り棒付き飴を取り出した日下部は、日車の呆れた視線に気づいて下唇を突き出した。
「……なんだよ」
「四年前と五つひと組の呪具、だけで察する君も大概だと思っただけだ。――詳細は覚えているか」
「都内五か所に打ち込んで呪力を集めてたやつだろ。個別にぶっ壊して溜め込んでた呪力を放出させるはずが、結局五か所に散ってた呪力を最後の一か所へ集束させちまって――」
日下部は言葉の途中で口を噤んだ。日車の言わんとしていることに気づいてしまった。
それは今まさに見ている、呪いのビデオにも通ずることだ。 - 481◆t5cbBAr95b.r26/08/18(火) 00:46:08
「十本のビデオに分散していた呪力が集束する可能性。過去の事例を思えば、十二分にあり得るのではないか、と」
「面倒事は勘弁してもらいたいんですけど……」
日下部はため息をついた。
四年前の案件は最終的に、集束した呪力につられた一級二体を含む、呪霊の大討伐となった記憶が薄っすらとある。
「被呪者の回復が認められた以上、続けないという選択肢はない。それで呪いが強まったとしても、高専内でなら対処は可能だ。その為の俺と君でもある。ただ」
「問題は収束点が別にあった場合だな。わかった。伊地知から各地の窓へ、警戒度高めるよう伝えてもらう」
言いながら携帯電話を取り出し、連絡を入れる。ワンコールで出る伊地知は流石補助監督の鏡である。
「すまない、日下部。杞憂であれば良いのだが」
「用心に越したこたぁねぇでしょ」
「それは……そうだが」
通話が終わった途端申し訳なさそうに声をかけてきた日車の眉尻は、普段以上に下がっていた。
日下部はその様子に、ふと既視感を覚える。
無言のまま瞬きもせず、こころなし首を傾げ、身長差からやや上目遣いに日下部を見るその馬鹿でかい三白眼。
ぼんやりと重なる輪郭を辿って、記憶の中からようやく掬い上げたそれは。
「――にゃあ?」
「~~~あちらのことはっ! 忘れろと言っただろう!!」
「い゛っ?!! おま、脛を蹴るな脛を!!! 違うって! 今のは昔近所にそういう名前の黒猫がいたのを思い出しただけで、あっちでニャーニャー言ってたお前とは関係な、やめろ悪かったガベルを出すな!!!!」 - 49二次元好きの匿名さん26/08/18(火) 07:49:25
- 50二次元好きの匿名さん26/08/18(火) 11:52:22
メントスコーラ皆でやってるのかわいいねぇ~〜~!!!
日車の仕草が本当に若人たちを尊んでる感じで良い...尊いのはお前もだよ日車ぁ~〜〜!!!
ところで日下部それは独占欲というものじゃないかい?ん?素直におなり?
は〜~〜おっさんのモダモダは健康に良いですなぁ!!! - 51二次元好きの匿名さん26/08/18(火) 18:15:21
日下部は日車のグレ企画に付き合ってあげてたんだね!どんな企画をしていたんだろね?メントスコーラみたいなのは虎杖達がやりそうな企画ではあるけど
あとあっちでのコスプレ日車を見れたそれこそグレ企画では絶対できないだろうから、それは日下部の特権だよ。まぁ日下部の尊厳も無くなったけどね
ドンマイ! - 52二次元好きの匿名さん26/08/18(火) 18:15:55
青空保健体育⭐︎ってなんだよ…楽しみすぎる
- 53二次元好きの匿名さん26/08/18(火) 23:24:07
青春モノか?それともさっきやったから別で教師モノ?
- 541◆t5cbBAr95b.r26/08/19(水) 04:17:19
***
部屋に戻り五本目のパッケージを開けた日下部は、日車と顔を見合わせた。
お互いに険しい顔で、黒塗りのディスクにじっと目を凝らす。
マジック☆ミラー号でイクッ♡ 異世界ムチ無知娘に青空性教育♡♡
タイトルのせいで非常に気が散るが、確認したいのは製作者の正気ではなくそこに宿る呪力だ。
顰め面のまま、日下部は首を傾げた。
「……微妙に、一本目に比べりゃ強くなってる……か?」
「……何とも言い難いな……」
「まぁまだ半分残ってっからな。とりあえず進めていきましょーや」
これ以上肩を並べてAVディスクと睨めっこを続けるのも不毛というものだろう。日下部はさっさと円盤を手に取りセットする。
五回目の注意喚起と呪いの声に続き現れたのは、荷台にマジックミラーをはめ込んだ魔改造キャンピングカーだった。 - 551◆t5cbBAr95b.r26/08/19(水) 04:19:07
「……剣と魔法の世界? ならキャンピングカーではなく馬車の荷台にでもセットを組んだ方が良かったのでは? マジックミラーの原理を魔法と説明するなら余計に、車の異物感が凄まじいのだが」
「普通の映画ほど金かけられるもんでもなし、この為だけにわざわざ馬車用意して改造して、なんてできねぇだろ」
「車を改造する方が高くつかないか」
「……あー……」
(こいつ、もしかしてマジックミラー号って知らねぇ? いや知らんか。AV見たことなかったんだもんなぁ)
視聴したことはなくとも人気ジャンルのひとつとして知っていた日下部は、改めて日車のAV鑑賞履歴がこんなニッチで埋められて大丈夫なのだろうかと心配になった。
とはいえこの車は使い回すから良いんだよ、とは後が怖いので勿論言えず、黙ったまま画面を見る。
「彼女は女性剣士……? にしてはあまりに軽装だが。筋肉も……いや、これはファンタジーで、フィクションだったな」
「普通の村娘にしときゃお前みたいなのに突っ込まれずに済んだのになぁ」
「呪力強化があるといっても、筋力が物を言う世界だと実感したからな。君は気にならないのか」
「言っただろ、AVなんて頭空っぽにして見るもんだって」
「これが例えば時代劇やアクション映画だった場合は?」
「それは……まぁ、多少は」
「そうだろう」
「なんでドヤ顔なんだよ」 - 561◆t5cbBAr95b.r26/08/19(水) 04:23:07
***
女剣士にエルフに踊り子。
異世界らしい面子との絡みを終えて暗転するまでの二時間少々、幾つのツッコミが交わされただろうか。
「とりあえず三人とも別人設定のくせに同じ女優なのはどうなんだっつーな……マジで低予算すぎんだろこれ」
「座学としての性教育シーンは評価したい。避妊具の重要性や性病のリスクについては仕事柄熟知しているだろうし、製作者側にはああいった情報をこそ積極的に発信してほしいものだな」
「AVで真面目な保健体育の授業に一時間尺使ってんのは本来評価するとこじゃねーんだよなぁ……」
よっこいせ、と立ち上がった日下部は、プレイヤーの前へと歩を進める。
「そんじゃ、いきますかね」
「ああ。頼む」
カチリ。
***
呪いのAV五本目 dice1d100=57 (57) + dice1d40=11 (11)
日下部 dice1d100=81 (81)
日車 dice1d100=82 (82)
- 571◆t5cbBAr95b.r26/08/19(水) 04:43:30
- 58二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 07:54:22
相変わらず二人の会話が可愛い
ドヤ顔ひろみ……ひろみの思考回路にツッコミ入れつつ完全に理解しているアツヤ…… - 59二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 08:22:07
呪力増強があってなお勝つとか一級と一級相当強すぎぃ!
コメディ的な掛け合いじゃれ合いも可愛くて美味しいけどAVくんはもっと頑張ってくれ
やくめでしょ - 60二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 11:10:25
このレスは削除されています
- 61二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 11:39:30
このレスは削除されています
- 62二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 12:01:10
MM号でえろんえろんになっちゃう二人見たかった...
でもダイス神の導きならしゃーないよスレ主!俺はスレ主のかわいくて強強篤寛AV(アクション・ビデオ)大好きです!!! - 63二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 13:49:07
なんでだよ…ダイス…
- 64二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 19:01:37
日下部さんはちょいちょい意識してる感出てるけど日車さんはどうなんだい
めちゃくちゃ頼りになって優しくて気の置けない同僚止まりなのかい
序盤でちょっとえっちぃ夢は見てたけど本人の認識では罪悪感からの悪夢だしな…… - 65二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 19:14:09
- 66二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 22:38:37
某ETDトリオのスレの時も思ったけどエロダイスくんどこも数字弱すぎる!!
- 67二次元好きの匿名さん26/08/19(水) 22:58:35
- 681◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 07:15:11
***
鬱蒼とした森。木々の合間から覗く空は明るいが、空気は重く澱んでいる。
時に鼻腔を掠める饐えた鉄錆の臭いにも怯まず、日下部はただ走っていた。人の気配を、日車の呪力を探しながら。
「――退け!!」
茂みから飛び出してきた複数の小鬼――この世界観ならゴブリンと呼ぶべきだろうか、醜悪な魔物をツヴァイハンダーで一掃する。
断末魔はすぐに背後へ遠ざかる。ファンタジー世界よろしく漆黒のマントを翻しながら、日下部はひたすら先を急いでいた。呪力を足に込めて可能な限りの速度で森を駆け抜ける。手を覆うガントレットは早々に外して捨てたものの、革製の衣服に膝上までを覆う鎧がやたらと重くもどかしい。
(何処だ日車、何処にいる)
日下部の焦燥を煽るように、いつかの日車の声が甦った。
『俺は地下牢にいた。君の姿はなかった。君も同じように捕らわれているのかと探し回っていた折、君の呪力を頭上で感じた。ガベルで地盤に穴を開けて地上へ出たら、縄で縛られ吊るされた君がいた』
(散らされてこっちはAV内容とは関係ないところにいる。条件が一致し過ぎなんだよ、クソが。早く、アイツを見つけねぇと)
ギリ、強く噛み締め過ぎた奥歯が音を立てる。
日下部の脳裏に、今度は家入との会話が過った。 - 691◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 07:27:16
『――日下部さん。もし今後日車さんが”そういった”目に遭った場合、勿論私も尽力しますが、日車さんのフォローをお願いします。本人に記憶が残らずとも、なかったことにはならない。見えない傷が一番厄介ですから』
『お前、今回見えない傷を負った俺にはあっさり問題なしの太鼓判押したくせに……』
『ついこの間まで真っ当な世界で真っ当に生きてきた真っ当な人と、生まれてこのかたずっとイカれた世界のイカれた最前線で戦ってきて今尚生き残っているイカれた人。同列に扱えるわけがないでしょう』
『俺は最前線じゃなくて教職選んだ、しがない普通の人間なんですけど?』
『白々しいですね。わかってるくせに』
(そうだよわかってる――言われるまでもねぇ)
いつかは煙に巻いた言葉を、胸中でごちる。
日下部は自分たちとは――自分とは違う日車の真っ当さを、知っていた。
出会って直ぐに気が付いたし、この一年半でその思いはますます強まった。
時に凡人とは一線を画すその頭脳で、或いは斜め上の馬鹿真面目さで、凡夫の目からは奇行以外のなにものでもないことをしてみせたとしても。
それでもイカれた世界に引きずり込んだ羂索や呪術界を呪うのではなく、ずっと自分自身の弱さを呪っている日車寛見という人間。その稀有な心根を知っていた。
(これ以上アイツに、余計な傷を抱えさせるなんざ御免なんだよ……っ)
両手剣の柄が軋むほど強く手を握った、その時だ。 - 701◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 07:31:00
「――っ!」
日下部は足を止めた。
息を詰め三時の方向を見て――気が付けば地を蹴っていた。
「日車!」
日車の呪力を、見つけた。
一直線にそこを目指す。ぬかるみも下草も太い木々も、その加速を妨げることはない。
どんどんと近づく見知った呪力――そこに知らない呪力も混じっていることに気付いた瞬間、日下部の心臓がド、と大きな音を立てた。
「――日車!!!」
日車の呪力が瞬間的に膨れ上がる。そして、破壊音。
切り開かれた森の一角。急に開けた視界で、強すぎる陽射しと爆風が日下部を襲う。
小石や木片、陶器の欠片がパラパラと降り注いだ。
「――おい! ひぐる、」
探し人の名前を最後まで紡ぐことはできなかった。
空き地の中央、そこに建っていたのだろう丸太小屋の残骸。
全壊したその中に、蹲る影があった。普段のスーツ姿ではなかったが、それは確かに――日車だ。
黒いフード付きのローブを頭からすっぽりと被り、こちらに背を向けている。その生地が重く濡れそぼっているのが、距離はあってもはっきりと分かった。その液体が、ぬらぬらと妖しく光るのも。
そして、風に乗って流れてきた、独特の生臭さ。
(……おい、おい。違うだろ。何で、こいつが) - 71二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 13:05:58
ハス
- 72二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 18:37:24
今度は日下部が日車を探す展開なんだね
生臭い液体って血…?だとしても返り血だろうと変に安心できる二人組
続きも楽しみ! - 73二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 21:41:31
ぶっかけられた(意味深)かと思ったけど血か!ひっどい勘違いかもしれん
- 741◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 22:02:57
「…………? くさか、べ……?」
不意に、黒い塊が動いた。
のろのろと上体を起こし振り向いた日車の目が、日下部を捉えて瞠られる。
「――日下部!」
立ち上がりかけた体が傾ぐ。
そこでようやく、日下部は体の動かし方を思い出したように日車へと駆け寄った。
「日車、お前――」
「日下部、無事だったんだな。良か、」
ゴホ、と咳き込んだ日車の言葉が途切れる。日下部は屈んでその背を擦ろうとしたが、直前で日車に止められた。
汚れるから、と伸ばされた拒絶の手から、どろりと粘り気のある液体が滴る。日下部は思わず視線を逸らした。
「日下部」
「……無理して喋らなくていい。あと、ローブ脱げるなら脱げ。俺のマントやるから」
「ああ……いや、いい。ローブは脱がない。断固拒否する」
「おう。――おう?」
思いの外強い拒絶とその言い草に、日下部は一度逸らした視線を日車へと戻した。
濡れたフードの影から日下部を見上げる、仏頂面。
顔にも粘液が付着し酷い有様ではあったが、その三白眼に宿る光は見慣れたものだ。普段と変わらぬ、頑固で面倒な、馬鹿真面目なその目に想像していたような翳りはない。
よくよく見ると、水が滴りところどころ粘液が糸を引いている点を除けば、ローブの下の衣服にも特段乱れたところはなかった。 - 751◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 22:06:53
(……あー……っと? なんかエロいことされてナニ塗れになって呆然自失……かと思ったが、大丈夫そう、か? あんだけ色々、必死になって――全部俺の、早合点?)
流石に格好悪すぎだろ。
直前までの己を省みて沸々と湧き上がる、安堵以上の、羞恥。
これ以上ないほど渋い顔になる日下部の前で、日車はごそごそとローブ下の衣服を探り――眉間の皺を深めて固まった。小さく溜め息をつくと、日下部が羽織ったままのマントを無言で手繰り寄せ顔を拭う。どうやら結局、他に適当な布が見つからなかったらしい。
「日下部。地下だ」
そうして幾分身綺麗にしたところで、日車が唐突に言った。
「――はい? 地下?」
「今回の核だ。”初代魔法の鏡号”がここの地下にある」
「初代……魔法の鏡号? は? っつーかそれ誰に聞いたの?」
「魔法の鏡第二号保持者。自称愛の伝道師」
「なんて?」
「二号は既に破壊し、自称愛の伝道師も騎士団に突き出した。あとは初代魔法の鏡号を壊せば戻れるはずだ」
「はー、待て待て。情報が多過ぎる……!」
日下部はこめかみを押さえた。やはり色々と、想像していた感じと違う。
「日車、頼むからちょっと、最初から、順を追って説明してくれませんかね……?」
日下部の懇願に、わかった、と日車が小さく頷いた。 - 761◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 22:36:56
「まず俺は、”巡礼の一団”、端的に言えば移動式見世物小屋隊商の檻車にいた」
「はぁ??!!」
「手枷で呪力が使えなくてな。檻車の見張りを説得して解放してもらった」
「見張りを、説得……?」
「その後は護衛の傭兵たちを迎撃しつつ、虱潰しに残りの檻車を確認・破壊していったが君の姿はない。聞けば俺がいた檻車は隊商の第三隊で、本隊には全面ガラス張り、檻部分が宙に浮かぶ特別檻車――魔法の鏡号があるという。俺は傭兵隊長に本隊までの案内をお願いした」
最後の台詞と共に一方の口角を上げたその顔は、完全に悪い弁護士だ。どんな風に「お願い」したのやら、権威主義に選民思想、腐った頭のお偉方相手にキレた日車の舌鋒を知る日下部は、ヒクりと頬を引き攣らせた。
「だが本隊の魔法の鏡号にも君の姿はなかった。そこで一団の主たる自称愛の伝道師に面会を求め、名前や特徴を挙げて君の居場所を尋ねた。が、わからない、そんなチンピラゴリラは知らない、の一点張りだ」
「おいコラちょっと待て! お前俺のことどんな風に話した!? 悪口のオンパレードでもなきゃチンピラゴリラ呼ばわりはされねぇだろ?!」
「話の腰を折るな日下部。説明を求めたのは君だろう」
「俺が悪いの……?」
抗議をひと睨みで切り捨てられ、理不尽、の三文字が脳裏に浮かぶ。
続けるぞ、と口を開く日車に、日下部はしょっぱい顔で頷いた。 - 77二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 22:38:31
- 78二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 22:39:58
このレスは削除されています
- 791◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 22:40:15
「同じような見世物隊商があって、君はそこに捕らわれているのかもしれない。そう思って他にガラス張りの檻車を有する団体がないか問い質したが、魔法の鏡号は特許物で他にはない、と返された」
「特許……ああうん、すみません続けて下さい」
「嘘をついている、少なくとも何かを隠しているのはわかった。ので、尋問を重ねたところオリジナルである初号機が別にあると判明した」
「マジか…………」
「そこに隊商から通報を受けた騎士団員がやってきたので、俺たちの行動は正当防衛であること、自称愛の伝道師による行いは略取・誘拐罪並びに人身売買罪、売春防止法違反と児童福祉法違反・労働基準法違反等々に当たると訴え納得させた」
「通じるのか現代日本の法観念……」
「自称愛の伝道師とその一派を騎士団に引き渡し、ここを目指した。道中魔獣を捕まえることができたのは幸いだったな。おかげで馬よりもかなり早く移動できた」
「魔獣はタクシーかよ……」
「丸太小屋の中から地下に下りようとして――トラップが発動した」
突如現れた魔物を小屋ごと吹き飛ばしたところに、日下部が駆けつけた。そういうことらしい。
びしょ濡れなのもぬめりも臭いもスライムの体液、とのことで、実際日車が顔を拭った日下部のマントは、しっかりと同じ生臭さになっていた。 - 80二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 22:46:11
チンピラゴリラはちょっとガラが悪いみたいな紹介の仕方したのかな
結局日下部のマントで顔拭っちゃうのといい、対日下部にだけ特別遠慮がない日車ほんと可愛い - 81二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 22:51:12
特徴は…チンピラゴリラだな。みたいな説明したのかもしれない
- 821◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 22:53:32
「ご説明どーも。あー……、蹲ってなんかぼーっとしてたのは? まさか怪我してんじゃねぇだろうな」
「していない。あれはその……異世界という設定が、反映されているらしく」
「?」
「ここでの俺は、人間ではなく半獣なんだ」
「はんじゅう……?」
「獣の性というか……特性のせいで、どうも、水に弱くなっているらしく」
「はぁ」
「爆散したスライムの体液を頭から被って、パニックになって……呪力を放出し過ぎて、その、一時的に動けなくなっていた」
「……………………」
心なし目元の赤く染まった日車に、日下部は全て察した。
(つまりこいつまた猫耳になってんのね…………道理でフードすら取らねぇわけだ)
盛大な溜め息をひとつ。そして。
「!? 何をするんだ日下部!!」
日車のフードを鷲掴んで引き摺り落とす。
日下部の視線の先、予想に違わぬ黒い猫耳が、ピョン、と元気よく立ち上がった。 - 831◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 22:55:45
「おい、日下部!」
「うるせぇ紛らわしい真似しやがって!!! 心臓に悪いっつーんだよクソ、何かあったのかと思っただろうが!!!」
「アラフォー男の猫耳だぞ、仕方がないだろう! それに君ばかりだと思うな。俺だって、檻車の何処にも君の姿がなくて気が気じゃなかったんだ。離れた場所にオリジナルがあると知って俺がどんな思いだったと……! 俺はまた、今回も、また……っ」
不意に、日車の声が揺れて途切れた。
ぐ、と唇を噛んだかと思えば、俯いて日下部の視線から表情を隠す。ただ日下部には、見えない日車の表情も、途切れた言葉の続きも何となく想像がついた。何せこの男は、真っ当なのだから。
「……また、なんです」
「……なんでもない」
「無理があるだろ。猫耳ぺしゃんこになってんぞ」
「やめてくれ。だから嫌だったんだ」
両手で顔を覆い溜め息をついた日車に、日下部もまた息を吐く。
知らず伸びた手でその黒髪を撫でかけて、指先を握りこんだ。
逡巡の結果、その手は少し位置を下げ、秀でた額へのデコピンに落ち着く。
「っ! ~~~日下部!」
「そろそろ動けんだろ。さっさと地下行って噂のオリジナル、ぶっ壊しましょーや」
「……デコピンをする必要が何処にあった?」
「イカ耳が見たくて、つい?」
「……やはりチンピラゴリラじゃないか」
「お前マジで一回グーで殴らせろ」
そう言いつつ、立ち上がった日下部が日車へと差し出したのは、拳ではなく開いた手のひら。
日車は眉を顰めたまま口を開き――だが結局、何も言わずに立ち上がった。自分よりも少し大きく、武骨な日下部の手を取って。
無事で、良かった。
その囁きは、日下部のものだったか、日車のものだったか。
互いに聞かせる意図もなくただ零れ落ちた安堵。それは風に運ばれ、本人の耳にすら届くことなく溶けていった。 - 84二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 22:56:11
撫でろ…ッ!
撫でろアツヤ…ッ!! - 851◆t5cbBAr95b.r26/08/20(木) 23:08:55
ということで初号機破壊は割愛して五本目完了だよ☆
いつものA(アクション)V(ビデオ)のはずが今回はAパート少なめただのビデオになりましたごめーーーん!!!(美しい本気の土下座)(五本目MM号ネタへの未練が強すぎた)(だって強化ダイスも入れたのにぃ!)
そしてコメ・♡してくれる皆に感謝を☆ 俺の栄養です……本当にありがとうございます五体投地……!!!!!
スレ主のメンタルはアイスなので百折不撓はできないが完走まであと五本……AVネタ探しつつ頑張るぞ☆
あと次の高専パートでは日車視点もちょっと入れられたらなと思ってるよ☆ - 86二次元好きの匿名さん26/08/20(木) 23:33:06