生け垣のメリットとは? 種類や必要性、垣根との違いを紹介します

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──大量の火山灰で下水の機能がマヒする可能性があることはわかったんですが、その他の被害はどのようなことがあると想定されますか?
秦教授:実は、東京ぐらい高度に発展した近代都市が、大量の火山灰に見舞われた事例って、世界中にあまりないんですよ。
確かに、ニューヨーク、ロンドン、北京⋯⋯ぱっと思いつく限り近くに火山がない大都市の方が多い。
一方、東京は江戸だった時代に、実際に火山灰が降り積もったという降灰被害が2度あり、すでに実績がある。1707年の宝永噴火は富士山だが、1783年の天明噴火は浅間山の噴火が原因だ。
降灰被害の原因となる火山が近郊にふたつもある大都市は、世界的に見ても東京と横浜ぐらいで、日本国内でも、名古屋、大阪、札幌、福岡。いずれを考えても火山からは遠いか、降灰の影響がほぼない位置にある。
東京や鹿児島、ナポリのような火山の近くにある大都市の方がちょっと特殊なのかもしれない。
富士山と浅間山と東京の位置関係
秦教授:ですから、例があまりないので、こうなるという確実なことは言えないんです。ただ、いろいろな実験や、過去の実例からの推測などでまず考えられるのが、フィルターが目詰まりを起こすだろう、と。
──フィルターですか。
秦教授:何かしら空気が循環するものには必ずついてますから。コンピューターにもついているし、換気設備、空調、自動車、屋外にある受電設備には必ずフィルターがついている。フィルターで換気ができないと、機械は止まってしまいますから。フィルターをこまめに取り替えればいいという話ですが、こまめに取り替えることが可能か。という問題があって。ダイレクトな影響ではないけれど、間接的な影響は大きいです。
火山灰で、まずはフィルターがつまります!
建物の換気ができないと、高層ビルの高層階などは、そもそも使いづらいという話になるし、コンピューターのデータセンターや変電所など、大量の熱をうまく発散させる仕組みが止まってしまうと、電気や通信が不安定になり大都市にとっては手痛い事態だ。
秦教授:さらに、電力施設の碍子(がいし。電気を通さない絶縁体)という部品に火山灰がついて雨が降ると、電気を通すようになってしまって、スパークして、施設が止まって停電。という事態も実例が実際にあります。
電柱の碍子(赤い矢印の先の白い部分)
そもそも、電気が止まってしまうとコンピューターも動かないうえに、どこか破損した箇所だけを直せば復旧完了というわけにはいかず、灰をかぶった施設全てをメンテナンスしなければいけない。手間がかかるのも普通の災害とは違うところだろう。
秦教授:交通機関についても、火山灰が数ミリとか数センチであってもまず、鉄道が止まってしまう。
10センチも積もれば四輪駆動の車も動かなくなる。ですから鉄道と物流が止まれば、もう都市機能が基本的にマヒすると考えていいです。
シミュレーション上では、鉄道が止まるほどの降灰範囲が、わずか数時間で埼玉県や千葉県の一部まで広がるとされています。
──そうすると、そもそも移動手段がないから、避難もできない。
秦教授:ですから、国のガイドラインでは「自宅に留まってください」っていうことを言ってます。普通の災害だと「避難してください」なんて言うんですけど、この富士山噴火での大規模降灰では自宅に留まってくださいと。
その間に、なんとか全国からホイールローダーやロードスイーパーをかき集めて集中投下して、幹線道路だけ、緊急車両が通れる一車線だけでも確保する。それが限度だろうということなんです。
私たちができる大規模降灰での基本的な対策は、自宅での待機、というシンプルなものだが、実はこれが重要で、交通インフラや通信などが回復するまでは、無駄な外出は避けるというのが基本的な考え方だ。
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