少年院での「闇バイト」調査の驚くべき結果ー3割が関与経験、その4割が「反省していない」 #エキスパートトピ
栃木の強盗殺人事件で浮かび上がったのは、若者が「トクリュウ」の実行役として重大犯罪に動員される現実です。法務省矯正局は、少年院在院者に対して「闇バイト」に対する調査を行いました。それを見ても、3割強が闇バイトへの関与経験を持ち、その入口はSNS以上に友人や先輩からの紹介が多いことが示されました。SNSだけでなく身近な人間関係を介して若者を取り込む構造こそ、現在のトクリュウの傾向です。
ココがポイント
夫の海斗容疑者がこの高校生を通じてほかの高校生らを実行役として集めさせた可能性があるとみて、詳しいいきさつを調べています
出典:NHKニュース 2026/5/21(木)
「闇バイトを行ったことがあるか?」には1688人中、32.8%に当たる554人が「ある」と答える
出典:スポニチアネックス 2026/5/21(木)
闇バイトの応募者は、犯罪グループにとって使い捨ての駒。(中略)リスクに見合う見返りは決して得られない
出典:朝日新聞 2026/4/9(木)
エキスパートの補足・見解
法務省の少年院在院者調査は、「トクリュウ」が非行少年をどのように取り込んでいるかを示す重要なデータです。半数以上が闇バイト関連の投稿を見た経験があり、実際に3割強が関与経験を持っていました。しかも多くが複数回に及んでいます。
注目すべきは、入口がSNSだけではない点です。最も多かったのは友人や先輩からの紹介でした。栃木の事件でも、既存の対人ネットワークを通じて犯罪に取り込まれた構図が見えます。これは、警察がSNSへの監視を強めており、架空の身分を使って応募・接触する「仮装身分捜査(雇われたふり作戦)」を実施していることなどが影響していると考えられます。
したがって、現在の「闇バイト」は、金銭的誘惑だけでなく、知識不足や交友関係への依存、判断の未熟さを利用して実行役を確保しており、緩い「不良グループ」同士のネットワークが、実際の犯罪に利用されているという傾向が見て取れます。
さらに、法務省の調査で驚くべきことは、闇バイトを行ったことを「後悔していない」と答えた者が4割にも及んでいることです。このように、そもそも「闇バイト」に加担する者は、反社会的傾向が強く、罪悪感も希薄な層であることがうかがえます。