危険なストーカーにGPS機器装着を検討…政府が緊急対策決定、カウンセリングの義務づけも
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ストーカーや詐欺の被害の深刻化を受け、政府は28日午前、犯罪対策閣僚会議を開き、緊急対策を決定した。ストーカー被害者の保護策として、一部の危険な加害者にGPS(全地球測位システム)機器などを装着させることで、被害者に接近を通知する仕組みの早期導入を促す。加害者には医療機関の受診やカウンセリングを義務づけることも検討し、総合的な対策強化を図る考えだ。
ストーカー被害に関する相談は急増している。全国の警察が昨年1年間に摘発したストーカー規制法違反事件は過去最多の1546件(前年比205件増)と、4年連続で増加した。
警察は被害者への接近を防ぐため、同法に基づく禁止命令や警告を出しているが、今年3月には東京・池袋の「ポケモンセンターメガトウキョー」で、女性店員が禁止命令を受けていた元交際相手の男に刺殺される事件が発生。男は過去に女性への同法違反容疑で逮捕されており、警察から受診を促されていた。
政府はこの事件を念頭に再発防止に向けた対策を検討。被害者への強い執着心を抱く一部の加害者は、摘発や禁止命令を顧みずに重大事件を起こす危険性があるとして、海外で取り入れられているGPS機器などを装着させる制度の早期導入の検討を推進する。
このほか、一定のストーカー加害者に治療・カウンセリングの受診を義務づけることも検討課題とした。治療を勧めている現状では受診率が低いためで、警察庁が海外の制度や運用課題を考慮し、有識者の意見を聞きながら法整備を含めた検討を進めるとみられる。
緊急対策には、急増する詐欺被害に対する官民連携の強化も盛り込まれた。昨年の特殊詐欺被害は「SNS型投資・ロマンス詐欺」を含め、過去最悪の計約3257億円に上った。
政府は、被害金の受け皿となる口座を早期に凍結するため、金融機関や警察などが不審な口座の動きを監視する「金融犯罪対策センター(仮称)」の設置に向けた検討を加速する。
AI(人工知能)で通話内容やメッセージを分析し、詐欺電話を見抜く民間の技術開発も支援する。SNS事業者には、著名人を装って虚偽の投資を呼びかける投稿の自主的な削除を働きかける。詐欺電話は東南アジアの拠点からかけられており、各国との国際連携や警察の捜査態勢も強化する方針だ。