友達がいないのは野生だから(男の友達考005)
なぜ男は大人になると友達がいなくなるのか。
他の動物で考えてみるとどうだろうか。たとえばニホンザル。ニホンザルは日本に生息する固有のサルで、朝鮮半島経由で63万年前から43万年前に日本列島に侵入している。
彼らは群れで生活する。
複数のメスと子供、少しばかりのオスで群れは構成される。彼らには明確に順位が存在する。群れの中で序列があるのだ。さらに子供のオスは大人になると群れから離れていく。
これがヒントではないだろうか。
2つのことが考えられる。まず人間の大人の男性は、友達といると順位を気にしてしまうのでないだろうか。それが嫌で、自分では思っていなくとも、本能的にそのように考えており、大人になると友達から離れていくのだ。
もう一つは群れから離れることだ。
ニホンザルのオスが大人になると群れから離れるように、既存のコミュニティから離れてしまい、結果として友達がいなくなるのだ。群れから離れたニホンザルは単独で行動し、時には群れを渡り歩くと聞く。まさに大人の男と一緒だ。基本は単独行動、たまに飲みにいく限定で群れに入るのだ。
馬も見てみよう。
馬の群れはもっと極端で、1頭のオスと、複数のメスと子供で構成される。馬に友達という概念があるのかわからないけれど、オスは一人なのだ。友達などいないのだ。さらに面白いのが、オスの子供の馬は大人になると群れを離れ、同じように離れたオスと行動する。
やがてそのオスはオスだけの群れを離れ新たな群れを作る。新たな群れということはオスは1頭だ。他はメス。もう別のオスとは交わることはない。あんなに仲が良かったのに。オス同士で一緒に草を食べ、駄菓子屋に行ったり、放課後にサッカーをしたり、大学の授業を抜け出して学食で駄弁ったりしていたのに、もうオスと会うことがないのだ。
人間の男と一緒ではないか。
この事実に気がついた時、私は愕然とした。手に握っていた馬券が外れ馬券になったほどだ。愕然としたことと、馬券が外れ馬券になったことは、一切関係ないのだけれど、結果として外れ馬券になった点は記しておきたいと思う。
ニホンザルと馬の例だけを見ても、男に友達がいない理由がなんとなく見えてきた気がする。もはや本能的とも言える。男の大人は忘れている、あるいは失われたと思われた、野生が囁き、友達付き合いというものをなくしているのだ。
つまり友達がいない、と悩む大人の男性は、より野生的と言えなくもない。野生だから仕方がないのだ。魚で考えるとどうだろう。養殖より天然の方が値段が高いことが多い。そういうことなのだ。我々は天然なのだ。
ただ近大マグロとかは大人気だ。そういうことも考えておきたい。



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