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<産経抄>広島、長崎の原爆忌 なぜ専制国家への名指し批判避けるのか    

「平和宣言」を読み上げる広島市の松井一実市長=6日午前8時18分、同市中区(代表撮影)

スペインの哲学者オルテガ(1883~1955年)に知られた言葉がある。「私は<私+私の環境>である」。環境とは親や知己、郷里の山川草木まで含むらしい。「私」を構成する要素の多くは、自分の意思ではどうにもならない。

▼唯一の戦争被爆国である日本の立場を思うとき、先の言葉を重ねてしまう。原爆被害の実相を伝える被爆者の声は、どんな形であれ次の世代に引き継がねばならない。国際情勢はしかし、緊迫の度合いを年々強めている。「核なき世界」の理想は許してもらえそうにない。

▼6日の広島、9日の長崎。戦後81年の原爆忌が巡ってきた。きのうの平和記念式典で、松井一実広島市長は「世界の為政者の皆さん」に向けて「いつまで失望させ続けるのか」と問うた。核廃絶への呼びかけが核保有国などに響かぬ焦りだろうか。

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