東大が2年連続赤字へ 「貯金」数年で枯渇、研究者の削減不可避
東京大学が2026年度に2年連続で最終赤字になる見通しであることが分かった。人件費や実験機器などの価格上昇が響き、2年連続の赤字は04年の国立大学法人への移行後初めて。「貯金」に相当する繰越金は数年で枯渇する見込み。現在の財務状況が続けば、研究者の削減など規模縮小が避けられない。
文部科学省に25年度決算とあわせて26年度予算を提出した。松本洋平文科相が近く承認するか判断する。25年度は数十億円...
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(更新)- 小黒一正法政大学経済学部 教授別の視点
東京大学が2年連続で赤字となる背景には、大学への公的措置の縮小も関係する。国立大学法人への運営費交付金は、名目GDP比で2017年度の0.193%から2026年度には0.159%へ低下して約18%減少、私立大学への経常費補助も0.056%から0.043%へ約23%減る可能性も。少子化の影響(=学生数の減少)も考慮する必要があるものの、両者の合計は0.249%から0.202%へ約19%縮小。しかも、この間に人件費、光熱費、研究機器、試薬、海外学術誌などの価格は上昇した。東大の赤字は個別大学の経営問題ではなく、大学への基盤的投資を経済成長や物価上昇に合わせて調整してこなかった政策の帰結では。
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(更新) - 境家史郎東京大学大学院法学政治学研究科 教授ひとこと解説
納税者の立場からすれば「虫の良すぎる話」であろうが、研究者に業績を上げさせようと思えば、自由に使える研究資金と時間を潤沢に与える以外にない。その場合ムダ金は大いに発生するだろうが、それも含めて裾野を広げない限り、「山の頂上」は高くならない(企業の研究開発でも同じでは?)。 また、「自由に使える」というのがポイントで、従来の大学行政では、中途半端な資金を与える代わりに、その使途についてなど厳しく管理し、研究者の手間を大いに増やし、結果として研究時間を減らすという悪弊があった。今の時代、なかなか「自由に」とはいかないだろうが、そういう構図があることは内側から伝えなければならない。
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