米最古の球場とどこか似ている神宮球場の雰囲気 村上宗隆に歴史を紡ぐ者としての姿あり
【村上宗隆の挑戦】 【ボストン(米マサチューセッツ州)4日(日本時間5日)=赤尾裕希】米大リーグ、ホワイトソックスの村上宗隆内野手(26)が、初めてレッドソックスの本拠地であるフェンウェイ・パークに足を踏み入れた。試合前には、名物で、左翼フェンスに高くそびえたつ「グリーンモンスター」の壁裏に恒例のサインを書き、「歴史を感じた」と感慨深げに語った。 1912年に開場したフェンウェイ・パークは、現在米大リーグで使用されている球場では最古。長年使われてきたことがわかる、何とも言えない緑色に哀愁が漂う。さらに、レッドソックスの選手たちが車を止める場所は外周の道沿いで、試合後には大勢のファンが帰宅前の選手を狙い、サインをねだっていた。 普段、日本ではヤクルトを担当しているだけに、球場から感じるレトロな雰囲気、ホームとビジターの違いはあるがファンの前に車を止めて帰宅するという風習が、神宮球場と似ていると感じた。神宮は1926年10月に開場し、今年が創建100周年のメモリアルイヤー。NPBの使用球場では甲子園に次いで2番目の古さを誇る。 現在、新球場の開場に向けて神宮外苑では工事が続いているが、100年以上かけて作り上げてきた伝統を感じられる部分や展示施設を、新球場にも残してほしいと思う。多くの人たちの思いと努力、選手たちの華々しいプレーで築かれてきた歴史を、少しでも後世に伝えてほしいと願うからだ。 そして、村上も歴史を作ってきた一人。2022年には、日本選手最多となるシーズン56号を神宮で放ち、令和初で史上最年少の三冠王を確定させた。今季から、夢に見た米大リーグに挑戦し、今度はメジャーの球史を塗り替えているところだ。歴史を紡ぐ者―。飽くなき向上心で前に進み続けてきた村上が、その一員であることは紛れもない事実だろう。