<2026年熊本地震>避難の従業員に「売上金を金庫に」要求 ハビタ役員が認める 「イオンモール熊本」爆発で2人犠牲に
2026年熊本地震後に起きた嘉島町の大型商業施設「イオンモール熊本」の大規模な爆発で、女性従業員2人が亡くなったテナントの雑貨店を運営する「ハビタ」(本社・熊本市南区)の取締役兼営業部長が3日、熊本日日新聞の取材に応じた。2人がいったん退避した後、店内に戻ったことについて「もしイオン側の許可が取れれば、売上金を金庫にしまってほしいと求めてしまった」と明かした。
亡くなったのは大竹玖瑠美さん(22)=熊本市南区=と、女性(25)の2人。営業部長によると、地震発生時に店にいた従業員は2人のみで、客を誘導していったん駐車場に避難した。
営業部長は、その日休みだった店長に「もし店舗に荷物を取りに戻るなら、売上金を金庫に移してほしいが、イオン側の許可がなければ絶対にだめだ」と伝えたという。店長は女性に電話で、戻る場合はイオン側に許可を取るよう求めた。イオンはマニュアルで、地震で退避した後は館内に戻らないよう定めており、2人や店長も防災訓練などで知っていたという。
その後、イオンモールの現場担当者から店長に「2人が店内に入って行った。『気を付けて』と声をかけた」と電話があった。ただ、イオン側とのやりとりで店内に戻る許可があったかどうかは分かっていないという。
営業部長は「私が売上金のことを言わなければ亡くなることはなかった。本当に後悔している」と声を震わせた。2人の遺族には謝罪と報告をした。今後の対応について「まだ詳細な状況が分かっておらず、法的にどのような責任があるかなどは分からないが、とにかく家族の方々の声に真摯[しんし]に向き合いたい」と述べた。(堀江利雅、上島諒)