東京
番組名やニュース、出演者などを検索
緊急時のため、命を守る情報をみなさまに広くお伝えしています。

作家 東野圭吾さん 68歳で死去 「容疑者Xの献身」「白夜行」

(更新)

「容疑者Xの献身」や「白夜行」など、数々のベストセラー小説で知られる直木賞作家の東野圭吾さんが、大腸がんのため、今月23日に亡くなりました。68歳でした。

東野圭吾さんは大阪府生まれで、当時の大阪府立大学を卒業したあと、エンジニアとして働きながら1985年、27歳のときに「放課後」で江戸川乱歩賞を受賞し、デビューしました。

ミステリー小説を中心に数多くの娯楽作品を発表し、1998年に第1作が刊行された「ガリレオ」シリーズは天才物理学者が専門知識を駆使して謎に挑む人気作品で、このうち「容疑者Xの献身」は2006年の直木賞を受賞しました。

豊富なトリックと深い人間描写に定評があり、「白夜行」や「加賀恭一郎」シリーズ、それに「マスカレード」シリーズなど次々とベストセラー小説を手がけました。

出版社によりますと、東野さんの作品は来月5日に刊行予定の最新作を含めると106作を数え、国内での累計発行部数がおよそ1億900万部にのぼるほか、41の国と地域で出版されて、海外でも人気を集めているということです。

また、「ガリレオ」シリーズをはじめ、多くの作品はドラマや映画となり、大ヒットしました。

日本を代表するミステリー作家として長年活躍する一方で、直木賞の選考委員も2014年から2019年まで務めました。

出版社によりますと、東野さんは今月23日未明、大腸がんのため亡くなったということです。

68歳でした。

追悼のコメント相次ぐ 阿部寛さんや京極夏彦さんなど

俳優 阿部寛さん「『新参者』出演は俳優人生で大きな転機」

東野圭吾さんが原作のドラマ、「加賀恭一郎」シリーズで主演を務めた俳優の阿部寛さんは「東野圭吾さんの訃報に接し、深い悲しみを感じています。『新参者』に出演できたことは、私の俳優人生における大きな転機となりました。東野さんとのご縁に、心から感謝しています。謹んでご冥福をお祈りいたします」というコメントを発表しました。

俳優 綾瀬はるかさん「物語の力の大きさをあらためて感じる」

東野圭吾さんが原作のドラマ「白夜行」で主人公の1人、雪穂を演じた俳優の綾瀬はるかさんは「『白夜行』で雪穂という役に出会えたことは、私の俳優人生においてかけがえのない宝物です。今でもこの作品や雪穂を愛してくださる方がたくさんいらっしゃることに、東野さんが生み出された物語の力の大きさをあらためて感じています。数えきれないほど多くの人の心を動かす物語を届けてくださり、本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます」というコメントを発表しました。

小説家 京極夏彦さん「喪失感が大き過ぎる」

東野さんと親交のあった小説家の京極夏彦さんは、NHKの取材に対し「喪失感が大き過ぎます。東野さんはトップランナーとして、エンタテインメント文芸を常に、力強く牽引されてきました。その、創作に対する背筋の伸びた姿勢は多くの後続の指針となり、またモチベーションともなってきました。それはこれからもずっと変わらないことでしょう。本当に、ありがとうございました」とコメントしました。

作家 有栖川有栖さん「思い出して胸がつまる」

「作家アリス」シリーズなどで知られる有栖川有栖さんは、自身のXに「心より哀悼の意を表します。ご様子は少しだけ知っていましたが、大変ショックです。『あんなことをお話ししてくれたな』『こんなことも聞いたな』と思い出して、胸がつまります」と投稿しました。

作家 綾辻行人さん「絶句」

東野さんと江戸川乱歩賞でともに選考委員を務め、「十角館の殺人」などで知られる綾辻行人さんは、自身のXで「東野圭吾さんの訃報に接し、絶句。」と投稿しました。

書店では追悼コーナー設置 出身地 大阪でも惜しむ声

東京 新宿の書店に東野さんの追悼コーナー ファンが立ち寄る

東野さんが亡くなったことを受けて、東京 新宿の書店では、急きょ、東野さんの小説を集めた追悼コーナーが設置されました。

東京 新宿の書店では、27日夕方、東野圭吾さんの追悼コーナーが設けられ、「容疑者Xの献身」や「マスカレード・ホテル」などおよそ30冊の作品が並べられました。

コーナーには、東野さんのファンだという人たちが立ち寄っていました。

訪れた10代の大学生の女性は「ちょうど東野さんの作品を読んでいたので、ショックを受けました。読み始めると、一気に読み切ってしまうような引き込まれる小説で、これからも新しい作品が読めると思っていたのでとても残念です。残りの作品を大切に読んでいきたいです」と話していました。

40代の男性は「東野さんの小説は好きなものがたくさんあり、特に『秘密』は人間模様がよく出ている作品で繰り返し読みました。亡くなったと聞いてとても驚いています。残念です」と話していました。

コーナーを設置した紀伊國屋書店新宿本店の池上晃子さんは「準備している段階で本を手にしている人もいて、読者の皆様の衝撃も大きいと思います。東野さんの作品を大切に読み続けてほしいと思います」と話していました。

出身地 大阪の書店では

東野さんの出身地、大阪の書店では惜しむ声が聞かれました。

大阪市の60代の女性は「びっくりしました。会社で本を回し読みした思い出があります。ショックです」と話していました。大阪市の70代の男性は「大阪出身で、若いときからいろんな角度から推理小説を書いていて、ものすごく才能がある人だと思っていました。まだまだ作品を出してもらえると思っていたのに信じられません」と話していました。

会社員の30代の男性は「直木賞を受賞した『容疑者Xの献身』は忘れられない1冊です。いろんなジャンルを書いていて書店をにぎやかにしていた作家だと思います。家に帰って、また読み返したいです」と話していました。

書店で文芸書を担当している塩路彩月さんは「大阪で著名な作家さんで、昔からずっと人気でした。お客さんからは『東野圭吾さんの本はどこにありますか』とよく聞かれます。ずっと後世に残る作家さんだと思うので、これからもしっかり販売していきたいと思います」と話していました。

母校の中学校 後輩「いつもやさしく周囲から慕われていた」

東野さんの母校、大阪市立東生野中学校では、図書室の一角に東野さんの作品を集めたコーナーが設けられていて、今も生徒たちが作品を手に取るなどして親しんでいるということです。

おととし3月までこの中学校で校長を務めた川田浩二さん(67)は、中学時代、東野さんと同じ剣道部に所属していたということです。

川田さんは東野さんの2年後輩で「ほかの先輩が厳しく指導する中、いつもやさしく、1年生を気にかけてくれる後輩思いの人で、周囲からも慕われていました」と振り返りました。

そして「まだまだ若いのに亡くなったと聞いてショックです。心からお悔やみ申し上げます。長きにわたり日本を代表する作家として活躍されたことを後輩として誇りに思いながら、今後も在校生たちに、東野さんのことを伝えていきたいです」と話していました。

海外でも人気 中国や韓国での反応は

中国メディアも相次いで速報

東野さんの作品は、中国でも翻訳されたり映画化されたりして広く親しまれていて、中国メディアは東野さんが亡くなったことを相次いで速報で伝えました。

また、中国のSNS「ウェイボー」でも高い関心が寄せられ、「私の青春に寄り添ってくれた作品をどうもありがとうございます。安らかにお眠りください」とか「新作を楽しみにしていたのに68歳は早すぎます」などと惜しむ声が多く投稿されています。

南部・広東省広州でも東野さんが亡くなったことを悼む声が聞かれ、20代の女性は「ミステリーに少しでも関心がある人なら、誰でも名前を聞いたことがあるはずです」としたうえで、「私の青春時代の一部が過ぎ去ってしまったような気持ちです。彼の年齢を考えれば、もっと多くの作品を残せたのではないかという気もします」と話していました。

また、20代の男性は「作品を通して、当時の日本社会の様子を知ることができました。他ではあまり学べなかったことで、とても興味深かったです。この時代を代表する人が突然いなくなってしまい、悲しいです」と話していました。

韓国でも速報 SNSに追悼のメッセージ

東野さんの作品は韓国でも人気で、韓国メディアは東野さんが亡くなったことを速報で伝え、SNSでは惜しむ声が広がっています。

東野さんの代表作、「容疑者Xの献身」などの韓国語版を出版した会社はSNSに、東野さんの写真とともに「東野さんが残した文学的な足跡は今後も長く読者の心に残り続けるでしょう」というメッセージを投稿しました。

緊急時につき受信契約の必要なくご利用いただけます。通常時でもサービスをご利用になりたい方は下記を確認してください。