佐藤二朗・橋本愛・フジ・文春のトラブルに関して、フジテレビが調査を依頼した江黒早耶香弁護士に対し、揚げ足取りともいうべき批判・中傷が殺到している。
もちろん、江黒弁護士は名前を出して弁護士業務をやっているし、佐藤二朗などの関係者に守秘義務があるわけではない。業務上の行動については
- 第三者からの批判を受けることも、おかしなことではない。 かといって、現状は、佐藤二朗の言い分をそのまま鵜呑みにして(当然、ニュアンスの違いなどはあると見るべき)、邪悪な存在と決めつけて、多人数で的外れな揚げ足取りに励んでいるような状態。 私が江黒弁護士を擁護する筋合いにはないかもしれないが、的外れな批判については、指摘しておく必要があると思った。 網羅的ではないかもしれないが論点は ①ネットに顔を出していないこと ②官庁勤務の経歴 ③男女共同参画 ④女性法律家協会副会長 ⑤江黒弁護士は「左」か ⑥取材・弁解の拒否(雲隠れ) ⑦【本丸】調査の対応は適切だったかこれを書かなければならないと思ったのは、このようなネットリンチがエスカレートすることは、悪影響が懸念されるからである。①ネットに顔を出していないこと 弁護士は、氏名・所属事務所の情報を公開することが法律上の義務であり(登録すると日弁連から公開される)、顔の公開は義務ではない。 実際に、ウェブサイトで写真を公開するかどうかは、本人の意思によって決めていることがほとんどのはず。例を挙げて迷惑をかけると嫌なのだが、例えば日本で一番弁護士が西村あさひの「弁護士等」のページを見てほしい。男女問わず写真を出していない人がいることが分かる。 nishimura.com/ja/people 出した方が新たに依頼を考えている人にとって安心感があるが、出すことのデメリットもあるので、それぞれの弁護士が判断しているに過ぎない。 特に女性の場合、事件関係者との間でトラブルになって、身の危険を感じたり、ストーカー的な状況になることはよくあることなので、顔を出してくないというのは、一般的によくあることなのです。私が知っている例でも(特定されないためにやや事実と買えます)、ネットで顔を見た知らない人が何度も手紙を送ってきて、刑務所に会いに来てほしい、みたいなことになるので、深刻なのです。 このあたりの事情をないことにして、「なんで顔を公開しないのだ!」というのは、言うべきではない。②官庁勤務の経歴 企業法務の弁護士(若手)のキャリアパスとして、2年くらい官庁で勤めるというのは、よくある話です。専門知識の取得や、人脈、経歴の泊付けといった観点から、有力な選択肢です。 パーセントは分かりませんが、企業法務に限定すると、5~10%くらいは行ってるんじゃないかな。そんなことない、官庁に行くなんて稀だ、みたいなことを散々言われたんだけど、実際にありますからね。 適当に検索した記事を貼っておきます。一般的なものだということは分かるかなと。 akiranishida.com/n/nd1e8c91940a0 jila.jp/2020/11/1569/ no-limit.careers/guide/20932/ nikkei.com/article/DGXZQO…江黒弁護士の場合は、曽我瓜生糸賀が最初で、事務所の勧めで官庁に行ったという。同事務所は、中国・アジア法務に強みのある事務所。規模は40人くらいの中堅。 アジア法務の事務所→官庁でアジア戦略や人材戦略を担当。 何ら不自然ではない。 j.u-tokyo.ac.jp/adviser/column…民主党政権の時期だが、だからどうという訳でもない。曽我瓜生糸賀は渉外系の企業法務事務所であり、知らないけど、民主党との繋がりなんてなさそうである。分野としても、左翼・フェミニズム的なものではない。 官庁任期終了後、シティユーワに移っているが、もうすこし規模の大きい企業法務事務所③男女共同参画 江黒弁護士の経歴で 「日本弁護士連合会男女共同参画推進本部女性社外取締役に関するプロジェクトチーム委員」 というのがある。 男女共同参画というと、フェミニズムの権化みたいなイメージがあるが、このPGは女性社外取締役についてのもので、いわゆる「左翼的」な議題ではない会社が社外取締役を選任するにあたり、女性をという需要は昔から強い(昔は今ほど数はなかったが、それ以上に女性弁護士が少なかった)。かといって、家父長正反対! ミソジニー!みたいな弁護士を選任したいとはならないので、いわゆるフェミニズム的な傾向が強くない、企業法務畑の女性弁護士がなることが多いのです。 是非はともかく、事実としては上記のようなところが実情です。 実際に江黒弁護士も多数の社外役員を歴任されていますね。これは企業法務畑の女性弁護士としては、普通のことです。④女性法律家協会副会長 私は知らなかったのですが、女性法律家協会は、1950年設立の伝統ある法律家団体です。構成員は弁護士だけではなく、裁判官、検察官、学者もいます。 会の傾向としては、どちらかといえば保守的なもののようです。共産党系の団体とか、そういうものではありません。j-wba.org/%e8%ac%9b%e6%b… j-wba.org/opinion ここら辺をみれば、左翼的な偏りがある団体ではないことが分かると思う。夫婦別姓推進を繰り返すのは、不利益を受けることが多い女性法律家の団体としては、当然のことだろう。⑤江黒弁護士は「左」か 江黒弁護士は、弁護士の期も年も私の3つ下。直接の面識はなく(知人を一人介して繋がるのは確実)、全く知らなかった。 経歴や公開情報を見た私の感想は、「普通の企業法務の女性弁護士。優秀そうだし、公的な仕事を相当しているが、とても有名というわけではない」というものフェミニズムにコミットしている感じはしないし、いわれているような「左寄りエリート」「人権派」ではない。 それは著書のリスト見ても分かるでしょ。 そもそもこの人一弁ですからね……⑥取材・弁解の拒否(雲隠れ) 弁護士ですから、法令上の守秘義務があるので、コメントは出せません。依頼者(フジ)の同意があれば可能ですが、同意しないでしょ。 もっとも、訴訟にでもなれば、自己の利益を守るために守秘義務が解除されることはあり得ませすが、ずっと先の話です。⑦【本丸】調査の対応は適切だったか この点は、当然、批判・論評の対象になるべき点です。 ただ、難しいのは、佐藤・江黒間でどのような発言がなされたかが確定できないことです。佐藤二朗が新潮で詳しく話をしていますが、そのまま鵜呑みにすることはできず、ニュアンスは分かりません。今、江黒弁護士を批判している人は、おそらく、「片方から出てきた情報に基づいて、事実と異なるニュアンスにより、佐藤二朗が攻撃されている」ことを不当と考えているのではないか。 佐藤氏側の情報を、そのまま事実と確定して江黒弁護士を批判するのは、同じことにならないか、考えて欲しい。とはいえ、私は批判をするべきではないと言っているわけではないので、そこは誤解のないように。佐藤二朗だって、この法的な紛争において、江黒弁護士をターゲットにすることは、選択肢としては考えられる(有効かどうか分からないが)。 どんどん陰謀論のような方向に話が向かっていたので、そこは釘を刺しておくというのが、このスレッドの趣旨です。 あと、「弁護士は中立に振る舞うべき」といわれるが、それは多くの場合誤解で、今回の事例では、江黒弁護士はフジの利益を擁護するために、フジから依頼を受けた存在でしかない。では、(江黒弁護士の業務が不法行為にあたるかどうかとは別に)江黒弁護士がそのフジの利益を擁護できたかというと、それはおそらく失敗だったのだろう。 フジのリリースによると、調査後の仲介には、別の弁護士を起用している。下手を打ったと判断され、外されたのだろう。 fujitv.co.jp/company/news/2…①´フリー素材顔写真の利用 とりあえず、出典を確認します。回答は得られませんでした。出所を示さないと、著作権法違反(複製権侵害)で違法ですが、そういうのはどうでもいい人なんでしょう。 さて、この問題は、不適切な切り取りにミスリードされています。わざとかどうかは分かりませんが。 Xで最初に触れたのはおそらくこれ。この画像をみると、いかにもプロフィールでフリー素材を使ったように見える。 この弁護士(多分実際にそう)も、状況を誤解しているように思う。写真載せないはわかるけど フリー素材使うとか聞いたことないわ。。この画像は、WIPOのイベントの広報用のもので、Twitterのツリーに貼られた画像の一つ。 元URLはこちら x.com/WipoJapanOffic… そもそもこの女性の顔は、イベントを示すロゴのようなもので、江黒弁護士の顔として出ているものではない。 (このイベントは独演会ではない)返信先: @WipoJapanOfficeさん4/25開催の 『世界知的財産の日記念イベント』 登壇者の方からメッセージが届きました! 画像をご覧ください☺ 第一弾は 竹中俊子様(ワシントン大学ロースクール・慶應義塾大学法務研究科 教授) と 木村弘毅様(株式会社MIXI代表取締役社長CEO) お申込はこちら👇 wipo.int/ja/web/app-for…登壇者のメッセージが画像として7枚貼られており、そのうち1枚が江黒弁護士で、デザインが全く異なる。他の登壇者は、吹き出しのようになっている。 このXのポストを見た人が、この「女性」を江黒弁護士と勘違いする可能性はほとんどないと言ってよいだろう。なお、WIPOのイベント告知サイトでは、画像なしである。江黒弁護士の意図は、フリー素材で騙してやろう、というものではない。 wipo.int/meetings/ja/20… さらに主催者の広報を全部チェックして、問題があるものを止めろというのは、無理ではないですかね。 (前述の通り、私は問題がないと思うが)なお、この画像が弁護士会の規程に反するという意見がある。 このXのポスト・画像は、弁護士会の規程における「広告」ではない。規程における「広告」は、弁護士・弁護士法人が行う情報伝達・表示行為なので(規程2条)。 x.com/NULLLUN_GaMeR/…なので、弁護士会の規程に違反するものでは、あり得ません。 そもそも、この画像の問題が、フジテレビと何の問題がありますか。最大限いえるとして、江黒弁護士が登壇したイベントの広告をチェック仕切れなかったというだけの話で、調査の適切性をは何の関係もないでしょう。 ためにする批判ですね。批判は結構ですけれど、意味のないもの、事実に基づかないもの(私のツリーの①~⑤)はやめた方がいいです。 ⑥の守秘義務の点は、文句を言いたくなるのは分かるけど、そういう制度なので致し方ない。 ⑦もなかなか難しいところがあります。調査報告書や録音・聴取メモなどが分かるといいんですけど。過去の投稿をつなげておきます。 ひとつめ佐藤二朗と橋本愛の件、「ハラスメント」という言葉で議論がされていることは、大きな誤り。 法的な概念としては、セクハラ、パワハラ、アカハラ、マタハラなど、○○ハラスメントという形で枕をつけないと意味をなさない。ハラスメントという言葉は日本語に翻訳すると「嫌がらせ」であり、文脈上、フジテレビの新しいリリースが出たが、これまで出ていた「経緯」のポイントの多くが記載されていない。 fujitv.co.jp/company/news/2… 文春「身体接触の制限が出るかもしれない」→事前にはキスシーン・ベッドシーンのみに言及。新フジのいう「配慮事項」の内容は不明仕方ないので買って読みました。 週刊新潮 佐藤二朗のインタビュー dailyshincho.jp/article/2026/0… 週刊文春 bunshun.jp/articles/-/901… (いずれもデジタル版のリンク) 新潮によって佐藤の詳しい事実主張が出た。フジの新リリースとあわせて、一致点を拾っていくと、事実関係はほぼ確定できそう。なお、私はこれまで、「佐藤二朗」「橋本愛」と呼び捨てにして書くことが多かったのだが(橋本氏、佐藤氏と書くことも)、江黒弁護士の話をし出したら、急に「さん付けしろ」と文句が出てきた。 芸能人・俳優について呼び捨ては普通だと思うのだが。松本人志、美空ひばり、加藤茶、橋本環奈、米津玄師…… 誰でもいいけど。 何人か文句をつけてくる人の過去投稿を見たが、すべて誰かを呼び捨てにしていた。 日本語の感覚が分からなくなってるのか、佐藤二朗への心理的距離が近すぎる人が多いのか。
- とりあえず佐藤さんに敬称をつける常識は必要でしょうね。 これも揚げ足取りと思うならちょっとずれているとしか言いようがないですね。
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