思えば昨年の夏は「戦後80年」の節目ということで、各メディアもそれなりに大東亜戦争について取り上げていた。しかし、本年はまことに静かなものである。不気味な静寂である。今後ますます、かの戦争に関する記憶は遠く忘れ去られていくことになろう。
だが、そのことに対し、あたかも大切な足元が少しずつ崩れていくような感覚を抱く国民も少なからずいるはずである。ましてや本年は、沖縄県の辺野古沖で起きた抗議船転覆事故を通じて「平和教育とは何か」という戦後日本の歴史的課題が可視化されることとなった。いわんや「戦争と平和」について考えることは、日本人にとって避けざるべき「夏休みの宿題」ではないか。