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熱中症“初期症状見逃さないで”脱水状態に注意【専門家QA】

令和8年熊本地震

熊本地震の被災地では、猛烈な暑さが続いています。地震後に避難のため車中泊をし、70代の女性が熱中症の疑いで死亡しました。

熱中症の専門家、済生会横浜市東部病院の谷口英喜 医師は、「これだけの猛暑の中の災害は未知の世界で、できる限りの熱中症対策が必要だ」と指摘しています。熱中症の対策や初期症状を見逃さない方法を聞きました。

《まずは体を冷やすこと》

Q.熊本県は連日、猛烈な暑さです。さまざまな制約がある中で、どんな対策ができるでしょうか?

「水が使えるなら、かなりできることが増えてきます。飲める水であれば、しっかり『水分補給』をしてください。飲めない水であっても、水にタオルを浸し、ぬれたタオルを体につけて、風を送ってください。風を送るのはうちわでもいいです。風を送ると、水が蒸発して熱を奪ってくれるので、体温を下げる効果が期待できます。避難所であれば、時間を決めて皆で一緒に水分補給をする『一斉給水』も効果的です」

Q.片づけや復旧作業をする人も多いですが、やっておくといいことはありますか?

「暑い中で復旧作業などをする場合は、作業を始める前に体を冷やしておくことで、体温の急激な上昇を抑える『プレクーリング』が効果的です。例えば、エアコンのすごく効いた部屋で10分間体を冷やす、手のひらを10~15度の冷たい水で冷やす、といった方法があります。コンビニエンスストアやドラッグストアで販売している液体と細かい氷の粒が混ざった『アイススラリー』という飲み物を飲むのも効果的です」

《初期症状を見逃さないで》

Q.体調を崩す人がいた場合、どうすれば良いでしょうか?

「熱中症は、いかに早く発見して対処するかが大切です。熱中症の初期症状は『脱水症状』で、体はそれほど熱くなっていないこともあります。例えば、ボーッとして集中力が低下する、食欲が低下する、足がつったり、力が入らなかったりする、というのが初期症状です。呼吸回数も目安になります。私たちはふだん、体を動かしていないときは1分間に10~15回くらい呼吸をしていますが、20回くらいハーハーと呼吸しているような場合は、熱中症が重篤化している可能性があります」

「脱水状態かを簡単に確認する方法として『ツルゴール』という方法があります。手の甲を、爪を立てずに引っ張って、ポンと離したときに、2秒ほどでシワが無くなれば問題ありません。一方、3~4秒経過してもシワが残っているようだと、脱水が進んでいるサインです。高齢者は手をグーにして同じようにやってみてください」「親指の爪を見る方法もあります。爪はふだんはピンク色ですが、指で押して白くしたあと、指を離します。爪はピンク色に戻りますが、この時間が2秒以内なら問題ありません。3~4秒かかる場合は、脱水状態となっている可能性があります」

《一気に飲まずに塩分も》

Q.脱水状態だった場合は、すぐに水分補給をすればいいのでしょうか?

「脱水状態になっているときは、塩分も失われています。その状態のまま、水を1時間に1リットル以上のペースで飲んでしまうと、血中の塩分濃度が薄まって、水中毒という別の病気になってしまいます。できれば『スポーツドリンク』や『経口補水液』を飲んでください。カフェインが入っているお茶やコーヒーは、尿を出しやすくするので避けたほうがいいです。牛乳も体温を上げる作用があるので、避けたほうがいいです」

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