ウダウダとした前置きになってしまって申し訳ないが、本題に入ろうと思う。
理由は前述した社長の無駄な長会議で、俺が客先から電話があったので中座したときに起きたトラブルだった。
「こんな会議何時間もやったって無駄でしょうが」で終わればいいだけの話を、彼の心のよりどころであるなろう系作品にまで言及してしまって、客からも急ぎと言われていたので優先したいので、イラっとして言い放ってしまったのが原因だったんだと思う。
「お前~wちょっと言い過ぎだろw」と周りの同僚たちからは野次馬根性で楽しんでいたようだが。
「まぁクビ宣言だろ、せいせいするわ、会社都合で失業保険貰って暫くバカンスしよ」くらいに思っていったときに
激高した社長に腹を刺された。今でも忘れない、みぞおちのちょっと下にドスンと社長が突っ込んできて俺に刃物が刺さった。刃の2/3くらいが俺の腹に刺さっていた。
「馬鹿にしやがって!俺をコケにする資格はお前みたいなガキにはないんだ!ガキの癖に!ガキの癖に!ガキの癖にィィーーーーーー!!!〇ねっ!〇ねっ!〇ねェェェーーーーーー!!」、そんなことを叫んでいるのだけは鮮明に覚えていた。
「刃物で刺された痛みは熱さであって痛みではない」とかいうネットなどで語られる神話があるが、あれは嘘だとわかった。めっちゃ痛い。息が出来ん。昔、部活で柔道したときに毎週の合同練習会で体重100㎏超えてる重量級に大外刈り食らって背中にたたきつけられて、同時に抑え込まれた様な感覚と同時に、割れたガラスの上にコケてしまったとか、砂利道で転んで腕ザックザクに切れた時のあの鋭い痛みがほぼ同時に延々続くように来たような感覚だった。
刺されたときも痛かったが、引き抜かれたときはもっと感触が気持ち悪い上に痛かった。ブチャラティが「鋭い痛みがゆっくりやってくる!」というシーンがあるが、あれの気持ちが分かった。
真夏の炎天下でしゃがみこんでから立ち上がった様な立ち眩み様な感覚が来て、そのままへたり込んで立てなくなった。とにかく腹が痛くて、鴨川源二の鉄拳を2発食らってダウンしたラルフアンダーソンみたいなポーズと動きそのままに足だけがバタバタ動かして(少しでも痛みを和らげようとそうなってしまう)
声が出せないまま社長は俺の腕を切りつけた。それは痛みがなかった、腹がめっちゃくちゃ痛かったからだ。
激高して叫ぶ社長の声に、残っていた女性社員が入ってきたのが幸いした、「ギャーーーーーーーーー!!!!」という声とともに異常に気が付いた同僚たちが救急車などを急ぎ読んでくれていたようだ。
朝起きた時の白昼夢状態の様な感じで、俺はそこまでしか覚えていない。気が付けば病院のベッドの上だった。軽く輸血はしたらしいが、命に別状はないとのことだった(B型の+とか、献血でさえいらんと言われるくらいありふれた血液型でよかった、ありがとうB型の父ちゃん)
社長のその後や会社のその後とか、警察からの事情聴取とかまぁ想像しなくともわかるだろうし、面白い話でもないから割愛するが、俺は再建不可能だったので、胃を半分切って縫い直したとか、腕の神経が切れてて残念だが障害が残るからリハビリの準備も…という話を医者から受けた。
内臓の一部がなくなり利き腕がほぼ役に立たなくなった、となるとQOLの下がり方が半端じゃない。結構な大食漢だったが、それこそ女子高生並に食が細くなった。体重もそれに伴い痩せていった。胃が半分なくなってからは、俺はBMIが19しかない。
今ではオナニーも左手でする様になった。(性欲はあるのに自分でも驚き)
夏も盛りの秋葉原は賑やかだ。今では慣れてしまったが、始めて上京してみた時は毎日が終わらない祭りの縁日の様な感覚を持った。
イベントで声優や、アイドル、Vtuberなどが主演する催しが毎週のように主催され、街路ではメイドやコンカフェのヒラヒラした服を来た若い女性たちが宣伝をしている。
その光景は、真夏の陽炎の中では一層の現実味を失う。それは健全な意味で、だが、
それは夏の情緒と相まって、ひらひらした服が俺にはどこか水槽の中の金魚を想わせていた。人は人口の風景を作る。その風景もまたときに自然以上の幻想的な風景を生み出す時がある、と俺はこの街から学んだ。
社長は、この幻想を、永遠の終わらない文化祭や夏休み前の学校の様な人生を味わいたかったのだろう。彼ら氷河期世代の今では歪んでしまった狂気と言える程の価値観の根っこを、俺はずっと考えてきた。
人間というものは、突然狂うのではない。狂気にもまた、出発点があるものだと俺は思っている。
たぶん、彼らの出発点はクラスの中で中心人物の1軍になるとか、憧れていたアニメやゲームの様な気の合う仲間と面白い日常や冒険をする、というところにたどり着きたかったのだろう。
だが、現実はそうではなかった。人生というものは夢だけを与えてくれない。
人は、生きていくごとに自分にできない事や、自分が夢見た世界が存在しないことを認知していきながら成長していく。
社長は、彼ら氷河期世代もそうだが、彼らの大好きななろう系小説の様に、成長とは才能や能力を得ることだと思っているようだ。だが違う。人間の成熟とは才能や能力を得ることではない。
ありていに言えば人格の成熟とは、「できないことや存在しない事が確かにある」と一つずつ諦め、また努力して獲得していきながら認識して自己の内面世界を広げていくことなのだ。
氷河期世代もそうだが、社長もこれを彼らは拒んだ。現実を受け入れるのではない、己たちの中の幻想を守ること選んだのである。
狂気と言える世界観を放出できる場所は、皮肉なことにもはやこの現実の秋葉原にすら存在しないので彼らは近寄らない。もう彼らの居場所ではないのだ。
彼らの大好きななろう系作品の痕跡も、この秋葉原ではネットで喧伝されているものと違いごくわずかだ。完全に主流とは言い難い。…ではどこにいるのか?
男坂を上り神田明神に着く、途中で買ったソフトクリームを片手にしながら。
もう片方の手でiPhoneでSNSを開くと、そこに「社長たち」はいた。
欲しかったものをもう手に入れられないのに、そのいら立ちをぶつける様に、ネットという戦場で人生逆転の戦争をしているつもりの憐れな中年達。当人たちは自らをアバドンの化身のイナゴや冷徹なハンターとでも思っているのだろう。
「社会が悪い」「時代が悪い」「運が悪い」「誰かが椅子を奪った」「誰かが不正をした」…誰かを打ち負かせば、奪われた自分たちの人生は取り戻せる。そう信じているように見えた。
人間は希望を失ったときでも生きる理由を失いはしない。その代わり、「戦う理由」を探し始める。理由は何でもよいのだ。
「敵」さえ見つかれば、人はなお自分はまだ敗者でないと思うことができる。
だが俺には、それらというより、大いなる社会や資本という巨大な魚や海獣の群れに追われて逃げる、憐れな小魚の群れの様に俺には彼らが映っていた。
彼らは誰かを襲っている様で、その実常に逃げ続けている。怒りを吐き散らしている様で、その実恐怖から一歩も離れられない。
SNSの彼らは、自らの陰におびえながら互いに噛みつき合う醜いどぶ川の魚の群れの様に見えた。
スマホから見上げれば神田明神からは秋葉原のビル群が一望できる。そこは近未来の街の様な中で、唯一前近代的な空間が広がって同居している不思議な場所だった。
神聖さを醸すかのように。夕涼みにちょうどいい程西日が差すころには気温が下がる。あたりには風鈴の音だけが風情に響いていた。
世界というものは、誰かひとりの絶望程度で歩みを止めたりはしない…その冷淡さこそが文明であり、また世界や社会の「慈悲」である。だが、氷河期世代にはそれがわからないのだろう。
実を言えば、社長に文句は言いたいしボロクソ貶したいこともあるが、そんなに深い「恨み」はない。車いすとか半身不随になったのなら恨み節も出るだろうけど。むしろ俺が今でも感じているのは深い憐憫だった。
元の記事の増田もそうだが、誰かが増田や社長の若い時に、一人でも一言でも優しくしてやってれば、これほど彼らも歪むことはなかったんじゃないかと思う。
それなりに普通の家庭で生まれて、普通の学校生活を送って、バイト先の社会人たちや周りの大人にも当時年相応の若者扱いを受けて、社会に出て、ぶっ刺されてからもIT業界でマトモな人や会社に声かけられて暫く働いて、といろんな人たちから人情的な扱いを受けたからだろう。
彼らは、2000年代から今という四半世紀を超える時間の中で、一体何に傷つけられ、何と戦い、何を得たのだろう。そして何を失ったのだろう?
不安と猜疑の中で、ありもしない神話の世界を夢見ながら眠れぬ日々と社会への鬱屈した恨みを抱えて生きる様は、もはや文明人のそれではない、まるで野生動物の生き方そのものだ。
いや、野生動物とて己を守る牙も爪も持っている。氷河期世代にはそれすらない、それすら身に着けることが彼らの自業自得でできなかった。まるで人間にイジメられた野良犬の様に卑屈に街と人の群れにおびえ続けながらも、近づきたいのに近づけず、吠えることでしか自分の存在を確かめられず、居着くしかないのだ…
俺達は、普通に生きていたのなら何かに傷つけられ、何かに助けられ、何かに癒され、何かができたはずだ。
社長も氷河期世代の増田たちも、これがなかったんだろうと今にして思う。
社長も、この増田と同じことを言っていた「運」、「椅子取りゲーム」、「弱みを見せたら負ける」、「俺は負けていない」
それは彼らが考えている様に、勝者や敗者の言葉ではない、傷ついたものが、自らの傷口に包帯を巻きつけているような言葉だった。
きっと彼も社長も能力には恵まれていたが、「人」には全く恵まれてなかったからこそ、こうなってしまったんだろう。
人にさえ恵まれていれば、あとはお金や生活といったものが自己実現の目標となる、だけどこういう人たちは、お金、名声、強さと同時に、「人」や「居場所」を恋焦がれて求めなければならない、普通の人間より自己実現の目標が4つも多い中で生きなければならないのだ。
ネットにはこの世代やIT業界の中には(多分現役でIT業界で働いてないんだろうけどネットの彼らは)、もっと精神的に破綻してしまった人たちも多い。
まるで、SNSの中の恨み節や炎上を追う氷河期世代や憐れな人々など、この街にも世界にも存在しなかったかのように営みが流れている…
ああ、俺はせめてこういう人たちを「赦そう」と思う。人は裁かれるだけでは救われない。どこかで誰かが憎しみを断ち切らなければならないのだ。
プライドが中世の王侯貴族並に高い彼らはそう書かれると発狂するのだろうが、彼らに必要なのは「赦し」だと思うから…
風鈴の音が神田明神の境内に響いていた。しぐれういの夏祭りポスターを、夕日の色が染めていく。
その音は、秋葉原の喧騒にも、SNSの氷河期世代たちの救済と憎しみの怒号にも染まることなく、ただ昔からそこにあったかのように、静かに夏の夕暮れを告げていた…
anond:20260801194409 こういう記事がバズっているので、ふとこの増田を見てたら昔を思い出したので気持ちの整理がてらに書いておこうと思う。 題名通り、俺には内臓の一部がない、無いと...
AI連呼されそう
哀れまれることすら癪に触るって人たちなんでめちゃくちゃブチギレられそう
うんち!w
胃切除ってどんなレベルの突き喰らったんや
あんまり怒りに任せて夢中になると拡張型心筋症の心に障りますよ
AI(有料プラン)で探させたけどヒットしない。と思ったらこれAI構文の文じゃん。損した…
??? 何言ってんだこいつ
都合が悪いことはとりあえずAIってことにして精神安定を図りたいんだろ
自演キモ
分からないんだ笑
書いてる時は楽しかったんだろうけど、その後激烈に虚無感と自分への惨めさがきて頭がキューッてなってそう でも現実がクソだからやめられなさそう
社長みたいな会社で権限がつよい人物が 部下に仕返しをするためナイフみたいな違法すぎる暴力を振るうってことあるんだ 会社の状況がヤバくて追い詰められてたのかね
いうてベンチャーの社長なんて世間から見たら訳のわからん反社ズレと変わらんぞ増田のいう通り 俺も転職して大企業正社員になって気がついたが信用ポイント違いすぎるネットで言わ...
絶対会社名ださないマン
ラノベ業界増田のおかげで長文増田を見ると反射的に「なろう」と「ラノベ」でページ内検索するようになってしまった俺は、元増田も勿論検索した。 しかして検索結果に「ラノベ」が1...
この増田文学もAIで書かれたのだと思うと 隔世の感がある AI万能すぎる
傷害で初犯で10年も行くか?
役員に殺されて?なんて今生きてんの?
本文からどう考えても〇の中は「刺」ですね ガイガイガイガイ
【 TL;DR 】内臓がないぞう。