【怒り】自宅の隣が突然民泊に…騒音や誤配達で住民から悲鳴 特区民泊を導入した東京・大田区で苦情が5倍に
読売テレビニュース8/3(月)8:00
自宅前に外国人がわらわら…
夜中に響き渡る叫び声、自宅の前で大声で話す見知らぬ外国人…ある日突然、自宅の隣が民泊になってしまったら?東京・大田区では、民泊に関する苦情が一年で5倍以上に急増しています。閑静な住宅街で、大きな不安に苛まれている周辺住民たち。この街で一体、何が?
■自宅の隣と裏に民泊が…騒音の中で暮らす住民
東京・大田区は多文化共生を推進し、外国人居住者や労働者を多く受け入れています。そんな国際都市・大田が、全国で初めて導入した制度が『特区民泊』です。
一般的な民泊の営業日数が年間180日なのに対し、特区民泊には上限がありません。10年前から導入されたこの制度は、外国人観光客の増加などによる宿泊施設不足を解消するため、空き部屋の活用を目的としています。
しかし、大田区内のある住宅街では、英語や中国語など様々な言語で書かれた『民泊反対』の貼り紙が、そこら中に貼られていました。
20年ほど前から大田区内の一軒家に住む女性に話を聞きました。自宅の隣には、2024年に開業した民泊があります。
(民泊の隣に住む人)
「前に住んでいた方が引っ越した後に、しばらくリフォームみたいなのをされていて、『次はどんな人が住むんだろう』と思っていたら、玄関に小さいチラシが貼ってあったんです。見たら、『特区民泊』って書いてあって…突然です」
さらに、2026年1月には、自宅の真裏に最大8人泊まれる2軒目の民泊が開業しました。そのため、大勢の宿泊客が自宅の周りを行き来するようになり、環境が一変したといいます。
女性が撮影した映像には、なぜか宿泊客が住宅の玄関前で写真撮影する様子や、夜、自宅前の道路で若者の集団が大声で会話する様子が映っていました。また、夜遅くに、宿泊客とみられる子どもの叫び声が、1時間ほど聞こえることもあったということです。
(民泊の隣に住む人)
「本当に騒音で寝られないのがつらいので、何百万円かお金をかけて、防音性の高いガラスで二重窓を全窓取り付けました。少しは緩和したんですけど、やっぱり聞こえはします」
■「管理会社が仕事を丸投げ」理不尽にフォローさせられる住民たち
女性の自宅と隣接する民泊は、実は1つの土地の上にある同一住所の建物のため、頼んでもいない商品が届くことが何度もあったといいます。
(民泊の隣に住む人)
「あるとき、うちの前に置き配があって、家族の誰も頼んでいなくて。ただ、(宛先の)住所はうちなんです。電話番号が書いてあったので、検索をかけたら中国の番号で、隣じゃないかと思って隣に置いたら、すぐに荷物がなくなっていました」
この民泊が開業する前に行われた管理会社による住民説明会では、管理会社側は「何か物を発送するときに、末番に必ず『〇〇』(民泊の名前)と記載を入れさせていただきますので、郵便会社は『〇〇』(民泊の名前)に届けるとは思います」と、宅配先の間違いがないよう対策をすると説明していました。ところが、今も荷物が届き、問題解決には至っていません。
また、住所が同じことで恐怖を感じた出来事もあったといいます。
(民泊の隣に住む人)
「夜、ご飯を食べていたらピンポンを鳴らされたこともあって、『こんな時間に誰が来たんだろう』と思って見たら、大勢の外国人が英語で『ワーワー』言っていたんです。怖くてしょうがなくて」
住民らは2026年6月8日、大田区に対し、特区民泊をはじめ民泊のガイドラインの見直しを求め、約3万筆の署名を提出しました。
(民泊の隣に住む人)
「ホテルのように管理する人がいないと、周りの(家に住む)人が結局フォローしないといけなくなる。騒音対策や郵便物の誤配送への対応など、管理会社がやる仕事を丸投げされているような気分です。こっちは、ひたすら我慢するしかない。長年住んでいる私がやらなきゃいけない理不尽さがあります」
(別の大田区民)
「住民の意見を聞いたうえで、『いいよ』と歓迎してくれる所には(民泊を)開設していただいていいとは思うんですけど、全く意見も聞いてくれないので、そこは改善していただかないと…」
■観光庁「“民泊禁止”が可能」も…大田区民は反発 一体なぜ?
トラブルの増加を受け、大阪市では特区民泊の新規受け付けを停止するなど、民泊事業は今まさに岐路を迎えています。
そんな中、これまで「民泊営業の禁止は適切ではない」としてきた観光庁が、方針を一転しました。6月17日、観光庁・村田茂樹長官は、「民泊の『0(ゼロ)日規制』も含めて、全国の自治体に『技術的助言』で発出する」として、条例で実質“民泊禁止”が可能になりました。理由として、住宅地などの騒音やゴミなどの問題が顕在化したことが挙げられています。
しかし、民泊の『0日規制』は一般的な民泊が対象で、特区民泊は対象外です。そのため、大田区民からは「トラブルの解決策になっていない」との声が上がっています。
また、大田区も2026年4月に、緊急時の駆け付けについて30分以内1人を徒歩10分以内3人以上に、苦情問い合わせ窓口については24時間365日つながることを明記する、などガイドラインを改定しました。ただ、移行期間が3年となっています。また、大田区では、特区民泊の新規受け付け停止予定はないということです(2026年7月3日現在)。
Q.ガイドラインは改定したものの、3年も待っていられないですよね?
(弁護士・嵩原安三郎氏)
「大田区を全てホテルにしようとしているのと同じです。初めはこうなることを予想できなかったかもしれませんが、管理人を置かないとダメだとわかったわけです。事業者からすると“改定通りにするのであれば事業撤退しないといけない”というのもあると思いますが、実際に実害が出ているわけですから、移行期間3年は長すぎます」
(読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」2026年7月3日放送)