<2026年熊本地震>「責任感強い子だった」 イオンモール爆発で犠牲の大竹さん通夜 一度退避、店舗へ戻る 同僚女性の葬儀も
2026年熊本地震後に大規模な爆発が起きた嘉島町の大型商業施設「イオンモール熊本」で亡くなった大竹玖瑠美さん(22)=熊本市南区=の通夜が2日、同市で営まれた。親族は「一度避難した後、勤め先の雑貨店の指示で店内に戻った。昔から責任感が強い子だったから、指示に従ったのだと思う」と唇をかんだ。 親族の男性によると、7月28日夕の地震発生後、大竹さんらは客の誘導をした後、店外に退避した。だが、上司から「店舗の売上金を金庫に入れてほしい」と連絡があり、2階に戻った。その数分後に爆発に巻き込まれたとみられる。 大竹さんは避難した駐車場で偶然会ったおばといとこに「店内に戻る」と伝えていた。いとこらは引き留めたが、「店の指示なので」と同僚の女性と2人でモールに入った。爆発後、連絡が取れなくなり、母親らも駆けつけたが、29日に同僚とともに店舗の前で遺体で見つかった。 イオン側は29日に熊本市で開いた記者会見で「社内ルールでは二次被害を防ぐために屋外へ避難した従業員は戻らないことにしている」と説明。テナントの従業員についても同様の対応を取るよう求めていた。
通夜には多くの友人や親族が参列。生前の写真がパネルいっぱいに飾られていた。大竹さんは高校時代はバレーボール部で競技に打ち込み、明るく誰とでも仲良くなれる性格だったという。3人きょうだいの長女で、3年前に父を亡くした後は母親を支えた。雑貨店の仕事も気に入っていて、地震の20日ほど前に別の店舗からイオンモール熊本に異動していたという。 通夜には、雑貨店の運営会社「ハビタ」(本社・熊本市南区)の社長らも参列し、遺族に謝罪した。男性は「余震も続く中、戻らせた判断は疑問が残る。今後は店舗側やイオン側の対応の問題点を検証して再発防止を徹底してほしい」と強調した。 大竹さんと一緒に店内に戻った同僚の女性(25)の葬儀も2日、熊本市南区で営まれた。中学時代からの友人で北九州市から駆け付けた会社員の女性(24)は「優しい人で後輩からも慕われていた」と声をつまらせた。 友人も2年前まで同じイオンモールで勤務していた。「私が帰省した時はかわいい笑顔で迎えてくれ、恋愛の悩みを聞いてくれた。まだどこかにいるんじゃないかって…。実感が湧かない」。祭壇には亡くなった女性が大好きだったヒマワリが飾られていたという。(堀江利雅、小山智史、魚住有佳)
●店舗の運営会社幹部が謝罪 館内に戻るよう要求 「イオンモール熊本」の爆発で、従業員2人が死亡した店舗の運営会社「ハビタ」の幹部が2日、報道陣の取材に応じ、2人が地震後に一時避難した後、売上金を金庫に移すため、会社側が館内に戻るよう要求したと明らかにした。幹部は従業員の1人、大竹玖瑠美さん(22)=熊本市南区=の遺族に謝罪した。
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