京都大と東北大の「不透明すぎる総長選考」に教員たちが絶望…国立大学で問題になっている”知られざる支配体制”
連載『ルポ:国立大学の崩壊』第4回後編
【前編を読む】京都大で教授陣が猛抗議「総長選考のプロセスがひどすぎる」…”国際卓越研究大学”認定の裏で起きていた「深刻なトラブル」
東北大の総長選考は詳細な議事録を公開せず
東北大が国際卓越研究大学の候補に選ばれたと発表されたのは2023年9月1日。審査を行なったアドバイザリーボードは、「改革の理念が組織に浸透している」と評価した。
しかし、論文数を10年目には倍に増やすといった体制強化計画の内容を、東北大の教員が候補に選ばれたこの日まで知らなかったことは、この連載の第1回後編で伝えてきた通りだ。その後、’24年12月に、国際卓越研究大学に第1号として認定された。
体制強化計画を策定する過程を一般の教員が知らなかったことは、東北大ではこの時点ですでにトップだけで物事を決めるガバナンスが確立していたことを意味する。
東北大が国際卓越研究大学になるよう申請した時の総長は大野英男氏だ。実は、彼が認定に動いていたちょうどその時期、東北大でも総長選考が行われていた。
そして、この総長選考も、一般の教員にとっては不透明な状況で行われたという。ある教員が、こう証言する。
「この年の総長選考では、総長選考・監察会議は詳細な議事録を公開していません。しかも、教職員による意向投票の結果を公にしなかったのです」