総長に抜擢された「不可解な理由」
4位以下にも、部局・教職員・学生との対話を行うことを掲げた候補や、拙速な組織改編は行わず、’35年にデパートメント制に完全移行すると主張した候補もいた。
次期総長に決まった立川氏は質問に対して、「学内のあらゆる関係者と議論して半年を目処に策定し、全学的な合意を得たいと考えます。その後、現場の課題を一緒に考え信頼関係を築きながら、2年を目途に全学でデパートメントシステムへの移行を実現したいと考えます」と回答していた。デパートメント制への移行については、全候補の中で最も早いスケジュールを掲げていたのだ。
そもそも立川氏は、今年4月から「京大将来ビジョン担当」の副学長に就任していて、現総長の湊氏のもとで国際卓越研究大学の認定に向けた業務を行なっていた重要人物だ。
けれども、投票権を持つ約1400人の教職員のうち、299人しか投票していない立川氏を、「国際卓越研究大学としての変革を安定的かつ強力に牽引することが期待できる」という理由だけで総長に選ぶのは、総長選考・監察会議のあり方として適切なのだろうか。約20%の支持しか得られていないのに、リーダーシップが発揮され、実効的なガバナンスやマネジメントが実現する体制になるのかも疑問だ。