リモートワーカーとしての振る舞い

私は新型コロナ禍よりさらに前から10年近くフルリモートワーカーです。自宅からオフィスまでは電車で4時間ほどかかります。出社は滅多にしません。そんな私が試行錯誤の上に考えた、リモートワーカーはどのように振る舞うとよさそうなのかという知見を共有します。本記事は「企業はリモートワークを推進すべきか否か」というホットトピックには言及しません。あくまで自分自身リモートワーカーであることを前提として、自分がチームの一員として仕事するにあたって、どうすればやりやすくなったかについて書きます。

まずは共有が必要な情報の把握について。とにかく「何やってるかわからないブラックホールみたいな人」にならず、「やるべきことをやっているかどうか確認できる人」「そうでないときは回りが指摘できる人」「困っていたら助言ができる人」になることが大事です。それを心にとどめていると、なんとなく程よいやり方が分かってきます。定期的にチームメンバーに「このような共有のしかたでよいか」とみんなに尋ねるのも良いと思います。どのみち最初から完璧な情報共有はできませんし、何が重要かは日々変わっていくので、実際にコミュニケーションをしながら、やりかたを改善し続けると良いと思います。

伝えるべき情報がわかったとして、伝えかたについてはどうすればいいでしょうか。大前提として、リモートワーカーはオフィスワーカーに比べてコミュニケーション方法が限定されます。よく例に挙げられるように、みんながオフィスで仕事しているときの「今ちょっといい?」と声をかけて短時間で情報を把握する、物理的にホワイトボードで図を描いて議論する、ということができません。できないものはしかたがないので、そういうことができない人として、どういう方法でチームメンバーとコミュニケーションをすればよいかを考える必要があります。よく「リモートワークだとコミュニケーションをとらなくていいので楽」と思っている人がいますが、それは違っていると私は思っています。そうではなく、コミュニケーションに制限があるがゆえに、オフィスワーカーよりも色々な試行錯誤をしてはじめて同等の成果を出せる、リモートワークの難易度はオフィス勤務よりも高いと思っています。

ではどうすればいいかという知見は、幸か不幸かCOVID-19禍に世の中に大量に溜まっているので、そのうちいくつかを紹介します。

  • いわゆる分報やtimesで現在何をしているのか、何に疑問を持っているか、何に困っているかをフロー情報として書き連ねる。
  • とくに重要なものはストック情報として、どこかで集中管理する。分報のようなフロー情報はリアルタイムで細かい情報を得るには適しているが、「で、今どうなってるんだっけ?」や「過去にいつどんな意思決定をしたんだっけ」と振り返るのが極めて辛いので、このようなものが必要。
  • とくに集中したいとき以外はみんなが相談できる場としてのZoomやTeamsのビデオ会議に集まるようにしておく。
  • 定期的に物理的に集まる日を作る。
  • 普段はテキストで非同期にやりとりするが、それでは効率が悪いと思ったら同期コミュニケーションに切り替える。

これらのうちのどれがチームにマッチするかはチームによって全く違います。チームメンバーの個性、仕事の性質、リモートワーカーとオフィスワーカーの比率、いろいろな要素が適した方法がどれかにかかわってくるでしょう。一人だけで考えるのではなくチームとして試行錯誤し続けるとよいでしょう。

色々書きましたが、三行まとめをすると次のようになります。

  • リモートワーカーはコミュニケーション手段が限られるのでオフィスワーカーよりも工夫する必要がある。
  • コミュニケーションが限られた中で、お互いに何をやっているか、正しい進め方をしているか、何に困っているかがわかるようにしておく必要がある。
  • 自分1人ではなく、チーム全体として最適なコミュニケーションを模索し続ける必要がある。

これを見てもらえればわかるように、半分くらいはリモートワーカー、オフィスワーカー共通の課題があります。それぞれが協力しながら、みなさんが「この人にはリモートワークをさせていても大丈夫」とまわりに思ってもらえるようになればよいなと願って本記事を終わりにしたいと思います。