第43期(2025年度)
【事業の成果】
ASKヤングケアラー研究チームによる調査が政策を動かしました。クレプトマニア予防啓発事業、認定NPOとして寄付活用事業にも初めて取り組みました。そして、季刊Be!がついに40周年を迎えました!
➊ 「依存症の親を持つ成人のヤングケアラー経験に関する実態調査」により、ケアの中心にある「情緒的ケア」の実態が明らかになりました。これは、議員連盟や関係者会議での政策提言に説得力を与え、第3期アルコール健康障害対策推進基本計画の重点課題「当事者及びその家族(こどもなど)への支援」につながりました。また、「情緒的ケア」は、こども家庭庁のヤングケアラーに関する説明にも反映されました。調査概要は学会でも報告。日本アルコール関連問題学会では基本法シンポジウムとポスターセッション、日本子ども虐待防止学会ではポスター展示を行ないました。
➋ 第3期基本計画については、ASKが事務局を務めるアル法ネットからも4点の要望書を提出しました。関係者会議では、委員による熱い討議が繰り広げられ、多くの要望を計画に反映させることができました。
➌ 台湾アルコール依存症予防治療センターからの招聘により、台北開催の国際セミナーで、代表がASKの43年の活動について講演しました。同センターや専門医療機関も視察し、交流が始まっています。
➍ いただいた寄付を活用したプロジェクトに取り組みました。1つは「受刑者・刑事施設職員の方々に回復に関する知識を届けたい!」との願いを込め、全国174の刑事施設(刑務所・少年鑑別所・少年院)に、Be!増刊号バックナンバー15冊セットを寄贈。もう1つは、若者の飲酒運転防止を目的にした、全国159ヵ所の自動車教習所への1単位カード20万枚の配布です。
➎ 第18期飲酒運転防止インストラクター養成講座に522名の応募があり、年度内に443名を認定(通算7,302名)しました。「オンライン公開スクーリング」や「アップデート研修」で活用した、以下の3本の啓発動画はYouTubeで公開しています。「国土交通省 飲酒運転防止マニュアル ASKによるアルコール依存症当事者と医師の解説」(視聴2,163)、「熊谷9人死傷事故 加害者・同乗者は職業ドライバー〜いま、遺族の想いを伝える〜」(視聴8,524)、「知ってますか?自転車の酒気帯び運転罰則強化」(視聴2,997)。また、「職場の飲酒運転対策メルマガ」も毎月発行しています(登録者2,400以上)。
➏ 依存症予防教育アドバイザー養成講座は、14期を8月、15期を10月に開催し、55名を認定しました。特設サイトへのアクセスは年間に約4万7千。うち最多が「依存症オンラインルーム」(2万2千)です。ルーム間の連携行事「ASK依存症オンラインフォーラム2025」を12月7日に開催。前半はゲスト・月乃光司氏のトークと詩の朗読、後半は各ルームの参加者が体験リレーを行ない、約200名が視聴。終了後の交流会にも40名が参加しました。3月8日に開催した、第2回依存症予防啓発セミナー「当事者と支援者がともに考える 依存症とヤングケアラー」は、アーカイブ配信を含め1,000名超が視聴し、アンケートは99%が満足でした。教育機関やマスコミ等への出張コーディネートを15回実施。うち、NHK Eテレの「フクチッチ」依存症特集前後編には10名以上が出演しました。アドバイザーからの活動報告は年間606件、45都道府県に上りました。
➐ 出版では、季刊Be!が40周年を迎えました。この1年間の特集は、159号 妬みとジェラシーの心理学/160号 「ほどほど」に生きられない私たち(40周年記念号)/161号 やった後悔 やらなかった後悔/162号 加害する嗜癖[アディクション]。単行本は、1月に『松村春繁 断酒会初代会長』を新装版で1,000部限定復刊。予防グッズは、大学や企業から体質判定ジェルパッチの注文が増加中です。1単位カードのカスタマイズ受注(約38万枚)も。
➑ ASKのホームページにクレプトマニア(窃盗症)の特設ページを新設。女子少年院とのオンライン面談もスタート。
➒ ホームページの年間総ページビュー数は223万超。1位はアルコール分解時間の「めやす電卓」(91万超)で週末や休日に増える傾向は変わらず、元日には6,136でした。2位は「アルコールが体から抜けるまでの時間」、3位は「急性アルコール中毒による大学生の死亡事例」、4位はトップページ、5位は「依存症薬物データベース」です。依存症<相談先一覧>としては、7位に「自助グループ一覧」、11位に「アルコール依存症相談先一覧」が入っています。
➓ 電話ガイドの総数は86件。家族・友人からが3割、本人からが6割超。内容はアルコール47%(女性4割超)、薬物12%(3割が処方薬)、ギャンブルとネットゲームがそれぞれ8%、性とクレプトマニアがそれぞれ7%でした。男性のアルコール問題は家族からの相談が多く、女性のアルコール問題はほとんどが本人からという特徴があります。
⓫ イッキ飲み防止連絡協議会、アル法ネットから引き続き事務局業務を受託しています。また、厚労省から都道府県有識者派遣事業(香川県)を受託。航空会社とアドバイザリー業務の委託契約を結びました。
第42期(2024年度)
【事業の成果】
今年度は、さまざまな角度で社会対策に取り組んだ年でした。よりよい政策提言につなげるため、研究チームも発足です!
➊ 子ども・若者育成支援推進法が10月に改正・施行、ヤングケアラー支援が自治体の努力義務に。依存症家庭も含まれていますが、実態が見えず、施策から抜け落ちる可能性が高いため、急遽、研究チームを編成。予備調査をもとに、倫理審査を受けた上で、2~3月にネットで「依存症の親を持つ成人のヤングケアラー経験に関する実態調査」を実施し分析中です。
➋ 前年度末に厚生労働省が策定した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を効果的に活用するため、飲酒運転防止と連動させた動画「ASKによる解説【健康に配慮した飲酒に関するガイドライン】」を制作しました。厚労省には、①生活習慣病のリスクを高める飲酒量まで飲んでいいという誤解を与えるため、この指標を広報に使わないこと、②飲酒量と分解時間を自動計算するツール「アルコールウォッチ」を作成しガイドラインとともに普及することを提案、9月にリリースされました。
➌ 5月に京急電鉄とサントリーが京急蒲田駅を約1ヵ月「蒲タコハイ駅」にすると発表。抗議で駅看板は取り外されましたが、Xとヤフコメが炎上、ASKに批判メールや電話が殺到しました。理事の弁護士と相談し、サイトにASKの意見を掲載。一方、社会調査支援機構チキラボにヤフコメ等の分析を依頼し、Be!と会報で報告しました。その他、ギャンブル等依存症対策基本計画のパブコメに意見表明。他団体との連携により、マスコミ倫理懇談会で薬物報道に関する講演会が実現しました。
➍ 第17期飲酒運転防止インストラクター養成講座に547名の応募があり、年度内に483名を認定しました(通算6,859名)。「オンライン公開スクーリング」や「アップデート研修」で活用した、3本の啓発動画はYouTubeで公開。「ASKによる解説【健康に配慮した飲酒に関するガイドライン】」(YouTubeでの視聴は改定前と後の合計で3,135)、「産業医に聞く お酒との付き合い方」(視聴1,568)、「アルコール依存症〈職場の介入〉」(視聴2,110)です。「職場の飲酒運転対策メルマガ」も発行(2,400以上)、月毎に飲酒運転ニュースを紹介・分析しています。
➎ 依存症予防教育アドバイザー養成講座は、12期を9月、13期を11~12月に対面で開催し、53名を認定しました。特設サイトへのアクセスは年間に51,295。うち最多が「依存症オンラインルーム」で23,865です。ルーム間の連携行事「ASK依存症オンラインフォーラム2024」を11月3日に開催。前半はゲスト・荻上チキ氏の“つながるラジオ”、後半は各ルームの参加者が体験リレーを行ない、約300名が参加。終了後の交流会にも60名が参加しました。3月9日に開催した、依存症予防啓発セミナー「当事者と支援者がともに考える 依存症とトラウマ」は、アーカイブ動画配信を含め2,400名超が視聴。教育機関等への出張講座コーディネートも16回実施。アドバイザーの活動報告は年間585件、46都道府県にのぼっています。なお今年度は、アドバイザー対象の有料スキルアップセミナー「最新のギャンブル事情と、刷新ユニット3<ギャンブル>で伝えてほしいこと!」と交流会を開催。また、寄付を活用し、回復のメッセージ動画3本を制作しYouTubeにUPしました。
➏ 出版では、季刊Be!の特集は、155号 「対話」が始まると人生が動き出す!/156号 傷つけられた「怒り」をどうすればいい?/157号 気持ちを切り替える11のスキル!/158号 からっぽの希望 やさしい絶望。単行本は、6月に『《改訂版》家族のためのギャンブル問題 完全対応マニュアル』、9月に新刊『アスク・セレクション④トラウマと依存症 脳に何が起きている?』、1月に『赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア』の第2版(部分修正)を出しました。また、飲酒ガイドラインに合わせてパンフレット・冊子を修正。eラーニングの受注が2件あり、大学や企業から体質判定ジェルパッチの注文が増えています。
➐ ASKのホームページの総ページビュー数は2,771,225。1位はアルコール分解時間の「めやす電卓」(808,459)でバージョンアップ後も週末や休日に増える傾向は変わらず、元日には6,258に達しました。2位は「アルコールが体から抜けるまでの時間」(750,115)。3位はトップページ(74,472)で、大きく数が増えたのは蒲タコ炎上の影響と思われます。
➑ 電話ガイドの総数は127件。本人からの相談が51%(割合減)、家族からが38%(割合増)でした。内容はアルコール50%(女性3割超)、薬物15%(4割超が処方薬)、ギャンブル11%で、対応は専門機関への紹介が4割を超えています。
➒ イッキ飲み防止連絡協議会、アル法ネットから引き続き事務局業務を受託しています。また、厚労省から都道府県有識者派遣事業を受託し、香川県と名古屋市の連携会議に代表の今成が赴きました。
第41期(2023年度)
【活動報告】
ASK創立40周年、基本法制定から10年という大きな節目の年でした。ASKはコロナ禍に培ったオンラインイベントと動画を駆使して活動を広げました。厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」にまつわるアクションもありました。
➊ 6月24日の総会時に4名のゲストをお招きし、40周年記念オンライントーク「ASK40年の活動 7つの成果」を開催。内容は、広告規制・自販機撤廃等/ACムーブメント/妊娠中の飲酒リスク啓発/イッキ飲み・アルハラ防止/飲酒運転防止/基本法/回復を応援する社会の7項目で、まとめをサイトに掲載しました。またこの分野に長年貢献されてきた方々(樋口進氏・信田さよ子氏・山村陽一氏・浅野晋氏)に功労賞、超党派アルコール問題議員連盟に感謝状をお贈りしました。
➋ 飲酒運転被害者ご遺族の寄附により、4月29日にオンライン・スペシャルトーク「アルコール依存症と飲酒運転」を開催。飲酒運転防止インストラクター・依存症予防教育アドバイザーでもあるアルコール依存症当事者3名と松本俊彦医師、被害者遺族・井上郁美さんが出演。当事者の1人として登壇した山口達也氏は、飲酒運転に至った自身の依存症体験を真摯に語り、多くの報道がありました。当日は980名、5/10~19のアーカイブ限定公開は5400超の視聴に。別途制作した井上夫妻のインタビュー動画「飲酒運転事故から23年 〜いま遺族の想いは〜」はYouTubeで13万を超える視聴回数です。
➌ 第16期飲酒運転防止インストラクター養成講座に546名の応募があり、年度内に452名を認定しました(通算6,376名)。「オンライン公開スクーリング」や「アップデート研修」でも活用した、3本の啓発動画はYouTubeで公開しました。「尼崎3人死亡事故 止められなかった飲酒運転」(YouTubeでの視聴3,252)、「飲酒運転違反者対策の現状と課題」(視聴1,105)、「飲酒運転 4つのパターン」(視聴4,394)です。「職場の飲酒運転対策メルマガ」も月例発行、月毎に飲酒運転ニュースを紹介・分析しています。「飲酒運転 4つのパターン」は、その事例分析から生まれた教材動画です。
➍ 依存症予防教育アドバイザー養成事業は、第10期養成講座を9月、第11期を11~12月に対面で開催し、54名を認定。アドバイザー特設サイトへのアクセスは、年間に48,805。うち最多が「依存症オンラインルーム」で21,520です。ルーム間の連携行事である「ASK依存症オンラインフォーラム2023」を11月3日に開催。アルコール・薬物・ギャンブル・ネットゲーム・摂食障害・クレプトマニア、各ルームの参加者が体験リレーを行ない、約350名が参加しました。アドバイザーのキャンパス派遣も14回実施。アドバイザーが個別に実施した講座等は、報告されただけで年間526件、38都道府県にのぼります。
➎ 通信教育では、通信セミナー「私を生きるスキル」がSNSで広く紹介され、受講が前年度の3倍に伸びました。
➏ 出版では、季刊Be!の特集は、151号 ヤングケアラー×依存症/152号 「不機嫌」の正体を探る/153号 「大丈夫」にひそむ、自分を知るヒント/154号 脳にとって「痛み」とは感情だった(この号は、朝日新聞「宮田珠己の気になる雑誌を読んでみた」で紹介されました)。コロナが5類になり、大学や企業から体質判定ジェルパッチの注文が増えています。
➐ ASKのホームページの総ページビュー数は2,594,426。1位は昨年と同じ「アルコールが体から抜けるまでの時間」(867,785)。2位のアルコール分解時間の「めやす電卓」(666,299)は、週末や休日に増える傾向は変わらず、元日には5,201に達しました。3位はトップページ(49,247)、4位は急性アルコール中毒による大学生の死亡事例(44,394)、5位はアルコールの分解スピード(39,146)、6位は自助グループ一覧(38.247)でした。
➑ 電話ガイドの総数は99件。うち本人からの相談が66%(割合増)、家族からの相談が18%(割合減)でした。内容はアルコール49%(割合増/女性3割)、薬物16%(割合減/半数以上が処方薬)、ギャンブル10%(割合増)。対応は専門機関への紹介が4割を超え、困っていても地域の専門機関に辿り着くことが難しい現状があると思われます。
❾ 社会対策では、「飲酒ガイドライン案」の飲酒量の指標が誤解を招くとして、9月と11月に厚労省に要望書を提出、12月のパブコメにも意見書を出し、但し書きなど諸々の改善につながりました。また断酒会の家族会の協力で、減酒治療で困っているアルコール依存症家族の声を医療現場に届けるためのアンケート調査を行ない、9月にまとめをサイトにUP。季刊Be!と連動し、減酒治療シリーズとして、家族の生の声を届けています。その他、5月にはフジテレビに“トラックめいめい”の飲酒の問題点とドラマ化における注意点について緊急要望書、8月には調布市等に「ビール早飲み大会」の中止を求める要望書、12月には他団体と共に、マスコミ各社に「大学における薬物事件の実名・顔出し報道に関する緊急要望書」を提出。
➓ イッキ飲み防止連絡協議会、アル法ネットから引き続き事務局業務を受託しています。また、厚労省から都道府県有識者派遣事業を受託。また複数の企業で社内研修を実施し、定期航空協会のメール相談窓口も運営しました(23年度で終了)。
第40期(2022年度)
【活動報告】
コロナの規制は緩みましたが、オンライン・動画活用はすっかり定着し、ASKの活動になくてはならないものになっています。
➊ 第15期飲酒運転防止インストラクター養成講座は590名の応募があり、年度内に503名を認定(通算5924名)。また2本の啓発動画「大丈夫? 白ナンバーにも義務化 職場のアルコールチェック」(YouTubeでの視聴1,759)と「重大事故につながる「若者の飲酒運転」その傾向は?」(視聴1,558)を制作し、「オンライン公開スクーリング」でも活用しました。認定者向け「アップデート研修」もオンラインで開催し、昨年度作成した節酒面接の動画を活用したプログラムが好評でした。「職場の飲酒運転対策メルマガ」も月例発行、月毎に飲酒運転ニュースを紹介・分析しています。
➋ 依存症予防教育アドバイザー養成事業は、第8期養成講座を10月、第9期を11月に対面で開催し、53名を認定しました。また依存症当事者のアドバイザーによる「回復へのメッセージ動画」8本を制作して、YouTubeに公開。アドバイザーの特設サイトへのアクセスは年間に49,050、うち最多が「依存症オンラインルーム」で23,749です。ルーム間の連携で、11月3日に「ASK依存症オンラインフォーラム2022」を開催。アルコール・薬物・ギャンブル・ネットゲーム・摂食障害・クレプトマニア・AC、各ルームの参加者が体験をリレーし、開始直後に定員500名を超え、視聴できない人が多数出ました。また、多くの医療機関がプロジェクターを用意して患者さんが視聴できるよう配慮してくれました。2月25日にZoomで「アドバイザー連携モデル研究会」を開催し、60名が参加。アドバイザー間の連携があったからこそ実現できた取り組み2つを発表し、2回のブレイクアウトルームによる「交流会」を実施しました。アドバイザーのキャンパス派遣もオンラインで6回、対面で5回、動画収録を1回実施しました。アドバイザーが個別に実施した講座等は、報告があったものだけでも年間419件、42都道府県にのぼり、うちオンライン(併用も含め)が2割近くありました。
➌ 出版では、5月に『これって離婚の理由になりますか?』(東玲子著)を電書オリジナルとして刊行しました。紙書籍なしの販売にはまだ課題も。3月にはアスクセレクション第3弾『依存症・トラウマ・発達障害・うつ 「眠り」とのただならぬ関係』を発行、他にない切り口が注目されています。季刊Be!の特集は、147号 ひとりぼっちのサバイバル(孤立がテーマ)/148号 「やっちゃった」ときのあやまり方/149号 「めんどくさい」への対処法/150号 人生が変わった《瞬間》。150号では記念企画として、アディクション〈業界〉から生まれた言葉の検証、読者へのバックナンバープレゼントなどを行ないました。
体質判定ジェルパッチは今年度もイベント自粛の影響を受けましたが、少しずつ上向いてきています。
➍ ASKのホームページの総ページビュー数は約223万と、昨年度より25%増えました。1位は昨年と同じく「アルコールが体から抜けるまでの時間」(821,421)。2位はアルコール分解時間の「めやす電卓」(479,088)で、週末や休日に増える傾向があり、元日には4357に達しました。3位は「自助グループ 一覧」(55,632)、4位「アルコール依存症の進行プロセス」(54,685)、5位「依存性薬物データベース」(36,835)です。
➎ 電話ガイドの総数は107件。本人から55%、家族から29%。内容はアルコール38%(3割が女性)、薬物26%(半数が処方薬)、ギャンブル8%です。電話相談は減少傾向ですが、サイトの相談先一覧のアクセスは増加しています。
➏ 複数の企業からの委託で社内研修を実施、定期航空協会のメール相談窓口も運営しています。
➐ 社会対策では、6月に依存症対策ネットワークから「オンラインカジノの規制を求める要望書」を関係官庁に提出し、議員会館で記者会見。8月には、シトラム社に「強制視認性が非常に強いジャック型交通広告の自粛を求める要望書」、国税庁に「若者を対象にした『サケビバ!日本産酒類の発展・振興を考えるビジネスコンテスト』の中止を求める緊急要望書」を提出。10月に「依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク」によるグッドプレス賞表彰式を開催。1月には酔えるグミとして流行していた「パリピ気分」に、社会対策部のメンバーがTwitterで注意喚起したところ、リツイートが2万になり、販売終了へ。
➑ イッキ飲み防止連絡協議会、アル法ネットから事務局業務を受託しています。
第39期(2021年度)
【活動報告】
子会社の(株)アスク・ヒューマン・ケアをASK事業部として統合し、清算登記も終了、組織が完全に一つになりました。11月の臨時総会で定款も整い、新スタートです。コロナ禍2年目は、オンラインと動画の活用をさらに広げました。
➊ 6月に千葉県八街市で白ナンバーの大型トラックによる飲酒事故で5人の児童が死傷。運転手は業務中の飲酒が常習化しており、アルコール依存症が強く疑われる状況でした。これを受けて、啓発動画2021「悲惨な事故を起こさない!見直そう職場の飲酒運転対策」を制作してYouTubeにアップ(視聴2,572)、「オンライン公開スクーリング」でも動画を活用しました。飲酒運転防止インストラクター養成講座は501名の応募があり、年度内に457名を認定(通算5421名)。今年度から認定者向け「アップデート研修」もオンライン開催にし、やる気を引き出す節酒面接の動画を制作しました。「職場の飲酒運転対策メルマガ」も月例発行し、月ごとに飲酒運転ニュースを分析しています。
➋ 依存症予防教育アドバイザー養成事業では、3種のライフスキル動画を制作。教材に組み込んで、大学生向けと小中高生の保護者向けの2つのトライアル講座で効果測定を行ないました。第6期・第7期養成講座は、感染状況が落ち着いた秋~冬に対面で開催し、48名を認定しました。アドバイザーの特設サイトも立ち上げ、コロナ禍に発足した「依存症オンラインルーム」への申し込みフォームを設置したところ、各ルームとも問い合わせが増加しました。10月に、全ルーム合同で「依存症オンラインフォーラム―回復と希望のメッセージ」を開催し、388名の参加がありました。プロジェクターを準備して患者さんが視聴できるようにしてくださった医療機関が10ヵ所以上あり、視聴総数は約500名です。なお、アドバイザー運営の連携ルームとしてルームK(クレプトマニア)も誕生しています。2月に開催したオンラインでの交流研究会には、アドバイザー114名が参加。キャンパス派遣もオンラインで計13回実施しました。アドバイザーが個別に実施した講座等は、報告があったものだけでも年間346件に上っています。
➌ 出版では、新刊『家族のためのギャンブル問題完全対応マニュアル』(電書も同時発行)を刊行。ハンドブック 『改訂版 知って得する!アルコールの基礎知識』、電書版『もえつきの処方箋 バーンアウトの予防とケア』も発行。一方、コロナ禍のイベント自粛で体質判定ジェルパッチは今年度も落ち込んでいます。季刊Be!の特集は、143号 「正義」の罠からこころを守る法則!/144号 依存症とトラウマ「眠り」とのただならぬ関係/145号 怒るのをやめたい人 怒りをガマンしてきた人/146号《バイアスとスキーマ》私たちを縛る「心のクセ」はどこから来るのか?
➍ ASKのホームページの総ページビュー数は178万超。八街事故後、「アルコールが体から抜けるまでの時間」(396,173)が急増し1位に。アルコール分解時間の「めやす電卓」(165,773)も2位に躍進。3位は「アルコール依存症の進行プロセス」(65,845)、4位「自助グループ 一覧」(57,486)、5位「依存性薬物データベース」(56,136)です。
➎ 電話ガイドの総数は147件。うちアルコールが43%で、夫や息子、親やきょうだい、友人、職場など対象が幅広く、暴力やケガ、疾患、飲酒運転、認知症などとからむ傾向があります。薬物は23%で、その76%が処方薬です。
➏ 厚労省・アルコール健康障害対策推進室の委託で鹿児島県と群馬県に有識者派遣。国交省の委託で航空管制官向け研修動画を作成しました。複数の企業からの委託で社内研修を実施、定期航空協会のメール相談窓口も運営しています。
➐ 社会対策では、4月に「依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク」として東スポ記事に強く抗議。6月には「大麻使用罪創設に反対する依存症関連団体・支援者ネットワーク」として記者会見を行ない、厚労省に「大麻使用罪報道に関する公開質問状」を提出しました。2月には関連団体と共同でSDGsと依存症対策のチラシを作成。3月には、イッキ飲み防止連絡協議会・アル法ネット・主婦連が合同で、イッキ飲み・アルハラを助長する「すごろく付き」リキュールパックの問題について、国税庁・酒類業中央団体連絡協議会等に申し入れを行ないました。
➑ イッキ飲み防止連絡協議会、アル法ネットから事務局を受託、キャンペーンやサイト・SNSの運営をしています。
第38期(2020年度)
【活動報告】
事務所移転の翌日が緊急事態宣言とコロナに翻弄されましたが、全国的な集合研修の代わりに動画制作とオンライン研修に取り組み、結果的には新しい可能性を見出す展開になりました。また3月31日、ASKの子会社であるアスク・ヒューマン・ケアが全事業をASKに譲渡、組織統合が完了しました。
➊ 1回目の緊急事態宣言下、まず動いたのはASK認定依存症予防教育アドバイザーでした。自助グループの開催が困難な中、当事者・家族メンバー声をかけ合い、アルコール・薬物・ギャンブル・ゲームの「依存症オンラインルーム」を自主運営。ASKはZoomプロアカウントの提供と広報を受け持ち、Facebookでの紹介には4,000のプレビューがあり、NHKのおはよう日本でも紹介されました。
➋ 厚生労働省の補助金による「依存症予防教育アドバイザー養成事業」では、ゲーム依存特別委員会を設置。ゲーム障害当事者・家族のヒアリングをオンラインで実施し、当事者の音声を組み込んだオンラインゲーム教材を制作しました。8月と10月に人数を絞って養成講座を2回実施し、37名のアドバイザーを認定。アドバイザーのキャンパス派遣はオンラインで計13回実施。年度末に実施したアドバイザーの活動調査によると、コロナ禍に総数236もの講座等を実施しており、うち3割がオンラインでした。関連団体、学会等からの依頼で、アドバイザー等をオンライン派遣する活動も行ないました。
➌ 電話ガイドには「コロナで仕事もなく、家で朝から飲んでしまう」「夫が在宅勤務になり、ずっと飲んでいる」などの相談が入りました。相談総数164件で、うちアルコール43%、薬物24%(7割が処方薬)。
➍ 6月にホームページを刷新、相談先一覧を目立つようにしてトピック欄も設け、アルコールの分解時間を自動計算できる「めやす電卓」を設置(アクセス数1万超)。ホームページのページビュー数1,506,032。
➎ 家飲みが飲酒運転増加を招くことを「職場の飲酒運転対策メルマガ」で注意喚起するとともに、損保協会の助成で、啓発動画「新型コロナ ステイホームと飲酒運転」を制作。YouTubeに掲載したところ1600以上視聴され、大手企業から社員全員に見せたいのでデータを提供してほしいとの要望も来ました。飲酒運転防止インストラクター養成講座は429名が受講。通信講座に続く全国でのスクリーニングは感染防止のため中止にし、代わりに参加型研修のやり方マニュアル動画(DVD)を制作して配布、自主学習に切り替えました。アップデート研修は小規模に4回開催して、41人が参加。会場参加ではなく、マニュアル動画による自主学習を希望した人が79人いました。公開スクーリングは、オンラインで5回開催して340名が参加。動画やゲストトーク、小グループでの話し合いと構成を工夫し、好評を博しました。
➏ イッキ飲み防止連絡協議会の事務局として、キャンパス活動が制限されている大学生に対し、アルコールの基礎知識を知らせるキャンペーンを実施。イッキ飲ませ被害者ご遺族のサポートも行ないました。
➐ コロナ対応の厚生労働省の補助金を受け「依存症当事者・家族によるオンライン活動 マニュアルと事例集」を制作。608名が回答したアンケート調査、15の事例、初心者向けマニュアルとガイドラインをPDF冊子にまとめ、サイトからダウンロードできるようにしました。1158回アクセスされています。
➑ 社会対策として、酒類業界に対する強制視認による交通広告や、青少年にアピールするチューハイ容器のビジュアルについての申し入れ。アル法ネット事務局としての情報収集や提供、アルコール健康障害対策関係者会議での第2期アルコール健康障害対策推進基本計画の策定。厚労省の委託で和歌山県に有識者派遣。厚労省の依存症イベント・啓発漫画の監修・アウェアネスシンボルの作成に関わりました。