日銀が金利1.0%維持決定 植田総裁「物価上振れリスク」懸念 熊本地震の影響「注視」

金融政策決定会合後、記者会見する日銀の植田和男総裁=7月31日午後、東京都中央区(相川直輝撮影)

日銀は31日の金融政策決定会合で、政策金利の水準を1.0%程度で維持することを決めた。6月の前回会合で決めた利上げや熊本県で起きた地震が経済に与える影響を見極める。植田和男総裁は記者会見で、日銀が重視する基調的な物価上昇率について「2%の物価安定目標を超えて上振れするリスクがある」と語り、物価の抑制へ利上げを続ける姿勢を示した。

政策金利の維持には高田創審議委員が反対した。高田氏は0.25%の利上げを提案したが、反対多数で否決された。

植田氏は会見で原油高や半導体価格上昇、円安進行に触れ「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」と指摘。物価の安定へ利上げを「次回以降の会合で議論する」と述べた。

熊本県の地震は、「供給網を含めた全体の影響がどのくらい大きいかも注視する」と語った。

高市早苗首相が表明した消費税減税の財源を巡っては「中長期的な財政の持続可能性に対する市場の信認が重要だ」と指摘。金融政策運営については「自らの判断と責任の下に政策を運営する」と述べ、政府から独立し判断する考えを示した。

政策委員らによる経済見通しをまとめた「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」も公表し、今年度の実質国内総生産(GDP)成長率予測を0.6%と、4月の0.5%から上方修正した。(中村智隆)

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