抗がん剤が効かない患者に新たな希望 福岡の病院で進む免疫療法の最前線
特定のウイルスに感染したリンパ球の一部が、がん細胞に変化して発症する病気。抗がん剤を投与しても1年未満で再発することが多く、治癒は難しい。 新たな治療法ではまず、患者の白血球からつくった「樹状細胞」に、がん細胞の目印を付着させる。これを患者に投与すると、体内のリンパ球が目印を覚え、がん細胞を攻撃するようになるという。
同センター血液・細胞治療科部長の末広陽子さん(60)は約20年間、この研究を続けてきた。治験は今も継続中。研究費確保のため今年実施したクラウドファンディング(CF)では、約千人から1300万円以上が集まり、期待の大きさをうかがわせた。 末広さんはCFで寄せられたメッセージに心を打たれたという。
「父がATLで闘病中です」「早く新しい治療法が患者に届くように」-。感染し、発症していない人から「私もキャリアーです」と明かす声も多く届いた。 「患者さんが元気を取り戻し、人生を楽しめるように、治療法として確立したい」。多くの命を救うすべになるよう、末広さんは決意を新たにしている。
西日本新聞社