「頭のいい子」がやっていた!? 科学的に証明された、子どもの語彙力を一気に伸ばす“読書術”
「マンガや図鑑は読むだけで、語彙力や表現力が自然に身につくって本当?」一見、遊びや鑑賞のためだけのコンテンツに思えるこれらのメディアですが、実は科学的に言葉を引き出す力があることが分かっています。視覚情報と文章を同時に扱うことで記憶が定着しやすく、言葉の意味も直感的に理解できるのです。そこで今回は、年間で数千本もの論文を読みこなす“科学論文オタク”の言語学者・堀田秀吾さん。その堀田さんが「いま、科学的にもっとも正しいとされている子どもの読書法」をわかりやすく解説した書籍『いまの科学でいちばん正しい 子どもの読書 読み方、ハマらせ方』(Gakken)を一部抜粋してご紹介。 【教育のプロたちが選んだ最強の3冊】国語力を上げたいなら、まずはこのマンガから! マンガや図鑑をただの“遊び”ではなく、“学びの最強ツール”に変える方法を解説。 子どもの興味を最大限に活かしながら、科学的に効果が裏付けされた新しい読書法を実践するヒントが満載です。
マンガや図鑑が大活躍! 「言葉を引き出す読書法」
「マンガは面白いけれど、言葉の勉強にはならない」 「図鑑は見るものであって、読書とは違う」 そんなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実はマンガや図鑑こそ語彙力や表現力を育てる大きな可能性を秘めたメディアです。視覚情報と言語を同時に扱うメディアは、言葉の理解や記憶を深めるうえで非常に効果的だからです。 そもそも私たちの脳は言語と視覚情報を異なる経路で処理しています。トロント大学のパイヴィオが提唱したデュアルコーディング理論によれば、視覚と言語を同時に刺激することで記憶や理解の定着が促進されると言います。マンガや図鑑はまさにその原理を活かした学習媒体なのです。
「ビジュアル+テキスト」で記憶率アップ
カリフォルニア大学サンタバーバラ校のマイヤーによるマルチメディア学習の研究でも、テキストと画像を組み合わせた学習はどちらか一方だけを用いるよりも記憶に残りやすいことが示されています。視覚を伴う学びは子どもの理解と関心を自然に引き出すのです。 たとえば「春風」という言葉。単なる文字として読むだけでは曖昧に終わりがちですが、マンガのなかで桜の花びらが舞い、「そよそよ」という擬音語とともに描かれることで、イメージの伴ったより豊かな意味として頭に入ってきます。 図鑑についても同様です。図鑑は専門用語が多く含まれているものの、単に用語を丸暗記するのではなく、写真やイラストと結びつけて「どんな特徴があるのか」「どこに生息しているのか」と問いかけながら読むことで内容理解が深まります。 インディアナ大学のレヴィーとレンツはイラストと文章の関係性を意識しながら読むことで背景知識や言葉の意味を自然に引き出すことができると述べています。 サンディエゴ州立大学のモスの研究でもマンガや図鑑のような視覚資料は子どもの興味を引き出し、学びへの積極的な関与を促すことが確認されています。積極的に活用しましょう。