帰還困難の現状、写真に 福島原発事故15年 茨城・桜川でパネル展 「若い世代見て」
東京電力福島第1原発事故後の福島県内の現状を写真で伝えるパネル展「原発事故15年 福島『帰れない』家 帰還困難区域の今」が、茨城県桜川市生涯学習センター「さくらす」で開かれている。放射線量の高い帰還困難区域にある自宅を離れ、避難先で暮らす人々の一時帰宅を写した写真を展示。小沢司郎館長(54)は「自分自身、福島の現状を知らないことに罪悪感を感じる。原発事故を全く知らない若い世代に見てほしい」と呼びかける。入場無料。8月18日まで。
福島県内7市町村では帰還困難区域が依然として残り、県土の約2.2%を占める。同展は、主催する福島大学地域未来デザインセンター相双地域支援サテライトが、「帰れない」家に一時帰宅する5人の避難者に同行して取材した写真を展示している。
写真には、同県浪江町出身の大学院生、今野実永さん(23)が解体した自宅跡地や草の生い茂った地区の集会所にぽつんと立つ姿や、同県大熊町に残された荒廃した寺でたたずむ僧侶の半谷隆信さん(74)の悲しげな表情が写っている。
同展は、東京都内で開かれた同じ展覧会に大熊町出身の堀川秋子副館長(51)の姉が取り上げられたことを機に誘致。堀川さんは「原発事故は思い出したくない。展示が現状に目を向けるきっかけになれば」と話している。
関連行事として、8月2日午後2時から、今野さんが失った家や故郷への思いを語るトークイベントが開かれる。参加無料。問い合わせは桜川市生涯学習センター「さくらす」(電)0296(71)7702。