熊本県は29日午後4時すぎから今回の地震の災害対策本部会議を開き、現時点で12人が死亡し、6人が心肺停止、62人がけがをしたと明らかにしました。このほか少なくとも4人が安否不明となっているということです。
NEW
甲佐町で作業員の男性1人死亡
熊本県甲佐町によりますと、地震の影響で町内にある金属加工会社の屋根の鉄骨が落下し、下敷きになった作業員の男性1人が亡くなったということです。
このほか甲佐町では複数の場所で道路の亀裂が確認されていて、通行止めとなっている場所もあります。
八代市内で7人安否不明 2人心肺停止 (午前11時時点)
今回の地震で震度6強の揺れを観測した熊本県八代市は29日、市役所で災害対策本部の会議を開きました。
この中で市は、午前11時の時点で、市内で7人が安否不明、2人が心肺停止だと明らかにしました。けが人の人数については不明だとしています。また、住宅の被害が28件、土砂災害が3件、火災が1件、確認されたということです。八代市は引き続き、被害の全体状況の把握を急ぐとしています。
氷川町 住宅倒壊で2人心肺停止の状態
熊本県氷川町によりますと、29日午前1時半すぎの時点で町内で少なくとも18軒の家屋が倒壊し、このうち2軒に住人が閉じ込められているという情報があるということです。消防と自衛隊が救助と壊れた家屋の撤去作業を行っています。
県によりますと、これまでのところ2人が心肺停止の状態で見つかっているということです。
氷川町ではほかにも多くの建物が倒壊していて、自宅が被害にあったという60代の女性は「ブロック塀が倒れたり母屋の壁にひびが入ったりしました。スマートフォンも使えないので周りの状況もわからず、自宅や倒れた電柱の修理を依頼できないままで困っています」と話していました。
「緊急消防援助隊」345部隊1138人が現地で活動
今回の地震を受けて総務省消防庁は28日夜遅くまでに、九州と中国地方のあわせて9県の消防に対し、大規模な災害の際に救助活動を行う「緊急消防援助隊」の出動を要請しました。
規模はあわせて345部隊1138人で、順次現地で活動を始めています。
このうち福岡県と佐賀県から派遣された隊は、嘉島町の「イオンモール熊本」で活動しているということです。
8886人が避難 停電約3万4880戸(午後2時時点)
熊本県によりますと29日午後2時の時点で、開設している避難所は432か所で、8886人が避難しているということです。また、県内では約3万4880戸で停電が発生しているということです。
震度7観測の宇城市 消防団員らが地域をまわり安否確認
今回の地震で震度7の揺れを観測した熊本県宇城市では、被害の全容が分かっておらず、地元の消防団員や民生委員らが被災した地域をまわって、住民の安否確認を進めています。
宇城市では一夜明けた29日も被害の全容をまだ把握できておらず、朝から地元の消防団員や民生委員らが住宅などの被害が大きい地域を中心にまわって確認を行っています。
このうち宇城市松橋町の島地区ではブロック塀が崩れたり、屋根瓦が落ちたりするなどの被害が相次いでいて、消防団員たちは「大丈夫ですか」とか「体調に問題はないですか」などと大きな声で呼びかけていました。
そして、被災した住宅にとどまっている住民の中には水が少ししか残っていないという人もいて、消防団員らが「あとから水を届けます」と伝えていました。
宇城総合病院で少なくとも111人受け入れ(午前10時まで)
震度7の揺れを観測した熊本県宇城市の宇城総合病院によりますと、29日午前10時までに地震でけがをした少なくとも111人を受け入れたということです。
重症が3人、中等症が17人、軽症が91人で、このほかにすでに帰宅するなどして症状が確認できなくなった人が複数いるということです。
病院は停電などによりこれ以上の救急対応が難しくなっていて、一時的に受け入れを停止しているということです。
宇城市の熊本南病院“停電や設備損壊 病院間搬送終える”
熊本県宇城市松橋町にある熊本南病院には地震が起きる前に高齢者を中心に127人が入院していましたが、地震の影響による停電や柱や設備の損壊で病院としての機能が停止しました。
病院は急きょ入院患者全員を転院させることを決め、余震などによる被害を防ぐために応急的に屋外にベッドを置いたりマットを敷いたりして待機してもらい、その状態は13時間あまり続いたということです。
病院によりますと、29日午前8時までに入院患者のうち一部の自宅に戻った人を除くおよそ120人は別の病院に受け入れてもらう「病院間搬送」を終えたということです。全員、症状は安定していて容体に大きな変化はなかったとしています。
病院の管理課長は28日夜の時点で「まるで野戦病院のようになってしまっていて受け入れ先の病院を探しているものの見つかるかはわからない」と話しています。
また患者のなかには人工呼吸器が必要な人もいたということで、管理課長は「非常用の発電機2機を使って人工呼吸器など生命維持にかかわるものはかろうじて動かせているが、発電機を稼働させる重油は3日間分しかなく今後、手に入れられるか不安だ」と話していました。
入院患者「病院間搬送」にあたったDMATの医師は
29日の夜明け前に熊本県に入った福岡大学のDMAT=災害派遣医療チームの野村竜也医師は、地震で被害を受けた熊本南病院から入院患者を別の病院に搬送する活動にあたりました。
野村医師は「病院の壁や柱には大きなひびが入り、一部が崩れ落ちていて、病院の機能維持は到底難しい状況だった。まさに搬送のさなかにもドーンという音とともに大きな余震があって、危険なシーンもあった」と話していました。
また、病院の外の様子については「ところどころで、地割れが起きていたり道路に段差が出来ていたりして車の走行は注意が必要だった。給油をする際にはガソリンスタンドが渋滞になっていた。簡易トイレや水が足りていないという情報もあり生活物資が十分ではない状況もみられた」と話していました。
野村医師によりますと29日午前中には無事全員の搬送を終えたということです。
今後の活動について野村医師は「まだ全容が見えていないこともあり、問題点を洗い出しながら、しらみつぶしに対応にあたっているところだ。被災地の人たちが医療を十分に受けられる環境を少しでも支えていきたい」と話していました。
合志市の熊本再春医療センターにも「病院間搬送」
合志市の熊本再春医療センターは28日夕方、地震で大きな被害を受けた宇城市の熊本南病院から入院患者の受け入れ要請があり、29日午前8時すぎまでに21人を受け入れたということです。
ただこの病院では地震の影響で6機あるエレベーターがすべて停止していたため、DMATが到着した患者を担架に乗せて病床のある6階まで階段で搬送したということです。
現在はエレベーターが復旧し外来や入院も通常通り診療しているということで、病院の事務局は「今後もできるかぎりの患者の受け入れをしていきたい」と話していました。
八代市の熊本総合病院で約100人受け入れ(正午まで)
震度6強の揺れを観測した熊本県八代市の熊本総合病院では、29日正午までに地震でけがをしたおよそ100人を救急で受け入れたということです。病院では電気は復旧したものの水とガスが止まっているということです。
また、エレベーターや血液検査などに使う機器も故障していて、受け入れたおよそ100人のうち緊急の対応や手術が必要な重症の患者は25人は熊本市内のほかの病院への搬送を始めています。
しかし、救急車が足りず搬送は難航していて、DMATの車両やヘリコプターなどでこれまでに4人を搬送したということです。
熊本市 熊本赤十字病院で129人受け入れ(午前8時半まで)
震度5強の揺れを観測した熊本市東区にある熊本赤十字病院によりますと、今回の地震のあと29日午前8時半までにけがをした129人を受け入れたということです。
重症が19人、中等症が39人、軽症が71人で、骨折していた人が多くいたほか、建物内の閉じ込めや停電の影響による熱中症の疑いがある人や、打撲ややけどと診断された人もいるということです。
この中にはイオンモール熊本で被災してけがをした人や病院機能が停止している宇城市の熊本南病院からの「病院間搬送」で受け入れた13人も含まれているとしています。
現在のところ病院の設備やライフラインに異常はみられず、治療などに影響は出ていないということですが、病院は29日から31日まで一般外来の患者の診療と予定入院患者の受け入れを一時中止する予定です。
熊本市民病院で72人受け入れ(午前10時まで)
震度5強の揺れを観測した熊本市東区にある熊本市民病院によりますと、29日午前10時までに地震でけがをした72人を受け入れたということです。
病院が行ったトリアージで緊急の対応が必要な重症と判断されたのは9人いて、中等症は41人、軽症は22人だったということです。
熊本市 済生会熊本病院では(午前8時時点)
震度6強の揺れを観測した熊本市南区にある済生会熊本病院では、28日から29日8時ごろにかけておよそ120人の救急患者を受け入れ、このうち30人あまりについて緊急の対応が必要な重症だとして入院させているということです。
病院によりますと、一夜明け救急外来を受診する人が相次いでいて、受け入れ人数の限界を超えたため急きょ、トリアージのためのブースを拡張して治療にあたっているということです。
病院の職員が28日夕方に撮影した院内の写真や映像には、病院の1階の広場に設けたトリアージブースで多くの医療関係者が対応する姿や血液検査などを行う検査室の天井が水漏れする被害が起きて精密機器にブルーシートをかける応急の対応をしていた様子が記録されています。また、病院の図書室では、大型の書棚が倒れて床に本が散乱しています。
警察庁が広域緊急援助隊の活動の様子を公開
警察庁は熊本県内の災害現場に派遣された広域緊急援助隊の活動の様子を撮影した映像を公開しました。
震度6強の揺れを観測した熊本県八代市の家屋の倒壊現場では、崩れた建物のうえに隊員たちがのぼり、瓦が落ちて穴があいた屋根の隙間から中の状況を確認している様子がうかがえます。
震度7を観測した氷川町の現場では、コンクリートの土台の上の住宅が完全に崩れ、隊員たちはがれきを取り除きながら、中に取り残されている人がいないかなどを確認しています。
あわせて読みたい
【29日】熊本 震度7 活動が活発 同程度の地震に1週間ほど注意
7月29日 15:52
【ライブ配信中】イオン社長会見 「3人死亡 1人心肺停止」
7月29日 17:19
イオンモール熊本爆発 県「10人救助うち3人死亡 1人心肺停止」
7月29日 17:15
熊本 日本製紙 八代工場で5人死亡 2人けが 4人が安否不明
7月29日 16:52
熊本県内の給水情報(7月29日)
7月29日 16:13
熊本県内の避難所情報(7月29日)
7月29日 15:45
避難所はどこに?【災害情報マップ】
ライフラインへの影響(電気 ガス 水道など)【7月29日】
7月29日 16:54
交通機関への影響(鉄道 高速道路 航空など)
7月29日 15:22
地震 津波 最新情報はニュース・防災アプリで