石塑粘土を比較してみる①
『石塑粘土』とは、" パジコが販売する石粉粘土 " のことです。 (「石塑」という語が (株)パジコの登録商標 )
石粉粘土はいろんなメーカーが販売していますが、ここではパジコの石粉粘土3種に絞って比較してみます。
先日作ったトムテたちは
プルミエで作りましたが
トムテが完成した後、「他の粘土だとどうなのか?」と思ったので、検討していたその他2種類を入手しました。
メーカーによる、製品の特徴は以下のとおりです。
ラドールは、きめ細やかで伸びがよく、表面仕上げが最もキレイ。
創作人形やフィギュアをはじめ、ミニチュアハウス、篆刻など、あらゆる造形分野の表現に対応できる。
ラドールプレミックスは、「ラドール」の伸びのよさ&きめ細やかさ、「プルミエ」の軽量&強度を併せ持っている。
削り・磨き作業もスムーズで、絵具のノリもよく、関節人形などの制作に威力を発揮する。
そして、3種を比べてみると、こんな感じでした。
トムテで使ったプルミエが、一番きめ細やかだと思って購入したんですけど、違ってましたね。
では、実際に調べてみたいと思います。
それぞれの粘土を、厚さ5mm にのばしてから星型でくり抜いたものを用意しました。
どの粘土も程よい水分量で、硬さは
ラドール > プレミックス > プルミエ
といった感じです。
ラドールとプレミックスは手でこねやすい柔らかさでしたが、プルミエは柔らかすぎるといってもいいくらいで、粘土板から粘土を剥がす時に形が崩れました。
石粉粘土は乾燥収縮が少ないといわれていますが、乾燥後はラドール以外、反りましたね。
ヤスリがけのしやすさはどれも変わりませんでしたが、彫刻刀の削り具合はだいぶ違い
削りやすさと削った表面のキレイさは、ラドールが一番でした。
プルミエは刃がひっかかる感じで削りにくかったです。
プルミエでトムテを作った時はこんなもんだと思ってましたけど、ラドールの削りやすさを知ってしまうとプルミエの削りにくさが目立ちました。
簡単な確認だけでは物足りず、立体でも比べてみたくなったので、ミクストメディア作品のちびっこをモデルにして検証したいと思います。
3種類の粘土で、こんな感じのを3つ作って比べてみます。
なんだか不細工な地蔵が3体出来ましたが、とりあえずこの時点での感想を述べます。
一番作りやすいのはプレミックス ( 写真中央 ) で、柔らかさと水分量がちょうど良く、粘土同士の馴染みもスムーズでした。小さいものでも作りやすく、指でもスパチュラでも綺麗な形が作れます。
ラドール ( 写真左 ) は、水分が無くなるのが早いため頻繁に水を含ませないと硬くなり粘土同士のつきが悪くなります。小さいものを作るには不向きと感じますが、水を加えてペースト状に近い状態にして使えば、細かい部分も成形できると思います。
プルミエ ( 写真右 ) は、柔らかすぎました。作っている最中、別の場所の形が歪になります。
トムテのような単純な形なら何も問題ありませんが、サイズが小さく細かいディテールのものには向かない、といったところでしょうか。
ただ、乾燥後は一番固いです。
星型の尖った部分を机に思い切り打ち付けても、プルミエだけは凹みませんでした。
石粉粘土はとても柔らかいので、一気に成形せず、乾燥させてから上付けしていく方が作業がしやすいとも聞くのでやってみましたが、プルミエだけは粘土がくっつきませんでした。
( ラドールとプレミックスのパッケージには『乾燥後でも粘土を継ぎ足すことができます』と書いてありましたが、プルミエには記載がありません )
以上から、粘土同士のくっつきの良さ、水分、弾力など、成形のしやすさでいうと、プレミックスが作りやすかったというのが感想です。
っていうのは、今回の制作で用いた道具 " スパチュラ "
を使った時に、一番扱いやすかったのがプレミックスだったんですよ。
ウチのボスから譲り受けたスパチュラたち↑が今回活躍してくれました。
昔、シルバーアクセサリーを作ったことがあって、その時に買ったものらしいんですが、今回のような造形には必須アイテムだったのでとても助かりました。
作業に戻ります。
次に、ヤスリがけをしながら、ナイフや彫刻刀で削って形を整えていきます。
大まかに仕上げて、こんな感じ ↓
う〜〜〜ん。
鼻の穴が、なんか違う気が。
ってことで、修正です。
小さい傷みたいなものなので、ラドールペーストを使います。
ペースト状なので
穴を埋めるように塗布するだけ。
石塑粘土同士の接着にも使えるので、パーツをくっつける時などに便利です。
こんな感じにしてみましたが
乾燥後、耳は全てしっかりとくっついていました。
ラドールペーストは、良い働きをしてくれそうな予感がします。
もう一度成形した後に着彩しますが、この続きはまた後日。
続き↓
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