「土下座して謝れ、卑怯者」遺族が手紙に込めた怒り【江別・集団暴行死】有期刑の中で最も重い『懲役30年』を求刑された当時17歳の少年_弁護側は「最長でも懲役20年が相当」と主張〈北海道〉
2024年、北海道江別市の公園で大学生の長谷知哉さん(当時20)に集団で暴行を加えて死亡させ、現金などを奪ったとして強盗致死などの罪に問われた男女6人の裁判。 川口侑斗被告(当時18)と当時17歳だった少年の裁判が続いています。 7月27日には当時17歳の少年に対し、検察側が有期刑最長の「懲役30年」を求刑しました。
■生育歴の影響は「間接的かつ限定的」医師が証言
これまでの裁判で、弁護側は被告の少年には「周囲に同調して暴力行為に加わってしまう行動様式がある」と主張し、生育歴を考慮すべきだとしていました。 27日の裁判では少年の鑑定をした医師が出廷し、少年の知的傾向などについて証言しました。 医師は「力関係による相手への従順さ」が事件に間接的に影響しているとした上で、共犯者からの脱落の不安や、正しいことを発言すると場が白けることなど、様々な要因が関係していると証言しました。 その上で、生育歴が事件に与えた影響は「間接的かつ限定的な影響と言うべき」としました。
■「土下座して謝れ、卑怯者」遺族が手紙に込めた怒り
27日の裁判では、長谷さんの遺族の心情も語られました。 検察官が読み上げた父親の手紙には「毎日、息子に線香をあげることしかできません」と沈痛な思いが語られたほか、「土下座して謝れ、卑怯者」などと被告の少年に対する強い怒りが込められていました。 長谷さんの母親の手紙には「二度と会えない寂しさ。どうにもならない現実に苦しんでいます」と今の心境がつづられ、「心の底から憎しみが湧きました」と被告らへの思いが語られました。 また、長谷さんの姉が「心の底から許せません」と法廷内で、心情を吐露。 法廷内にはすすり泣く声も響き、裁判員もハンカチで涙をぬぐうなど、切実な思いが語られました。
■ 当時17歳の少年はなぜ「懲役30年」を求刑されたのか?
これまでの裁判で、当時17歳の少年は「川村被告から束縛されたり、ほかの人からバカにされたりという自分のストレスを発散していた」「やり返してこないから、こいつにしても良いだろうと思った」という理由で暴行を繰り返し、その数は55回前後にのぼると自ら証言しました。 27日の裁判で、検察は少年に「ストレス解消の意図をもって主体的に暴行」したと指摘し、有期刑の中で最も重い「懲役30年」を求刑しました。 検察側は、少年が防犯カメラや人通りを警戒して場所の移動を提案したり、指紋が残ることを警戒して長谷さんの衣服を脱がせたりしたことについて「ほかの共犯者には見られない狡猾さ」があったと指摘しました。 主体的に暴行を加えた少年の責任は極めて重いとしながらも、暴行や強盗を開始したのは川口被告であること、事件当時17歳であったことを考慮した上、「懲役30年」の求刑となったと説明しました。 一方、弁護側は「ほかの共犯者による心理的影響力が大きく被告人を主犯格とは評価できない」とし、少年をあくまで従属的立場と位置づけ。有期刑を課すべきで、「最長でも懲役20年が相当」と主張しました。 傍聴席からは様子をうかがえないパーティションの中から少年は、「この度は自分の無責任で軽率な行動が、ご遺族にとって大切な命を奪ってしまったこと、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪し、この日の裁判は閉廷しました。 17歳の少年と川口被告の判決は8月7日に言い渡される予定です。
UHB 北海道文化放送
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