性的虐待や散髪無理強いも 精神科病院での虐待、神奈川で32件認定

山口博敬
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 神奈川県と横浜、川崎、相模原の政令指定市3市は、精神科がある県内の69病院で2025年度(25年4月~26年3月)に精神障害者への虐待が32件あったことを明らかにした。前年度より15件多く、県や各市は実態把握の取り組みを強化する。

 32件のうち、指定3市をのぞく県管轄の26病院では12件の虐待があった。看護師などの病院職員が患者をたたいたり不適切な方法で身体を固定したりするなどの身体的虐待が8件あった。医師の指示がないのに隔離をしていた事例もあった。

 このほか、病院職員が患者に暴言を発するなど心理的な虐待(2件)や、同意がない散髪など身体・心理両面で傷つける虐待(2件)もあった。虐待を受けた患者は14人(男性10人、女性4人)だったという。

法改正で虐待目撃したら通報義務づけ

 指定3市の虐待数は、横浜が13件、川崎が4件、相模原が3件だった。横浜市で虐待を受けた患者は13人(男性6人、女性7人)で、身体・心理両面で傷つけた事例を含めると、身体的虐待と心理的虐待が9件ずつあったほか、性的虐待も1件あった。

 相模原市では、同じ現場で複数の患者が虐待を受けた事例もあった。認定した3件で虐待を受けた患者数は10人になるという。

 24年4月に改正精神保健福祉法が施行され、虐待を目撃したり情報に接したりした精神科の病院職員は県に通報することが義務づけられた。

 県や3市は、法施行と同時に通報に対応する窓口をそれぞれ設置。無言電話や虐待以外の相談だったケースをのぞくと、県全体で24年度は308件(患者本人から239件、周辺から69件)、25年度は245件(患者本人から168件、周辺から77件)の通報を受けた。

 県の場合、虐待情報が寄せられると、担当者は精神保健指定医も加えて1件ずつ虐待と認定できるかを精査する。県がん・疾病対策課は「通報が増えたのは、医療現場に義務づけの必要性が浸透したからだと思う。今後も通報に向き合い、実態把握に努める」と説明する。

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