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熊本で震度7 複数の安否不明者 被害の全容つかめず

(更新)
令和8年熊本地震

28日午後4時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする大地震があり、熊本県の宇城市と氷川町で震度7の揺れを観測しました。その後も震度5弱を観測する地震が3回発生するなど地震活動が活発になっています。

熊本県嘉島町にあるショッピングセンター「イオンモール熊本」で爆発があり、警察関係者によりますと連絡が取れていない従業員が20人から30人いるという情報があるということです。安否不明者の中に客が含まれているかなど詳しい状況はわかっていないということです。

ほかにも建物の被害が相次いでいるほか、けが人も多数搬送されるなどしているということです。

気象庁は地震活動の範囲も広がっているとして揺れへの警戒を続けるよう呼びかけています。

気象庁によりますと、28日午後4時27分ごろ、熊本県熊本地方でマグニチュード7.1の大地震が発生しました。

震源の深さについて、気象庁は気象庁は観測データを詳しく解析した結果、当初の10キロから16キロに更新しました。

この地震により、熊本県の宇城市と氷川町で震度7の揺れを観測しました。

▽震度6強の揺れはいずれも熊本県で熊本市南区、八代市、宇土市、美里町、益城町、観測しました。

▽震度6弱の揺れは熊本県の上天草市、合志市、大津町、西原村、御船町、芦北町で観測しました。

▽震度5強の揺れを熊本県の熊本市中央区や東区、西区、北区、水俣市、山鹿市、菊池市、天草市、菊陽町、津奈木町と、長崎県南島原市、鹿児島県の薩摩川内市、さつま町、長島町で観測しています。

▽震度5弱の揺れは熊本県や福岡県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県で観測しています。

気象庁によりますと、震源に比較的近い熊本県嘉島町と甲佐町、それに宇城市小川町の合わせて3地点では現時点で震度が把握できていないということです。

気象庁はこれらの自治体でも震度5弱以上の揺れがあったと推定していて、震度情報の把握を急いでいます。

また、長くゆっくりとした揺れ「長周期地震動」についても、熊本県熊本地方で最も大きい「階級4」を熊本県天草・芦北で「階級3」を観測しました。

地震相次ぐ

震度7の揺れを観測した地震のあと地震が相次いで発生しています。

気象庁によりますと、午後10時時点で熊本県の熊本地方や天草・芦北地方を震源とする地震によって▽震度5弱が3回▽震度4が8回▽震度3が23回▽震度2が28回▽震度1が25回の合わせて87回発生していて、活動がかなり活発な状態だということです。

続く揺れ 活動活発 同程度の地震に1週間程度注意を

一連の地震活動について、気象庁は「令和8年熊本地震」と名付けました。

そのうえで「今後、1週間程度は最大震度7程度の地震に注意が必要だ。特にこれから2、3日の間は規模の大きな地震が発生することが多くある」としています。

また、今回の地震活動は範囲が広くなっていて、場所によっては夕方の地震より強く揺れる可能性もあるとして広い範囲で揺れへの警戒を続けるよう呼びかけています。

「長周期地震動」観測 熊本地方で「階級4」

熊本県で震度7を観測した地震で長くゆっくりとした揺れ「長周期地震動」が観測され、熊本県熊本地方で最も大きい「階級4」を観測しました。

また「階級3」を熊本県天草・芦北で観測しました。

さらに「階級2」を佐賀県南部、熊本県阿蘇地方、熊本県球磨地方、大分県西部、宮崎県北部平野部、宮崎県南部山沿い、鹿児島県薩摩地方で観測しました。

長周期地震動は規模の大きな地震で発生する周期が2秒を超えるような大きくゆっくりとした揺れで、特に高層ビルなどで影響が出ます。

気象庁は階級4の揺れでは高層ビルなどで立っていることができず、固定していない多くの家具が大きく動いたり転倒したりするほか、壁にひび割れや亀裂が多くなるとしています。

専門家「大きな地震が連続して発生する可能性」

今回の地震について、地震のメカニズムに詳しい京都大学防災研究所の西村卓也教授は「今回の地震は2016年の熊本地震の震源地から南西側にある日奈久断層帯で発生したとみられ、熊本地震のあとも活発な活動が続いていた場所だ。震源が浅かったため、震源地近くが非常に強く揺れたとみられる」と話しました。

そのうえで「日奈久断層帯が今回の地震ですべてずれ動いたのか、それともまだ南側が割れ残っているのかが重要だ。もし割れ残っている場合、2016年の熊本地震のように今後も大きな地震が連続して発生する可能性がある。引き続き警戒してほしい」と述べました。

専門家「地震の回数が多いのが特徴 長く続くのではと懸念」

東京大学地震研究所の酒井慎一教授は「熊本地方は10年前の地震のあと、地震活動が徐々に減ってはいたが、最近も続いていた。この地域は地震を起こす傷痕=活断層がたくさんあるところで、その一部が10年前に地震を起こし、今回は残っていたところで地震が起きた。ほかの地域と比べて地震の回数が多いのが特徴で、今回も長く続くのではないかと懸念している。このあとも地震があるということを意識した上で注意していただきたい。また、建物が建っていても傷ついていることがありうるため、安心しないでなるべく安全なところを選んでとどまってほしい」と話しています。

「熊本地震」との関係は

熊本県では10年前の2016年に「熊本地震」が発生しています。

4月14日午後9時半ごろ、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の「前震」が発生し、熊本県益城町で震度7を観測しました。

このときには、熊本県益城町から八代海南部にのびる「日奈久断層帯」のうち北側がずれ動いたとみられています。

そのおよそ28時間後の4月16日午前1時半ごろ、マグニチュード7.3のいわゆる「本震」が発生し、熊本県益城町や西原村で震度7を観測しました。

このときには、熊本県南阿蘇村から宇土半島にのびる「布田川断層帯」のうち東側の区間がずれ動いたとみられています。

政府の地震調査委員会は、「前震」を引き起こしたとされる「日奈久断層帯」のうち、熊本地震でずれ動いていないとみられる南側の区間については、地震の危険性が高く、今後30年以内にマグニチュード7クラスの地震が起きる確率を、最も高い「Sランク」と評価していました。

気象庁によりますと、今回の地震の震源は熊本地震の「本震」の震源から南寄りに20キロほど離れているということです。

気象庁は、10年前の熊本地震との関係について、「現時点で詳しいことはわからない。日奈久断層帯に近い場所で発生したことは間違いないが、日奈久断層帯が活動したのかのかは確証を持てる段階ではない」として、29日の地震調査委員会で議論されるという見通しを示しました。

【詳細】各市町村の震度

▼震度7が、熊本県宇城市、熊本県氷川町。
▼震度6強が、熊本市南区、熊本県八代市、熊本県宇土市、熊本県美里町、熊本県益城町。
▼震度6弱が、熊本県上天草市、熊本県合志市、熊本県大津町、熊本県西原村、熊本県御船町、熊本県芦北町。
▼震度5強が、長崎県南島原市、熊本市中央区、熊本市東区、熊本市西区、熊本市北区、熊本県水俣市、熊本県山鹿市、熊本県菊池市、熊本県天草市、熊本県菊陽町、熊本県津奈木町、鹿児島県薩摩川内市、鹿児島県さつま町、鹿児島県長島町。
▼震度5弱が、福岡県柳川市、福岡県大川市、佐賀県神埼市、佐賀県白石町、長崎県諫早市、長崎県雲仙市、熊本県人吉市、熊本県玉名市、熊本県阿蘇市、熊本県和水町、熊本県高森町、熊本県南阿蘇村、熊本県山都町、熊本県多良木町、熊本県湯前町、熊本県山江村、熊本県あさぎり町、熊本県苓北町、宮崎県延岡市、宮崎県西都市、宮崎県椎葉村、鹿児島県阿久根市、鹿児島県出水市、鹿児島県いちき串木野市、鹿児島県伊佐市、鹿児島県湧水町。
【震度5弱以上と考えられるが現在震度を入手していない市町村】
熊本県嘉島町 熊本県甲佐町
▼震度4が、山口県下関市、山口県宇部市、愛媛県伊方町、福岡県大牟田市、福岡県久留米市、福岡県直方市、福岡県飯塚市、福岡県八女市、福岡県筑後市、福岡県行橋市、福岡県中間市、福岡県小郡市、福岡県うきは市、福岡県宮若市、福岡県嘉麻市、福岡県朝倉市、福岡県みやま市、福岡県水巻町、福岡県遠賀町、福岡県小竹町、福岡県筑前町、福岡県大刀洗町、福岡県大木町、福岡県広川町、福岡県みやこ町、佐賀市、佐賀県小城市、佐賀県嬉野市、佐賀県吉野ヶ里町、佐賀県上峰町、佐賀県みやき町、佐賀県江北町、佐賀県太良町、長崎市、長崎県島原市、長崎県大村市、長崎県松浦市、長崎県時津町、熊本県荒尾市、熊本県玉東町、熊本県南関町、熊本県長洲町、熊本県南小国町、熊本県小国町、熊本県産山村、熊本県錦町、熊本県水上村、熊本県相良村、熊本県五木村、熊本県球磨村、大分市、大分県中津市、大分県日田市、大分県佐伯市、大分県臼杵市、大分県津久見市、大分県竹田市、大分県宇佐市、大分県姫島村、大分県九重町、大分県玖珠町、宮崎市、宮崎県都城市、宮崎県日南市、宮崎県小林市、宮崎県日向市、宮崎県えびの市、宮崎県三股町、宮崎県高原町、宮崎県国富町、宮崎県綾町、宮崎県高鍋町、宮崎県新富町、宮崎県木城町、宮崎県川南町、宮崎県都農町、宮崎県門川町、宮崎県諸塚村、宮崎県美郷町、宮崎県高千穂町、宮崎県日之影町、宮崎県五ヶ瀬町、鹿児島市、鹿児島県枕崎市、鹿児島県薩摩川内市甑島、鹿児島県日置市、鹿児島県霧島市、鹿児島県南さつま市、鹿児島県姶良市。
▼震度3が、鳥取県境港市、島根県浜田市、島根県益田市、島根県大田市、広島県呉市、広島県竹原市、広島県江田島市、広島県府中町、山口市、山口県萩市、山口県防府市、山口県岩国市、山口県柳井市、山口県山陽小野田市、山口県周防大島町、愛媛県松山市、愛媛県今治市、愛媛県宇和島市、愛媛県八幡浜市、愛媛県大洲市、愛媛県西予市、愛媛県愛南町、高知県宿毛市、高知県黒潮町、北九州市若松区、北九州市戸畑区、北九州市小倉北区、北九州市小倉南区、北九州市八幡東区、北九州市八幡西区、福岡市東区、福岡市博多区、福岡市中央区、福岡市南区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市早良区、福岡県田川市、福岡県豊前市、福岡県筑紫野市、福岡県春日市、福岡県大野城市、福岡県宗像市、福岡県太宰府市、福岡県古賀市、福岡県福津市、福岡県糸島市、福岡県那珂川市、福岡県宇美町、福岡県篠栗町、福岡県志免町、福岡県須恵町、福岡県新宮町、福岡県久山町、福岡県粕屋町、福岡県芦屋町、福岡県岡垣町、福岡県鞍手町、福岡県桂川町、福岡県東峰村、福岡県香春町、福岡県添田町、福岡県糸田町、福岡県川崎町、福岡県大任町、福岡県赤村、福岡県福智町、福岡県苅田町、福岡県吉富町、福岡県上毛町、福岡県築上町、佐賀県唐津市、佐賀県鳥栖市、佐賀県多久市、佐賀県伊万里市、佐賀県武雄市、佐賀県鹿島市、佐賀県基山町、佐賀県有田町、佐賀県大町町、長崎県佐世保市、長崎県平戸市、長崎県壱岐市、長崎県五島市、長崎県西海市、長崎県長与町、長崎県東彼杵町、長崎県川棚町、長崎県佐々町、長崎県新上五島町、大分県別府市、大分県豊後高田市、大分県杵築市、大分県豊後大野市、大分県由布市、大分県国東市、大分県日出町、宮崎県串間市、宮崎県西米良村、鹿児島県鹿屋市、鹿児島県指宿市、鹿児島県垂水市、鹿児島県曽於市、鹿児島県志布志市、鹿児島県南九州市、鹿児島県黒島、鹿児島大崎町、鹿児島県東串良町、鹿児島県錦江町、鹿児島県肝付町。

揺れの警戒点

気象庁によりますと、震度7の揺れでは立っていることができず、地面をはわないと動くことができません。また、揺れで飛ばされることもあります。

家の中では、固定されてない家具のほとんどが動いたり倒れたりして、飛ぶこともあります。

壁のタイルや窓ガラスが破損したり落下したりする建物が増え、耐震性が低い木造の住宅は傾いたり倒れたりすることが多くなります。

耐震性が高い木造の住宅でも壁などにひび割れや亀裂が多くなり、まれに傾くこともあります。

鉄筋コンクリート造の建物は、耐震性が低いと柱が崩れて倒れるものが多くなり、耐震性が高い建物でも壁や柱などにひびや亀裂が多くなり、まれに傾くこともあります。

屋外では補強されているブロック塀でも破損することがあります。

地盤や斜面では、大きな地割れが発生することがあるほか、がけ崩れが多発し、大規模な地すべりや山の一部の崩壊が起きることがあります。

崖の近くなど危険な場所には決して近づかないようにしてください。

土砂災害危険警報などの発表基準引き下げ

熊本地方で最大震度7の揺れを観測した地震を受けて、気象庁と国土交通省は地盤が緩んでいる可能性が高く雨による土砂災害の危険性が通常より高まっているとして、揺れの大きかった熊本県と長崎県、鹿児島県の自治体で当分の間、土砂災害危険警報などの発表基準を引き下げます。

発表基準を引き下げるのはレベル4土砂災害危険警報、レベル3土砂災害警報、レベル2土砂災害注意報の発表基準です。

対象の自治体は次のとおりです。基準を通常の7割に引き下げるのは熊本県の▽宇城市▽氷川町▽熊本市▽八代市の西部▽宇土市▽美里町▽益城町▽上天草市▽合志市▽大津町▽西原村▽御船町▽芦北町▽嘉島町▽甲佐町です。

また、通常の8割に引き下げるのは熊本県の▽八代市の東部▽水俣市▽山鹿市▽菊池市▽天草市▽菊陽町▽津奈木町、長崎県の▽南島原市、鹿児島県の▽薩摩川内市▽さつま町▽長島町です。

気象庁は揺れの強かった地域では、今後の雨の降り方にも十分注意するよう呼びかけています。

国内で震度7観測はおととし1月の「能登半島地震」以来

気象庁によりますと、国内で震度7の揺れを観測するのは、おととし1月の「能登半島地震」以来です。また、熊本県では2016年4月に2度の震度7を観測した「熊本地震」以来です。

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