国際人権NGOヒューマンライツナウが作成した、性的同意を伝えるハンドブック。そこで強調されているのは、性被害に直面した際、心と体に生じる「5F」などのサバイバル反応への理解だ。恐怖のなかで身体が固まり、声も出せず、抵抗することすらできない状態(フリーズ)。
司法や社会の側はしばしば「なぜ逃げなかったのか」「なぜ抵抗しなかったのか」と問う。しかしそこで前提とされているのは、極限状態に置かれた当事者のリアリティを欠いた、社会の都合による「標準的被害者像」にすぎない。
生身の身体が示す複雑なトラウマ反応を「不自然」だと切り捨て、当事者の「自己責任」として処理してしまう社会の構造。制度や教育の側が、あらかじめ用意された枠組みを一度外し、当事者のリアルな痛みを解像度高く捉え直すことが求められる。
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