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部屋に行ったら性暴力を受けても仕方ないのか。被害者が加害者以上に責められる日本社会の課題

新刊『ジェンダー・ジャスティス』抜粋 第2回

著名人の性暴力事件が報道されると、SNSではこんな書き込みが散見される。

「飲み会に行ったのは自分自身。アブナイと思ったら行かない。 
「被害に遭いたくなかったらそもそも行かない。選んだのは自分」 
「本当にイヤだったら断れるし、逃げられるはず」

被害者がこういった書き込みを読まないことを祈りたくなるような心ないコメントが並ぶ。中には、加害者側を擁護し、あたかも被害者がけしかけ、罠にはめたような解釈をする人もいる……。

「こういった偏見や歪んだ解釈は、被害を受けた人に二次加害として深く刻まれ、メンタルヘルスに深く影響します。SNSで何気なくつぶやいた一言であっても無関係ではいのです」

こう話すのは、ハーバード大学医学部准教授で小児精神科医の内田舞さんだ。内田さんは、FRaUwebでも性加害問題や性被害が心に与えるPTSDの解説など、たびたび寄稿いただいている。そんな内田さんが、日本に蔓延る性加害問題から社会を考える新刊『ジェンダー・ジャスティス』(幻冬舎)を出版した。

第1回では、新刊から日本人が苦手な「同意」に関しての部分を著書から抜粋してお届けした。第2回では、被害者がなぜ非難されるのか。被害者はまったく悪くないのに、「自分にも悪いところがあったのでは」と思わせてしまう心理手法とは何か、引き続き著書から抜粋してお届けする。

以下より、内田さんの著書の抜粋。

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なぜ被害者が非難され、責任を負わされるのか?

犯罪や不正行為において、被害者がその原因や責任を問われることを「Victim Blaming(ヴィクティムブレーミング=被害者非難)」と言います。性加害においても、ヴィクティムブレーミングが起きてしまうことは珍しくありません。

第1回の記事で記したように、松本人志氏の報道においても、告発した女性側が「そもそもそういった飲み会に参加するほうが悪い」と非難され、あげく松本氏にお礼のメッセージを送ったLINEの画像を公表されて、松本氏のファンたちからさらなる非難を受けました。「そういった飲み会に参加するほうが悪い」「タレントとつながりたいから飲み会に参加したのだろう。だったら文句は言えない」「そもそもそんな飲み会に参加しなければよい」という非難は正しいのでしょうか。「なぜすぐに警察に行かないのか」「どうして訴訟を起こさないのか」と被害者に責任を問う場面もよくありますが、それは正しいのでしょうか。

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