「そうめんではない新種の麺」「まるで小麦粉をそのまま口に入れてるような不味さ」「たぶん市販で1番まずい」「企業努力をしてください」「次にこれを買うとしたら相当お金に困っている時」といった声もある、イオンの激安そうめん……。
販売価格は1袋600グラムで税込203円。前編記事で紹介した『揖保乃糸』など、スーパーで売られている一般的なそうめんは筆者が調べた限り、1袋300グラム入って税込300~400円前後で販売されている。つまりイオンのそうめんは、他社のそうめんの1/3程度の値段で購入できる……が、実際に食べた人からは賛否両論が飛び交っているようだ。
公式サイトの口コミは、本記事を執筆時点で☆3.5(レビュー76件)。低評価の声は前述した通り。高評価の声としては「この安さでこの量なら十分」「値段がお手頃なので常備している」など、コストパフォーマンスの高さを評価する声が多いようだ。
いったいどちらの情報が正しいのか……人生は何事も経験である。先入観で物事を判断するのは愚かなことだ。自分の舌で確かめてみようじゃないか。
1人前は約34円。激安そうめんの正体
近所のダイエー(イオン系列)の売り場で、お目当ての激安そうめんはすぐに見つかった。ついつい習慣で揖保乃糸に手が伸びそうになったが、35歳・独身・非モテ・フリーランスとして働いている私には、長い長い人生を生きていく上で「足るを知る」というマインドが必要不可欠になる。中年独身男性の心得を思い出しながらレジに並んだ。
さっそく自宅で開封してみたところ、おー、麺にずっしりとした重みがあるぞ。よーく目を凝らしてみると、この麺かなり太いな。まるでうどんみたいだ、とまで言い切るつもりはないが、そうめんとうどんの中間……よりは、そうめん寄りといった太さ。
商品パッケージを確認したところ、イオンの激安そうめんは1束100グラムが6本入っていた。一般的なそうめんは1束50グラムが6本程度入ってるので、単純計算で1束の量は2倍。そりゃ麺も太くなるわけだ。
ちなみに1人前のそうめんは2束(100グラム)と言われている。お伝えした通りイオンの激安そうめんは、1袋600グラム入って税込203円。つまり同製品は、1人前で約34円。なんて財布に優しいそうめんなんだろうか!
ゆでると、より麺の太さが際立つ
調理方法に従って調理を進めた。と言っても、大量のお湯に麺を入れ、箸で軽くかき混ぜながら、お湯が吹きこぼれない程度の火加減で約2分ゆでるだけ……。
完成した激安そうめんは、ちょっとだけ小学校の給食で出てきた「ソフト麺」みたいな姿に似ていた。当たり前と言えば当たり前かもしれないが、水分を吸って、より麺の太さが際立っている。私はゴクリと生唾を飲み込みながら、そうめんを胃袋に流し込んだ。
激安そうめんを食べた正直な感想
イオンの激安そうめんを初めて食べた、私の正直な感想は「なんか麺がちょっと硬い?」「早ゆでパスタみたいな食感」「でもこれはこれで普通に食べられる」「コスパを考えれば全然あり」「お皿に盛り付けてしばらくすると徐々に麺が柔らかくなったぞ」……とどのつまり“ボチボチ”といった感想を抱いた。私の独断と偏見で点数を付けるのなら、うーん、60点くらいかな?
お湯の量やゆでる時間を調整するなど、私は同製品を4日間にわたって食べ続けたが、上記の感想に大きな変化はなかった。
その一方で、食費を抑えるという点に関しては、イオンの激安そうめんは「最強の味方」と表現しても過言ではないだろう。食べ盛りのお子さんがいるファミリー層や、私のように半額シールが貼られるのを今か今かと待ち望んでいるシングル層にとって、大変ありがたいコストパフォーマンスを有していることは間違いない。
食の好みは人それぞれだという前提の上で、ネットには「不味くて捨てた」といった声も散見されるようだ。35歳というアダルトな年齢になったことが影響しているのかもしれないが、私個人としてはこういった意見に対して、「ちょっと言い過ぎでは?」と思ってしまう。
もしかしたらセレブな方々がコメントしてるのかもしれないが、どことなく「弱い者イジメ」みたいな空気感がある気がしており……もっとこう、罵詈雑言の中に“愛”や“ユーモア”を入れることで、イジメではなく「イジリ」くらいの温度感のコメントが増えてほしい。そうすれば社会は今以上に笑顔になれるはず⋯⋯と中年男性らしくボヤいてみた。
ちなみにイオンの激安そうめんはラーメン風など、「アレンジ料理にすればいける」といった声もあるようだが、私はこの意見に対して「なんでやねん!」「料理の手間をかけたくないからこそ、そうめんという選択肢やろ!」「アレンジそうめんはそうめんどくさくない、ってそんなわけあるかい!」とエセ関西人らしく突っ込みを入れてみたい。
もう1つの「ベストプライスそうめん」
今回検証したイオンの激安そうめんは、同社のプライベート商品「トップバリュ」の低価格商品「ベストプライス」に選ばれている。が、実はこの商品ラインナップの中には、激安そうめんとは別のそうめんも販売されている。
ベストプライス『島原手延べそうめん』は1袋300グラム入りで、お値段は税込300円。公式サイトの口コミは、本記事を執筆時点で☆5.0(レビュー11件)。まだレビュー数がそれほど多くないとはいえ、オール5の成績を収めているのだから見事なものだ。
さっそく食べて見たところ、うん、突っ込みどころのない普通のそうめんという感じ。麺は普通の太さで、普通に美味しい。ただし普通のそうめんより、ちょっとだけ色が黄色っぽい感じがするかも?
本稿でご紹介した激安そうめんと、前編記事で紹介した「揖保乃糸 特級」との食べ比べも行った。気になる結果は、そりゃ「特級」ですからねぇ。呪術廻戦なら五条先生や乙骨憂太と同じレベルですから。揖保乃糸がナンバー1で美味しかった。
とはいえ日常的に食べる分にはイオンの低価格そうめん、という選択肢もありだと思った。揖保乃糸は素晴らしいし、トップバリュも決して悪くない。特別な日に揖保乃糸を食べて、普通の日にはトップバリュを食べればいいだけの話なのだ。