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<正論>国旗損壊罪は制度の空白埋める

金沢工大大学院教授 元海将・伊藤俊幸

金沢工大大学院教授、元海将・伊藤俊幸氏

反対論の誤りと定義回避

「国旗損壊罪」の創設をめぐり、自民党内からも慎重論が出ている。その根拠として挙げられるのが、憲法が保障する「表現の自由」との関係、そして「立法事実の欠如」である。しかし、この2つの論拠はいずれも制度を設計する議論を行わず、議論そのものを打ち切ってしまっている。

まず「表現の自由」を理由とする反対論は、問題の所在を峻別(しゅんべつ)できていない。「表現の自由」は民主主義の基礎であるが、すべての行為態様を無条件に正当化するものではない。問題は思想や意見の内容ではなく、その表現が「社会に与える影響」だ。どの時点で「表現」が「公共の平穏」や「他者の政治的権利を侵害」する行為へと転化するのか。この「線引き」を法制度として明確化しない限り実質的な議論は成立しない。

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