東千葉メディカルセンター債務超過2億円 25年度 患者数最多も物価高影響
山武長生夷隅保険医療圏で唯一の救命救急センターを擁する東金市の東千葉メディカルセンター(東千葉MC)が2025年度に約1億9700万円の債務超過に転じたことが16日、分かった。債務超過は20年度以来。同日に同市役所で開かれた評価委員会で25年度の財務諸表が公表された。 同MCは、東金市と九十九里町を設立団体とする地方独立行政法人が運営。県立病院の後継施設として14年に開院し、両市町は運営負担金を毎年支出する。開院翌年度の15年度から債務超過が続き、21年度以降は新型コロナウイルス関連の補助金などで一時的に債務超過を解消していた。 25年度は眼科と泌尿器科を新たに開設し、病床数も段階的に増やしたことで、外来・入院患者数はいずれも過去最多、医業収益も過去最高額となった。一方で、物価高騰などにより費用がかさみ、営業利益は約10億8千万円の赤字。累積赤字は約37億7千万円に上った。 手元資金を示す資金期末残高は約32億1千万円で、前年度から約9億円減少した。評価委員会では、九十九里町の町議から資金繰りへの懸念が示された一方、公認会計士の委員からは人件費減などによる経営状況の改善を評価する声も上がった。 同MCは昨年末から経営コンサルタントを導入し、経営改善を進めている。河野陽一理事長は「収益を上げていって支出を下げるしかない。病床数がフルオープンになり、今後の規模的な拡大はない。その中で効率的な運用が必要」と話した。 このほか、県が検討を進める2次医療圏の再編についても議論が及んだ。同MC側が再編による患者数の減少を懸念すると、委員として出席した県幹部は「一般の患者は医療圏を意識しておらず、患者数は今後も変わらないのでは」との認識を示した上で、「新たな地域医療構想を進めていく中でも、引き続き東千葉MCには地域の中核病院であってほしい」と述べた。 (増淵あかり)