「読書感想文で全国の賞を取ってプロの作家になった人はいない」「学校の先生が喜んでしまう作文を書いちゃうような人間は、金を取れる文章は書けない」
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私の親友は、高校の夏休みの宿題で、存在しない架空の本の読書感想文を提出していた。翌年の宿題では、「人間が一つの口で、複数の歌を同時に歌う能力を習得するための練習法」についての作文を提出していた。一つのスピーカーで複数の曲を同時に流せるなら、声帯でも同じことができるはずだ、というのだ。
将来は芥川賞くらい取るだろうなと思っていたら、ギャンブラーを経て競馬評論家になっていた。そして、競馬予想に「馬の精神状態」「根幹距離」「短縮ショック」等のまったく新しい概念を取り入れ、競馬をめぐる世界観を一転させていた。
天才はどこに置いても天才で、凡人の及ぶところではない、そう思わざるを得ない。