特別支援学校には「間違いなく『闇』が存在します」現役の公立校教員が実名で明かすリアル 非正規教員で穴埋め、事なかれ主義の管理職…真実は?
「教え子が卒業して立派に独り立ちしていく。そんな姿を見るのが生きがいでした」 ▽県内有数の大規模校でも非正規教員が埋め合わせ 2022年4月、現在の勤務先に移った。全校生徒数は200人を超え、教員数も100人近い県内有数の大規模校。だが、正規教員の数は少なく、非正規の教員が不足分を埋めている状況だった。 クラスは生徒の希望進路に応じて分かれ、学科ごとに4人の教員が担任団を作って担当していた。 赴任4年目の2025年4月、渡辺さんは自分の担任団に不安を感じた。ほかの3人は、研修で2カ月間の不在が決まっている先輩、育児で時短勤務中の後輩、非正規で採用された2年目の女性教員。「明らかに偏りのある配置だと感じた」。だが、上司は「サポートする」とあいまいに言うだけだった。 ▽月80時間以上の残業、「生徒をかわいいと思えない」同僚 新年度が始まり、嫌な予感はすぐに的中する。 「ワークライフバランスを大切にしたい」
後輩の女性教員はそう言って時間外の勤務や連絡を拒否した。経験不足からか、指導した生徒の問題行動や、担当を任せた実習先の企業とのトラブルがたびたび起き、その都度、対応に追われた。 5月に入り、先輩が研修で不在に。しかしカバーはほぼなく、4人分の仕事を一人で担うようになった。 1カ月の残業時間は80時間を超え、休日出勤も余儀なくされた。だが、公立学校教員の残業時間の上限は原則月45時間。超過分は全て「サービス残業」になった。一方で、定時で帰る担任団の同僚たちはこう軽口をたたいていたという。 「この仕事は楽だ」 渡辺さんのストレスは増すばかり。体調が次第に悪化し、時折涙が出たり、よく眠れなかったりする日々が続くようになった。そんな中、後輩の女性教員が雑談中、こう言い放ったという。 「生徒をかわいいと思えない。地獄に落ちればいいのに」 あまりに無神経な一言に、渡辺さんの心はついに折れた。7月にはうつ病と診断。だが、上司に体調が優れないことを相談すると、「甘えるな」と突き放された。