信託報酬最安0.1958%のSBIナスダック100が出ても、僕がifreeNEXTから乗り換えない理由|20年で211万円の差
正直に言うと、僕も「0.1958%」のニュースを見たとき、一瞬グラっと来ました。
僕がつみたて投資枠で積み立てているifreeNEXTナスダック100の信託報酬は0.495%。
それより約0.3%も安い新ファンドが出てきたわけですから、「あ、乗り換え検討するか」と一瞬思ったんですよね。
でも電卓を叩いてみたら、結論は逆でした。
乗り換えると、20年で211万円損する可能性がある。
今日はその話を、僕がどう計算して、どう判断したかも含めて書きます。
何が起きたか|SBIナスダック100インデックス・ファンドの登場
2026年4月21日、SBIアセットマネジメントから新しいファンドの設定が発表されました。
正式名称は「SBI NASDAQ100インデックス・ファンド」、愛称は「SBIナスダック100」。
公式リリースに書かれている主なスペックは次のとおりです。
設定日:2026年5月21日(つまりこの記事執筆時点ではまだ運用開始前)
信託報酬:年0.1958%(税込)
「ナスダック100に連動する国内の追加型公募投資信託の中で最安」(2026年4月21日時点、SBIアセット調べ)
NISA対応:成長投資枠対象予定
ここまでが事実です。確かに信託報酬は最安級。
これまで安い部類だったニッセイナスダック100の0.2035%、楽天プラス・ナスダック-100の0.198%を抜いて、新しい最安値を更新してきました。
XやYouTubeで「乗り換え検討中」という投稿をたくさん見かけたんですが、僕はちょっと待った方がいいと思っています。理由は1つ。
この新ファンド、現時点ではNISAの「つみたて投資枠」では買えません。
公式リリースに「NISA対応:成長投資枠対象予定」とはっきり書かれていて、つみたて投資枠の対象には含まれていません。
ここが今日の話の核心です。
つみたて投資枠でナスダック100に積み立てるなら、アイフリーNEXTしかない
意外と知られていないんですが、つみたて投資枠で買えるナスダック100連動ファンドは、現時点で1本だけなんです。
それが、僕が積み立てているifreeNEXT100インデックス(大和アセットマネジメント)。
大和アセット公式の商品ページにも、こう書かれています。
ナスダック100に連動を目指すファンドの中で、唯一、つみたて投資枠でも成長投資枠でも投資できるファンド
ニッセイナスダック100(信託報酬0.2035%)も、楽天プラス・ナスダック-100(0.198%)も、今回のSBIナスダック100(0.1958%)も、すべて「成長投資枠のみ」です。
なぜこうなるのかというと、つみたて投資枠の対象になるには金融庁が定める基準を満たして届け出をする必要があって、現時点でその基準を満たしているナスダック100連動ファンドが、ifreeNEXTしかないからです。
僕も最初、ナスダック100に積み立てたいと思ったとき、「信託報酬の安いファンドを選ぼう」と思ってニッセイや楽天プラスを探したんですよね。
でもNISAのつみたて枠の商品リストを見たら、ifreeNEXTしか出てこなかった。「あ、つみたて枠のナスダック100は実質これ1本なんだ」と気付いた、というのが経緯です。
比較すべきは信託報酬じゃない|本当に効くコストは「税金」
信託報酬を比較するとき、多くの人は「0.1958% vs 0.495%」だけを見ます。確かに0.3%の差は大きい。
でも、もう1つ忘れちゃいけないコストがあります。それが税金。
特定口座で運用した場合:運用益に対して20.315%の税金がかかる
NISAで運用した場合:運用益に税金がかからない(非課税)
信託報酬の差は年0.3%。一方、税金の差は運用益に対して約20%。どちらが大きいかは、計算するまでもありません。
ここが、僕がifreeNEXTを選び続ける最大の理由です。「信託報酬がちょっと高い」というマイナスより、「非課税」というプラスの方が圧倒的にデカい。
月3万円×20年でシミュレーションしてみた
実際にどれくらい差が出るのか、数字で見てみます。
前提条件:
月3万円を20年間積立
年率10%で運用と仮定(ナスダック100の過去20年平均よりやや控えめ)
信託報酬以外の隠れコスト・売買委託手数料は考慮せず、信託報酬のみで比較
結果はあくまで概算
パターン①:特定口座 × SBIナスダック100(信託報酬0.1958%)
信託報酬控除後のネット年率:約9.80%
20年後の評価額:約2,122万円
運用益:約1,402万円
税金(20.315%):約285万円
税引後の手取り:約1,837万円
パターン②:NISAつみたて投資枠 ×ifreeNEXT(信託報酬0.495%)
信託報酬控除後のネット年率:約9.51%
20年後の評価額:約2,048万円
税金:0円(非課税)
税引後の手取り:約2,048万円
差額
パターン② − パターン① = 約211万円
NISA × ifreeNEXTの方が、特定口座 × SBIナスダック100より約211万円多く残る計算になります。
内訳をもう少し細かく見ると、
信託報酬の差で失う額:約74万円(ifreeNEXTの方が高コスト)
非課税で得する額:約285万円(NISAの圧勝)
差し引き:+211万円
「信託報酬最安」という言葉に引っ張られて特定口座を選ぶと、非課税のメリット約285万円を失う。これが今日の計算の核心です。
※ あくまで年率10%という前提のシミュレーションです。実際のリターンは将来の市場動向に左右されますし、過去の実績は将来のリターンを保証するものではありません。
じゃあ成長投資枠は何に使うのが正解か
ここで疑問が出てきます。「成長投資枠は何のためにあるの?」と。
僕の中での答えはシンプルで、つみたて投資枠で買えないものを買うための枠です。
具体的には、
米国の個別株(マイクロン、NVIDIAなど)
ナスダック100連動の海外ETF(QQQMなど)
高配当ETFの一部
これらはすべて、つみたて投資枠では買えません。だから僕の場合、
つみたて枠:ifreeNEXTナスダック100(積立マシン)
成長枠:QQQMと米国個別株(一点集中&検証用)
という役割分担に落ち着いています。
仮に成長投資枠をSBIナスダック100で埋めると、つみたて枠でもアifreeNEXTでナスダック100を持ち、成長枠でもSBIナスダック100でナスダック100を持つ、という状態になる。
同じ指数を2本のファンドで重ねて持つことになるので、NISA全体の選択肢としては非効率なんですよね。
成長投資枠の生涯上限は1,200万円。これは「つみたて枠で買えないものを買うための、貴重な1,200万円」だと僕は捉えています。
「乗り換えるべき人」もいる
ここまで「乗り換えない理由」を書いてきましたけど、フェアな話として、乗り換えた方がいい人もいます。
すでにNISAの非課税枠を埋め切っていて、特定口座でナスダック100に積立している人
成長投資枠で別のナスダック100連動ファンドを持っていて、そちらと比較して0.3%下げたい人
「コスト最安にこだわる」が投資哲学の中心にある人
要するに、「特定口座 vs 特定口座」「成長枠 vs 成長枠」の比較なら、SBIナスダック100の方が信託報酬は安い。それは事実です。
ただ、つみたて枠でifreeNEXTを積み立てている人が「乗り換え」を検討するときは、比較する相手は同じNISA枠の中での話であって、特定口座のSBIナスダック100ではない、ということです。
僕の判断|つみたて枠は今後もifreeNEXTで続ける
今回のニュースを受けて、僕がやることは何もありません。
つみたて投資枠は今後もifreeNEXTナスダック100で積立を続けます。成長投資枠はQQQMと個別株(マイクロン、NVIDIAなど)に使います。
正直、信託報酬0.1958%の文字を見たときは「ちょっと魅力的だな」と思いました。だから今日のこの記事は、僕自身に向けて書いた整理でもあります。
数字を出して計算してみると、感情と結論がだいぶ違うところに着地する。これ、よくあるんですよね。
まとめ
SBIナスダック100インデックス・ファンドは信託報酬0.1958%(税込)でナスダック100連動の国内公募投信としては現時点最安。ただし設定日は2026年5月21日で、現時点ではNISA成長投資枠のみ対応
月3万円×20年(年率10%想定)の税引後比較では、NISAつみたて枠 × ifreeNEXTの方が、特定口座 × SBIナスダック100より約211万円多く残る計算になる
つみたて投資枠でナスダック100連動ファンドを買えるのは、実質的にifreeNEXTのみ。成長投資枠はQQQMや米国個別株など、つみたて枠で買えないものに使う方がNISA全体の戦略が活きる
「信託報酬最安」と「自分にとって最適」は、必ずしも一致しない
信託報酬の最安更新は、投資家にとってプラスの変化です。低コスト競争はありがたい。ただし、コストの比較は信託報酬だけで終わらない。非課税という最大のコスト削減手段を、まず使い切ってください。
僕も今回、この計算を改めてやってみて、自分の選択に納得し直しました。同じように「乗り換えるべきかな」と迷っている人の参考になれば嬉しいです。
今回の話、もう少し細かい内訳が気になる人もいると思います。
YouTubeに動画で投稿もしているのでそちらもぜひみたみてください。
またメンバーシップもあるので気になる方はぜひ。
※この記事は個人の経験と見解に基づくものであり、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。
シミュレーションは年率10%を前提とした概算であり、将来のリターンを保証するものではありません。
投資は自己責任でお願いします。
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