2週間悩み罪告白で有罪も 「組織的な関与」認めぬ古巣にため息
毎日新聞
2026/7/24 05:00(最終更新 7/24 05:00)
有料記事
2729文字
犯罪に手を染めた。逃げるつもりはない。だから警察に告発した。
上司から指示があった。事件の背景には組織的な関わりがある。ずっとそう訴えてきた。
古巣は認めていない。「これで組織が良くなるのか。また不正が起きかねない」
官製談合事件にメス
官製談合事件の舞台となったのは、東京都心の千代田区役所だった。
警視庁は区が発注した公共施設工事の入札で、最低制限価格や参加者数が外部に漏れた疑いがあるとして、捜査を進めていた。
談合は公正な競争を妨げ、税金の無駄遣いになるとして処罰の対象となる。各地で繰り返し事件化されているが、なくなる気配はない。
区の幹部職員だった吉村以津己(いづみ)さん(64)は2024年、ベテラン区議とともに逮捕された。区立小学校と幼稚園の空調設備工事の入札で、最低制限価格が分かる情報を漏らした疑いだった。
苦い記憶、「断れないな」
発端は事件の6年前。18年4月、吉村さんは入札や契約、人事に携わる行政管理担当部長になった。就任直後、当時の副区長に呼び出され、告げられたという。
「契約に関して区議から問い合わせがあれば、答えてやってくれ。これまでは私が入札の担当課長に頼んでいたから」
名指しされた区議は、議長などを務めたベテランだ。何度か大声で怒鳴られた苦い記憶もあった。「前からやっていたなら、断れないな」
ほどなくして区議から連絡が入った。「入札、締め切っただろ。何社入札したか教えてくれ」
区議との関係が始まった吉村さん。「感覚がまひしていたのかも」と語ります。その詳細は記事の後半で
聞かれたのは、入…
この記事は有料記事です。
残り2063文字(全文2729文字)
あわせて読みたい
Recommended by