梨5000個盗難で被害額200万円 2年連続の盗難でうきは市の農家は苦渋の決断「もうやめる」
■2年連続の悪夢…収穫間近の梨5000個が盗難
福岡県うきは市の農園で、収穫を目前に控えた梨およそ5000個が盗まれる事件が発生しました。 被害に遭ったのは、農業を始めて15年になる佐々木浩喜さん(54)。 丹精込めて育てた梨が根こそぎ奪われ、被害額は約200万円にのぼります。 佐々木さんは去年も同様の被害に遭っていて、2年連続の窃盗に佐々木さんは「(客の)喜ぶ顔しか考えてないのにねぇ。とられること考えよったらもう、何していいか分からないです」と、胸の内を明かした。 【動画】梨5000個盗難…2年連続の被害にうきは市の農家「今年閉園する」希望も奪われ苦渋の決断
■「去年と同じ形に…」父子で流した汗、合計400万円の被害に消沈
今年盗まれたのは「幸水」およそ5000個、被害額にして約200万円相当です。 デパートへの納品や贈答用の予約も決まっていた矢先の出来事でした。 去年も6000個の梨が盗まれ、被害額は約200万円-。 2年間の合計被害額は約400万円です。 共に汗を流してきた父の国義さん(79)も「去年と同じような形になってしまったからねぇ。農薬代、資材代が…」と肩を落とします。
■プロか?素人か?去年と異なる手口と「二束三文」の未熟な梨
2年連続の犯行ですが、その手口には不可解な点がありました。 去年は農園全体から手際よく盗まれていて「プロの仕業かな」と思われました。 しかし今年は、人目につきにくい農園の奥が狙われ、枝が無理やり引きちぎられた痕跡も複数見つかっています。 さらに、盗まれた梨は本来の収穫時期より1週間も早く、まだ食べられる状態ではなかったといいます。 佐々木さんは「食べられない。加工用にしかできない」と語ります。 たとえ加工品にしても二束三文だといい、犯人の目的にも謎が深まっています。
■「油断かなと…」間に合わなかった防犯対策、自らを責める農家の胸中
去年の被害を受け、市が防犯カメラを設置したほか、佐々木さん自身も農園の入り口に柵を取り付けて施錠する予定でした。 しかし、その対策が完了する直前に、再び犯行は行われました。 「対策が出来ていなかったのが、油断かなと思って自分を責めるしかないんですけどね。もう気力が湧かなくってね」と、佐々木さんは悔しさをにじませます。
■「今年閉園する」15年の梨栽培に終止符…苦渋の決断と地域に広がる不安
繰り返される犯行に、佐々木さんはついに苦渋の決断を下しました。 「今年閉園する。梨はとにかくやめる」。 農業が好きになり、顧客に届けることを楽しみに頑張ってきた15年間の梨栽培に、自ら終止符を打つことを明かしました。 「その人たちに届けるのが楽しみでみんな頑張ってると思うんでね。すごく悔しいです…」 佐々木さんの気持ちを踏みにじる、卑劣な犯行―。 周辺では桃が100個盗まれる被害も発生していて、地域には不安と動揺が広がっています。
九州朝日放送