ロッテ河村 北の大地で繰り広げられた道産子対決を制して今季2勝。来季に向けての光明
千葉ロッテマリーンズ河村説人投手
【千葉ロッテマリーンズ広報室提供】
境遇も類似していた。河村は亜細亜大学を1年で中退し、地元北海道に戻って星槎道都大で再出発した。伊藤もまた駒澤大学を同時期に中退し苫小牧駒大に再入学しプロに入った。
「大学を辞めて半年くらいなにもしていなかった時に向こうもちょうどそういう時期で、SNSで繋がって、『どうするの?』とか、『練習どうしているの?』とかやりとりをした記憶があります。そして向こうは苫小牧駒大に入ると聞いた」と河村は当時を振り返った。
そんな伊藤は大学2年の時に大学日本代表に選出されるなど大学野球界で活躍し注目を集める存在となった。その姿を見て刺激を受けながら3年時には伊藤と共に大学日本代表合宿のメンバー入りをするなど頭角を現すようになった。投げ合った思い出は2020年の大学4年時。コロナ禍で公式戦が行えない代替えとして開かれた北海道大学王座決定戦で両者先発をして好投をしたが、引き分けに終わった。試合後に会話を交わしたのが思い出として残る。
9月22日のエスコンフィールドでのゲームは伊藤が中4日で先発し7回2失点とゲームを作った。河村は7回無失点で勝ち投手。2勝目を挙げた。試合後には伊藤からSNSでメッセージが届いた。いつか訪れるであろう次なる再戦の時に向けてお互い闘志を燃やす。
伊藤との激投を制して忘れられない白星を手にした河村にとってエスコンフィールドは2度目のマウンド。「1度目は緊張してマジでやばかったけど、投げやすい」と笑って振り返った。そしてここは出身大学の近くに位置する。大学時代はまだ建設が始まっておらず、当時は近辺に総合体育館がありバスケットボールを興じた思い出の場所だ。「全然、景色が変わっている。街になっていてビックリした。ここに来るのを楽しみにしていた」と夢のフィールドを懐かしそうに見つめた。
22年には右ひじを手術。一度は育成選手となり、昨年7月に支配下登録。紆余曲折を経験した苦労人がシーズン終盤に存在感を見せた。結果的に8試合に登板をして防御率2・57。2勝を挙げ来季に向けての光明となった。その味わい深いピッチングは将来のマリーンズを明るく照らす希望の一つである。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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