骨太の方針閣議決定 成長通じて財政改善、「行き過ぎた緊縮断ち切る」 高市カラー前面に

閣議に臨む高市早苗首相=7月21日午前、首相官邸(春名中撮影)

政府は21日、高市早苗政権として初となる経済財政運営の指針「骨太の方針」を閣議決定した。令和9年度を「責任ある積極財政元年」とし、22年度までに累計370兆円を超える官民投資で「強い経済」を目指す。単年度主義の予算編成は見直し、成長を通じて財政の改善も図る。過度な緊縮志向から脱却する姿勢を鮮明にし、「高市カラー」を前面に押し出した。

首相は21日の経済財政諮問会議と日本成長戦略会議の合同会議で「行き過ぎた緊縮志向と未来への投資不足の流れを断ち切り、国内投資を徹底的にてこ入れする」と強調した。

骨太の方針では日本経済の低迷の要因が「未来への投資不足」にあると指摘し、各省庁からの予算要求に上限を設けない「『強く豊かな日本』投資枠」の創設を掲げた。

人工知能(AI)や半導体、防衛など戦略17分野を重点支援し、22年度までに累計370兆円超の官民投資により、国内総生産(GDP)は名目で3%超、物価を考慮した実質で1%超の高成長を目指すとした。

経済安全保障上、特に重要な分野などは複数年度で予算を確保することを明記。政府支出の予見可能性を高めるため、必要な施策は原則として当初予算に盛り込み、補正予算は災害対応など緊要性の高い案件に限定する方針も示した。

財政目標では、借金にあたる債務残高をGDP比で安定的に低下させることを目指す。経済成長によりGDPを拡大し、結果として財政状況を改善させたい考えだ。

これまで社会保障などの経費を税収などでどの程度賄えるかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)を重視してきたが、今後は複数年で管理し、一時的な悪化も許容し得ると説明した。

日銀の自主性の尊重にも言及し「金融政策の具体的な手法については日銀に委ねられる」と注記。飲食料品の消費税減税に関しては「8月上旬までをめどに、その方針を決定する」と記した。(久原昂也)

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