「夏祭りで二言目には『おまえはどうなんだ』と…」福岡県議会の金銭授受疑惑、蔵内勇夫議長に公開の場で他県から苦言
宮城県議会議長「汗をかいている議員に影響」
福岡県議会を巡る金銭授受疑惑について全国都道府県議会議長会の定例総会で陳謝した蔵内勇夫議長に対し、他県の議長から苦言が相次いだ。「全国の地方議会の信頼が地に落ちる」「早く真相究明して説明を」。来春に統一地方選を控え、福岡県議会の疑惑の影響が全国に波及していることへの焦りをにじませた。 【写真】集会の終了後、蔵内勇夫議長と握手するため長蛇の列をつくる県職員 予定の議事を終えた総会の締めくくり。「何かご発言ございましたらお願いします」。議長会会長の蔵内氏が呼びかけると、埼玉県議会の荒木裕介議長(自民党)が手を挙げ、立ち上がった。
「肝に銘じる」と謝罪
「福岡県議会の正副議長就任に関してさまざまな報道があり、全国の地方議会の信頼は地に落ちることも懸念される。大変遺憾だ」。荒木氏は強い口調で続けた。「蔵内議長は議長会会長として、地方議会議員に与える影響は大きい。一刻も早く地方議会の信頼を回復できるよう、説明責任を果たしてほしい」 宮城県議会の佐々木幸士議長(同)も続く。「福岡県議会の問題であっても、宮城で汗をかいている県議会議員の活動や信頼に影響を与えている状況だ」 蔵内氏はうつむいたまま「非常に厳しいご意見をたまわり、改めておわび申し上げる。肝に銘じる」と謝罪した。
自民党への批判も「同じくらいある」
2人があえて公開の場で苦言を呈したのは、福岡県議会の疑惑を受け、自身やそれぞれの地方議会でも県民から疑惑の目を向けられるようになったからだという。荒木氏は「地元の夏祭りを回ると、二言目には『おまえはどうなんだ』と言われる」。佐々木氏も「地域を歩けば『宮城県は大丈夫でしょうね?』と聞かれる。信頼をなくしては仕事ができない」と打ち明ける。 佐々木氏は自民党への批判も「同じくらいある」と指摘する。来春に県議選を控える荒木氏は「理解を得られない今の状況では心配だ。しっかりと真相究明をしてくれなければ影響が出てくる」と訴える。
「みんな白い目で見られている」
同様の思いは全国の議長に広がる。九州のある議長は「金銭授受の話が本当かは分からないが、仲間はつらい思いをしている」。東北地方の議長は「私も他県の議長も、みんな白い目で見られている。早く実態解明してくれないと困る」。 悲痛な訴えを蔵内氏はどう受け止めたのか。総会終了後、蔵内氏は記者団の呼びかけに答えず、無言でエレベーターに乗り込んだ。
西日本新聞