今度は毎日新聞!大阪に関する「偏向見出し」に批判殺到
サムネイル:南海電鉄難波駅前広場
「東京と大差のわけは」のわけは?
前回、プレジデント・オンラインが大阪の千里中央についてデマ記事を配信したことについて書いた。
それから日数を経ず、またしても似たようなことがまた起きてしまった。今度は毎日新聞の「たばこポイ捨て、大阪・なんばがワースト1位 東京と大差のわけは?」という記事で、内容自体はデマや捏造ではないものの、見出しが偏向的だとして批判を浴びている。
たばこポイ捨て、大阪・なんばがワースト1位 東京と大差のわけは?https://t.co/7HzLLdUfpT
— 毎日新聞ニュース (@mainichijpnews) August 26, 2025
記事内容は、全国の6地点でたばこ吸い殻のポイ捨てを調査したところ、大阪都心のなんば地区がワースト1だったというもの。なんばは東京駅の4倍ということで、「大差のわけは?」と見出しで述べている。
この見出しが、「東京発の全国メディアによる大阪下げ・東京上げ」だとして、X(Twitter)を中心に激しく批判されることになった。
実際にどのような記事なのか
この記事の内容は以下の通りだ。
大阪府飲食業生活衛生同業組合が、全国6地点でたばこのポイ捨て件数について調査を実施した(調査自体は東京の会社「スピン」に委託)。
このうちなんば駅付近では4284本で、ワースト2位の福岡市天神駅付近(1033本)の4倍近くに達した。東京駅は天神駅とほぼ同じ数値だった。なお、同市内の梅田(大阪駅)地区では365本と最少だった。
スピンは「なんば地区では公共の喫煙所が少なく、路上喫煙やポイ捨てが多い」と分析。組合の別アンケートでは、7割が「喫煙所が足りない」との回答があった(これが「大差のわけ」だろう)。
市では今年1月より、全域で路上喫煙禁止条例を施行。府も、30平米以上の飲食店内を原則禁煙にした。こういった事情も踏まえ、組合は市に喫煙所の整備などを要求した形だ。ポイ捨ての調査もその一環である。
このように子細に見ていくと、記事じたいはデマや誤情報の拡散ではないことがわかる。調査の主体も大阪府飲食業生活衛生同業組合であり、大阪を貶めるための調査ではないことがうかがえる。調査結果も信憑性が高いと言っていいだろう。
一方で見出しを見る限りだと、大阪のポイ捨てが多く、東京に大差をつけているという印象を受ける。同じ大阪でも梅田は東京駅の1/3程度だから、なんばはともかく大阪市全体が「大差をつけて」東京より多いということにはならない。各地点の件数は記載されているものの、本文で梅田が最も少ないことには触れられていない。このように誤解を招く見出しが、炎上とまではいかないものの大きな批判を呼んだ。
Xでは批判が殺到
以下、X上で寄せられた批判的な反応を中心に紹介する。
ーこれがマスゴミと言われる所以ー
— 炭屋町タロー (@sumiyamachi) August 27, 2025
“ なんばがワースト!東京との大差のわけは ?“
東京のどこですか?ってこと
まさに印象操作
そもそも玄関口で言えば東京駅は大阪の玄関口梅田の3倍ものポイ捨て
なんばと比べるなら新宿をだせと言いたい
こんな事してるから最近の人はマスゴミを信用しない
毎日新聞さんそりゃない
— 元横浜おじさん(大阪へ帰ってきたエセ濱っ子、大阪弁リハビリ中) (@cEyZ0IvdmLX1nGq) August 27, 2025
東京駅と比べるべきは梅田駅(表玄関)
なんばと比べるべきは渋谷か新宿(繁華街)
アルスさんのポスト見ると梅田駅はベスト1じゃないですか
見出し詐欺どころか見出しデマですよ。 https://t.co/LSwv6f932K
全国6箇所の主要駅を起点に路上の吸い殻を数えた結果、なんば駅4284本に対し梅田駅は365本。この結果なら、「大阪・梅田がベスト1位 東京と大差のわけは? 」という見出しも成り立つのでは。
— 大森望 (@nzm) August 27, 2025
たばこポイ捨て、大阪・なんばがワースト1位 東京と大差のわけは? | 毎日新聞 https://t.co/qwVVEOU9F8
大阪府飲食業生活衛生同業組合の調査。
— mic (@jelo32000) August 29, 2025
>繁華街などでは喫煙所の不足が指摘されており、組合は行政に対策の強化を求めている。
↑
目的がコレなので偏向になってるんだよね。
これをオールドメディアが「大阪がワースト1位」と
とりあげている構図。
早くつぶれろ毎日新聞。大阪にとって有害。
大阪府飲食業生活衛生同業組合さんの取り組みを偏向的に大阪のイメージを悪くすることに利用しないでいただきたいです
— ディアティファン (@hmpstkd) August 28, 2025
梅田駅周辺が最も少ないことも見出し(ポスト)に記載するべきでしょう
【長文です】大阪・なんばの「吸い殻ワースト」報道は、一見すると市民マナーを扱った記事に見えますが、構造を分解すると『大阪=ワースト』という結論を前提に組み立てられた印象操作記事です。https://t.co/0uUcOTMgAP… https://t.co/foOKw4xoWD
— ロング@再都市化 (@saitoshika_west) August 28, 2025
毎日新聞は万博以来本当に大阪叩きがひどくなった気がする。
— ʏᴀᴍᴀᴅᴀ𝕏 a.k.a. 𝒔𝒉𝒊𝒓𝒐 山田 (@yamada2008) August 29, 2025
真相はなんだろう?
大差のわけ→毎日新聞の偏向で草
— いつの間にか名前が! (@2JK613JHF34rDAl) August 29, 2025
大阪北部住まいの大阪人なのでこんな記事を見かけて頭に血がのぼっている😠
— 牧慎一郎(歴史研究家) (@lggUNcIr05itpGP) August 28, 2025
見出しで「東京と大差」と露骨な大阪下げをしているが6地点の中で大阪・梅田が一番少ないやん。ゴリゴリのオフィス街の東京駅が梅田の3倍酷いことの方が問題やろ。繁華街のなんばと比べるなら渋谷や池袋を調べないと。 https://t.co/GOQ1UTbVZn
エリア条件や調査の基準が異なる中で得られた数字を、そのまま都市間の差として比較するのは適切とは言えません。
— 中川 誠太・大阪府議会議員(西淀川区) (@nakagawa_seita) August 30, 2025
繁華街やオフィス街など、地域ごとに人の流れや喫煙環境、清掃体制は異なります。
一方で、大阪の路上喫煙対策は重要な課題です。
今後も具体的な取り組みを着実に進めてまいります。 https://t.co/G0dj5xW8Ox
このように、毎日新聞のポストには批判的なリプライや引用が数多く寄せられ、長文の検証ポストまで投稿されている。
本当に「大阪下げ」なのか?
さて、この記事は「大阪を貶めるために書かれたもの」なのだろうか?
個人的な考えだが、これはある面では正しいし、ある面では正しくないともいえる。
まず前述したように、記事そのものは大阪の組合による調査結果をほとんど事実ベースで取り上げたにすぎず、なんばが6地点中ワーストなのも事実だ。数字データだけでは実感が湧きにくいところだが、かなり多いというのは伝わってくる。
一方でちゃんと記事を見ていないのか、毎日新聞が偏向的な調査をしたと誤解しているポストも見受けられる。たとえば、「なんばと比べるなら東京駅ではなく、同じ繁華街の渋谷や新宿と比較すべき」という意見である。それを毎日新聞の偏向と結び付けた批判も見られるが、あくまで調査の主体は組合であり、毎日新聞はそれを引用して取り上げたにすぎない。大阪市内だけ2地点で調査しているのも、調査の目的を考えれば納得が行く。当然データも事実ベースで、調査結果自体も大きな虚偽を含んでいるとは考えにくく、記事そのものはデマ・捏造ではないと言えよう。調査自体もなんばの喫煙所の少なさを浮き彫りにするもので、記事自体もそれを踏まえて行政への対応を促すものだ。これを維新市政への批判ととらえるポストもあったが、たしかに行政への批判の色は帯びているものの、維新の市政運営に大きな疑問を投げかけるような内容でもなく、私個人はそのような印象は抱かなかった。
結局のところ、記事本文自体は事実ベースで構成されており、「大阪下げ」や「維新批判」を狙ったものとは言いにくい。ただし、見出しのつけ方一つで印象は大きく変わり、今回は結果的に「大阪はマナーが悪い」というイメージを強めてしまった。Xの引用にもあったが「たばこポイ捨て、大阪・梅田がベスト1位 東京と大差のわけは?」とすることもできる。見出しの書き方によって印象を180度変えることができるわけで、このような見出しは、意図的かどうかはわからないものの、一種の「印象操作」と受け取られても仕方のないものになってしまった。
特に、比較対象に東京を選んでしまったのがいけなかった。先述のとおりなんばと東京駅を比較しても、じゃあ梅田はどうなんだよという話になってしまう。両都市はしばしばライバル視される関係にあるため、比較のされ方次第で読者の反応が敏感になりやすい。例えば「東京と大差のわけは?」ではなく「大阪駅と大差のわけは?」などとすれば、余計な批判を受けることは無かっただろう。東京発のメディアという特性上、東京と比較してしまうクセがあったのかもしれないが、考えなしの比較は気を付けたほうがいいだろう。
まとめ
今回の毎日新聞の記事は、内容自体に大阪下げ・維新批判の要素は無く、意図的に貶めるようなものではなかったと思われる。しかし安易に東京と比較する見出しにより、大阪人を中心に批判の声が集中しているのも事実である。
だが一方で、「この記事は大阪叩きだ」「毎日新聞は反大阪のメディアだ」といった非難の応酬は建設的ではない。一番の問題は、マナーを守らずポイ捨てや路上喫煙を続ける一部の喫煙者の存在だ。もちろん、必ずしも悪意からではなく、環境の不備に影響されている側面も大きい。本当に重要なのは、喫煙所の整備や飲食店内での分煙の実施など、マナーを守れる環境、ひいては吸う人と吸わない人が双方嫌な思いをしない社会を作っていくことである。
今回の記事は喫煙マナーに対する大きな問題の投げかけになり、その意味では大きな意義があった。一方、全国紙にありがちな「東京中心的な思考」に基づく安易な比較によって、首都圏外の地方の読者の神経を逆なでする結果となってしまったのも事実である。見出しは記事の看板であり、内容と同じくらい重要だ。このような形で記事の評判を落とすことになってしまったのは非常に勿体ない。毎日新聞には、全国紙として地方の視点も考慮した報道を心がけていただきたい。



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