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AI(人工知能)と人類が共存する新世紀の到来に、私たちはどう対応していけばいいのでしょうか。その道しるべとなる今とこれからを追います。

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AI教科書VSアナログ回帰で黒板 教員の力量問われる大学教育

東京都内で開かれたイベントに出席する米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者=2025年2月、ロイター
東京都内で開かれたイベントに出席する米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者=2025年2月、ロイター

 人工知能(AI)の急激な性能向上に、大学の対応が追いつかない。大胆なAI導入に振り切る教員がいる一方で、アナログな方法に回帰する授業もあるなど、試行錯誤している状態だ。AI利用を前提とした成績評価のあり方も問われている。

 「本著を作成する段階でAIと筆者が協働している」。教科書の序章にはこう書かれていた。ある東日本の国立大では、AI利用を前面に打ち出した教科書が登場した。

 <今回の主な内容>
 ・「AI教科書」への賛否
 ・アナログに回帰する授業
 ・米で「全面禁止」の学校も
 ・焦る大学教員

「なぜ先生はよくて私たちはだめ?」

 教科書は2024年発売の、経営学について書かれた計17章の電子書籍。著者は本の中で「社会実験をするため書かれた教科書」と紹介していた。大学は25年度前期のシラバス(講義計画)で、参考書としてこの教科書を明記した。

 教科書を買ったという3年の女子学生は「内容的には気にならなかった」、教員の授業を受けた3年の男子学生は「先進的」と肯定する。

 ただ、疑問を呈する声も複数聞かれた。この大学のルールでは、AIの出力をそのまま課題で提出する「丸投げ」は、不正行為に該当する可能性があるとする。別の3年生の男子学生は「耳が痛くなるほどAI利用はだめだと大学から言われる。それなのになぜ先生は使ったのか。内容も考え抜かれたものなのか」と語った。

 著者の教員は取材に「経営の教科書は一般的な理論を理路整然と書くもので、平均的なことを言うにはAIと相性が良い」と、AIを使った理由を説明する。チャットGPTにテーマを与え、文章の出力を試みた。ただ実際には「AIの文章作成能力が低く、ほとんど僕が書き、AIに編集させた」。

 学生のAI利用について「AIの出力内容を吟味する能力」が求められるとし、吟味までAIに代替させるのは否定的だ。ただ、今後は「出力内容をすべて自分で説明できる」などの条件付きで、積極的に認めていく方針だ。「実社会は不可逆的にAI導入が進む。教育がどう追い付けるかが試されている。大学は抑えつけるばかりでは、社会との距離が広がっていく。教員自身の力量が問われている」と強調する。

過渡期で試行錯誤

 対して、アナログに回帰する現場もある。

 「世界最高峰のAIキャンパス」を掲げる慶応大。生成AIの利用方針について、授業ごとにルールを定めるなど画期的だ。ただ個々にみると「利用不可」「原則禁止」の授業が目立つ。

 ある学生は、AIの利用方針を「誰も読んでいないし、基本、無視しています」と明かす。AIをフル活用する「適当な人」ほど点数が取れている状態だという。

 学内のシステムがAI利用に拍車を掛ける。講義資料は学内のサイトにアップされ、授業によってはリポートをオンラインで提出する。AIの誘惑に負ければ、ダウンロードした講義資料をAIに読み込ませて「丸投げ」し放題な状態だ。

 「AIに資料を食わせて、何も考えずにリポートを完成させる方法を何と…

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