子どもへの性暴力を許さないという考えこそ重要、防犯カメラや性犯罪歴確認はそのためのツールに過ぎないと専門家が指摘
■イギリスの学校には子どもへの暴力事案に対応する教職員のチームがある
末冨教授は長年研究してきたイギリスについて、10年以上前から子どもへのあらゆる暴力を防ぐために徹底した対策がとられてきたとして、今夏に見てきた現状を紹介しました。それによりますと、イギリスの学校では校舎の入口付近に、性暴力含むあらゆる子どもへの危害から子どもを守るという掲示があるほか、どの学校にも子どもへの暴力事案に対応するために教職員で構成する「セーフガーディングチーム」があり、子どもたちがすぐに相談できるよう、メンバーの顔写真や連絡先などが貼り出されているということです。 そして、早期に調査、対応するため、どんな小さな事案であっても、覚知後24時間以内に学校から自治体の担当部署に連絡するという厳しいルールがあり、自治体は警察など関係機関と協力して、すぐに事案の調査や被害者ケアにあたる仕組みになっているということです。そして仮に学校側が事案を隠蔽(いんぺい)した場合は、隠蔽にかかわった校長や職員ら全員の名前が、性犯罪の履歴と同様に、DBSのリストに載るということです。また教員だけでなく、スクールバスの運転手や臨時職員、売店の店員など大人たち皆が子どもたちの様子を見ていて、何かおかしいと思えば、学校の「セーフガーディングチーム」に連絡することになっているということです。 イギリスでもまだ性暴力は起きているものの、「子どもへのあらゆる暴力を許さない」という文化が根付いていて、その考え方を支えるルールがあり、そのルールを実際に稼働させるために防犯カメラやDBSなどがある、と末冨教授は強調しました。