第6話

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2026/07/06 18:59 更新


数日後。


昼休み。


何気なくメールを開いた瞬間、目を疑った。







『ご当選おめでとうございます。』







「…………え?」



思わず声が漏れる。


何度読み返しても、内容は変わらない。




6SHOT撮影会。


当選。






(え、待って。)


(当たった。)


(え、本当に?)






嬉しい。


ものすごく嬉しい。


でも、それと同時に。




「……どうしよう。」





胸の奥がざわついた。


よりによってグルショなんて


会場でファンとして会うことになる。





隣人として毎日顔を合わせている吉田さんと。







(バレる……?)







今まで隠してきたことが。




“吉田仁人だと最初から知っていたこと”も。

“M!LKのファンだということ”も。



全部。






嬉しいはずなのに、不安の方が少しだけ大きかった。






________



その夜。


マンションへ帰ると、偶然にも玄関先で吉田さんと鉢合わせた。




「おかえり。」


「……ただいまです。」




いつも通り笑おうとしたのに、少しだけぎこちなくなる。


「どうかしたの?」


「え?」


「なんか元気ない?」


「そんなことないですよ。」




咄嗟に笑ってみせる。




吉田さんは少し不思議そうな顔をしたものの、それ以上は何も聞かなかった。




「じゃあ、おやすみ。」


「おやすみなさい。」




ドアが閉まる。

私はその場で深く息を吐いた。







(あと少し。)

(あと少しで……。)






隣人として過ごしてきた穏やかな日々が、大きく動き始めようとしていた。

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