中年男性への「恋愛差別」が許されてしまう理由。「ハーフパンツきもい」「パーカーきもい」“おじさんイジメ”は社会構造が生み出していた
「おばさんのミニスカートがキモイ」発言の真意
「おじさんハーフパンツ論争」が勃発した当初、実業家・ひろゆき氏がSNSに《「おばさんのミニスカートがキモイ」というのも放送出来るなら平等だよね。》と論争を皮肉った投稿していたことが印象的でした。 もし性別が逆転していたなら大炎上しているかもしれないと示唆したわけです。 なぜ社会全体でハラスメントの意識が高まり、倫理観がアップデートされ続けている現代においても、ジェンダーハラスメントやエイジハラスメントの可能性を内包する中年男性への「恋愛差別」は、いまだに放置されてまかりとおっているのでしょうか? その原因は、次のようなデータから導き出せるかもしれません。 まず、今年2月に行われた衆議院選挙での当選者の男女比率。 女性候補は68人当選しましたが、割合で見ると男性当選者が85.4%もいるのに対して、女性当選者は14.6%にすぎなかったのです。これは国際的に見てかなりの低水準とのことです。
テレビ業界でも中年男性に権力が集中している
次に、全上場企業における役員の男女比率。 「内閣府男女共同参画局」の2025年データによれば、全役員のうち男性が86%を占めており、女性はわずか14%しかいません。 テレビ業界でも中年男性優位の状況が垣間見えるデータがありました。 今年2月発表の「好きな司会者ランキング」(オリコン調べ)では、1位の麒麟・川島明さんや2位はTBSアナウンサー・安住紳一郎さんをはじめ、トップ10のうち9人は男性司会者。女性では、10位圏内に唯一、8位に日本テレビアナウンサー・水卜麻美さんがランクインしたのみだったのです。 このように、いわゆる“社会的権力”を握っている比率はまだまだ圧倒的に中年男性が多いという構造が、中年男性への「恋愛差別」がなくならない一因としてあるのかもしれません。
私生活面での中年男性叩きが暗黙のうちに容認
男女平等社会を目指していながらも、根底として社会的な権力者となっているのは圧倒的に男性のほうが多いという現実があり、その強者(中年男性)への反動として見た目や私生活面での中年男性叩きが、暗黙のうちに容認されがちという仮説が立てられるのです。 つまり中年男性への「恋愛差別」は、よく“情けない存在”として扱われることが多い中年男性が、まだまだ圧倒的な権力を握っているから発生してしまっているのではないでしょうか。 ここまで説明するとユウヤさんは腑に落ちた様子でこう語りました。 「“たられば”の話ですが、逆に考えると、もし中年男性が本当の意味で社会的にも力を失って“情けない存在”になっていたなら、『おじさんハーフパンツ論争』も『おじさんパーカー論争』も『おぢアタック』も、発言者がソッコーで炎上していたかもしれませんね。 そうやって考えると、不謹慎な言い方ですけど、我々おじさんは『恋愛差別』を受けているうちが華なんじゃないかなとも思えるようになりました」(ユウヤさん) 中年男性への「恋愛差別」によって、どこか恋愛を敬遠してしまっていたユウヤさんが、新たな恋愛の道に歩みを進められるよう、応援しています。 <文/堺屋大地> 【堺屋大地】 恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi
日刊SPA!