国際社会で急落する米国の好感度 「原因はトランプ」 それでも日本と韓国は「中国よりは米国」
米国の世論調査機関「ピュー・リサーチ・センター」が7月15日(現地時間)に発表した調査によると、今年2月から5月にかけて36か国・地域の成人4万2151人を対象に実施したアンケートの結果、米国への好感度は36%にとどまり、中国(46%)を10ポイントも下回った。中国への好感度が米国を上回ったのは、調査開始以来初めてである。
米国への好感度は2023年には58%もあったが、トランプ政権が発足した2025年には48%へと10ポイント低下した。さらに今回の調査では36%となり、前回から12ポイント低下した。一方、中国への好感度は2025年の32%から今年は46%へと14ポイント上昇した。米国の最も緊密な同盟国の一つである英国でさえ中国への好感度は46%と、米国の41%を上回っていた。
この変化は、トランプ米大統領と習近平国家主席に対する信頼度にも表れている。「習近平主席は国際問題において正しい判断をしていると思うか」という質問に対する主要20か国の肯定回答の中央値は31%だったのに対し、トランプ大統領への信頼は21%にとどまった。2025年にはトランプ氏への信頼度が32%で習主席(25%)を上回っていたが、今年はそれが逆転した。
米国への好感度低下の背景にはトランプ政権復帰以降、高関税政策やイランへの軍事行動、グリーンランドやカナダの併合を示唆する発言、ベネズエラ大統領の拘束・移送など、一国主義的な政策や姿勢が強まったことが主な要因として挙げられている。
英国だけでなく、フランス(米国27%、中国35%)、ドイツ(米国27%、中国33%)、カナダ(米国33%、中国44%)、スペイン(米国30%、中国54%)でも中国への好感度が米国を上回った。
一方、アジアの米国同盟国を見ると、韓国は米国45%、中国28%、日本は米国50%、中国11%となっており、依然として米国への好感度が中国を大きく上回っている。
ただし、韓国の世論調査会社「韓国ギャラップ」が7月10日に実施した調査では、トランプ大統領については「好感が持てない」と回答した人が71%に達し、「好感を持てる」は19%にとどまっていた。
また、今年春(4月上旬)に韓国の世論調査会社「韓国リサーチ」が実施した朝鮮半島周辺5か国に対する好感度調査(0点~100満点)では、米国への好感度は44.8点と、2018年の調査開始以来最低の水準となった。
さらに、昨年8月に韓国紙「ストレートニュース」が世論調査会社「チョウォンC&I」に依頼し、全国の成人男女2000人を対象に実施した調査ではトランプ大統領への好感度は23.0%だったのに対し、非好感度は58.9%に達していた。
年代・性別のすべての区分で、非好感が好感を大きく上回った。ただし、20代とソウルでは意外にも比較的に否定的な見方が弱く、18~29歳では「好感が持てる」が38.0%、「好感が持てない」が45.6%と、その差が最も小さかった。また、保守層では「好感」が「非好感」を上回る傾向も見られた。
韓国人が外国に対して抱く非好感には日本人とは異なり大きく三つの心理的要因が挙げられる。
第一に、安全保障上の脅威である。核開発や軍事挑発、領土問題を引き起こす国に対しては、本能的な拒否感が生まれる。
第二に、文化・歴史認識への反発である。キムチや韓服など韓国固有の文化を自国のものと主張したり、歴史問題を否定したりする国に対しては、非好感度が急激に高まる。
第三に、民主主義的価値観への反発である。人権抑圧や独裁体制を維持する国に対する反感は、特に若い世代で強い傾向がみられる。
否が応でも、これに該当するのは北朝鮮、中国、日本、そしてロシアである。