短編小説──孤高の鷹──あのマンハッタンで
僕は孤独な半生を生きて、かれこれ三十年が経つ。十八の頃から、食い扶持のため塵ばかり漁るようになった。孤高の鷹がこちらを凝視している。僕のどの辺りが視えているのであろうか。もしかしたら、僕の喉奥でも透視できているのかもしれない。喉奥にあるたしかな卵の欠片を視ているのか。そしてまた、胃の中に何が眠っているのか探っているのか。僕は、『鷹ちゃん、僕にも食べ物くれよ』と鷹を茶化した。鷹は、『マンハッタンでは救われませんよ』と言った。僕は、『そうかな』と言うと、『君にも僕を救える力があるだろ』と真面目に言った。鷹は、『"僕には君を"』でしょう、と笑った。そして、『あなたが私にご飯を与えるなら、イーブンにしますよ』と言った。僕は鷹の要求を呑んでもいい予感がした。僕は、『それでいい、このコーンフレークに飽きていたから、これを君に与えよう』と言って、マイクロ台の上にそれを置いた。鷹は素直に歓んだ。鷹は羽ばたくと、それをガシッと掴んだ。コーンフレークは銀色の袋に入っていた。孤高の鷹は、『このホームレス、救ってやるぞ……』と意気込んだ。僕は、生まれてからずっとホームレスであった。鷹は、僕に苺を与えようと、アジトへ苺を取りに戻った。その一分もせず、鷹は、苺を僕のアジトへ投げた。そうだ、生きよう。まだ僕には可能性があるのだから。


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